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ITエンジニアにおけるスペシャリストとマネージャーの違い

0.序文

IT業界を選ぶと、大きく2つのキャリアパスがあります。1つは、マネージャー、もう1つはスペシャリストです。就職活動中や、入社前に100%の意志で決めておく必要はありませんが、漠然とでも考えておくことが重要です。考えておくことで、会社に希望を出す機会があれば、意思表明できますし、何気ない上司との会話の中に転がる学びに気づくこともあります。会話の種になることも。

また、社内外問わず、周囲に自分の志望を表明しておくと、それに関わるチャンスを与えてもらえることもあります。そして何より、仕事に自分の意志が入ってくるため、きっと仕事が面白くなるはずです。

本稿では、IT業界におけるマネージャーとスペシャリストの役割についてご紹介します。IT業界に進んだ将来の自分を想像することにお役立ていただければと思います。

1.マネージャーの仕事

まずは、IT系のマネージャーの仕事について紹介します。ただし、会社やチームによって、マネージャーという同じ肩書きであっても、違う役割を担っている場合もありますので悪しからず。

1.1.お客様の窓口

SIer(エスアイヤー)やITベンダーである企業のマネージャーポジションの人は、お客様となる相手企業からして、プロジェクトの代表、責任者であると認識されます。つまり、プロジェクトの進行から、開発中システムの現状まで、網羅的に把握し、プロジェクトに関わるすべてにおいて、質問すれば回答をだしてくれる人、と思われます。もちろん、専門性の高い質問などは、有識者に確認の上、回答ということになりますが、適切なコミュニケーションが求められることに違いはありません。

時には、プロジェクトの遅延、追加人材の必要性があれば、多少ネガティブな調整も生じます。お金の交渉もあり得ます。また、レスポンスが悪いお客様だった場合は、回答をプッシュすることも。

1.2.チームマネジメント

そして、もちろんプロジェクトチームのリーダーとして、チームマネジメントも行います。発足当初には、予算とタスク、納期を考慮して、そもそも何人チームにするのかを考えることも仕事の1つ。そして、チーム内のコミュニケーションツールを導入したり、定期ミーティングを設け、進捗管理、トラブル回避を行います。

組織規模によっては、インフラチームのリーダーを別に設けるなど、負荷分散、業務効率を意識したチーム構成にすることも可能です。

1.3.遊軍

基本的にマネージャーは、自らプログラミングをすることはありません。しかし、プロジェクト進行具合が悪いとき、急な人手不足で、スポットで人が必要なときなどには、自ら手を動かすことはあります。常に臨機応変の対応が求められますが、マネージャーはお客様からすると、コストの高いポジションです。なので、プログラミング業務よりも、全体を担うことに時間を割くように調整するのが定石ではあります。

2.スペシャリストの仕事

IT系のスペシャリストは、その名の通り、ITスキルに秀でていることが期待されます。技術的な実現性や、トラブル対応などにおいて、最後の門番のような頼もしい存在です。こちらも3つの観点から仕事をご紹介していきます。

2.1.設計・開発

表側の設計ではなく、裏側の設計というイメージでよいでしょう。BtoBでいえば、業務プロセス、BtoCでいえばユーザーの操作フローが表側。データベース構築や、サーバーの設置などが裏側です。

要件定義には、機能要件と非機能要件があると以前の記事(リンク:https://engineer-shukatu.jp/column/archives/42920)でお伝えしました。このうち、非機能要件を実現できるように設計することがスペシャリストの仕事の一例になります。

たとえば、データベースの検索時間を0.5秒以内にするように、ハードウェア構成を設計したり、処理効率のよいプログラミングをするなどです。

2.2.チームマネジメント

スペシャリストはときに、エンジニアチームのリーダーとして開発を円滑にしていく立場をとります。

たとえば、システム開発のときに、データベース係とユーザーインターフェース係に分けてタスク分担をすべきなのか、1つの機能ごとや1つの画面ごとにタスク分担すべきなのか、どうしたらチームで効率よく進められるかを考え、決定し、調整することがあります。

また、各メンバーの報連相で、技術的課題があったとき、回答もしくはアドバイスすることになります。エンジニアとしての経験が長いとさまざまなトラブルケースをみることになるため、経験がものをいう側面がありますね。

2.3.研鑽

日々、テクノロジーは進化しています。新たな技術が話題になったとき、業務側(=ビジネス側)の人たちは、新技術で何かできないかを考えているでしょう。たとえば、ここ数年、AI(=人工知能)が話題に挙がっています。「うちでもAIを使いたいのですが、できそうですか?」というような問いに、現実的な視点をもった回答ができるようにしておきたいところです。

これには、努力というよりも、興味関心が必要だと考えています。今から毎日、ニュースをチェックし、話題にテクノロジーを追う姿勢をもってみることをお勧めいたします。

3.共通点と相違点

マネージャーとスペシャリストは、肩書きが違えど、共通して求められるスキルもありますし、それぞれ特徴的な業務もあります。ここで、それらを切り取ってみます。

3.1.共通点

・チームマネジメント

どちらも、メンバーを抱えてリーダーとなり得るレベルの人です。タスクの分担、メンバーへのアドバイスは生じるもので、最低限のコミュニケーションスキルは当然求められます。

・タスクマネジメント

自身での進捗把握はもちろん、メンバーの割り振り、進捗把握・進捗報告のためにも、タスクマネジメントのスキルが必要です。

・資料作り

コミュニケーションにも通じるのですが、プロジェクトの現状や体制、仕組みを把握、報告するための資料や、パスワード管理資料など、情報整理をしておく仕事は誰しも求められます。

3.2.相違点

マネージャーはどちらかというと、業務やビジネス面での提案や設計に。スペシャリストは技術やシステムの提案や設計に長けていることが期待されます。

マネージャーは営業スキルが必要な場面にも直面します。たとえば、プロジェクト予算の交渉や、納期設定など、お客様の期待と現実性をすり合わせることも必要なことですし、売上、利益率を上げることも会社から期待されるでしょう。

スペシャリストとして、研究開発の仕事を担うケースもあります。たとえば、社内ツールの新規開発であったり、情報の暗号化ソフトを作るなど、会社内で縁の下の力持ちである立場になることも。

4.まとめ

今回は、IT業界に興味がある人が知っておくべき、マネージャーとスペシャリストという肩書きについて、ご紹介しました。冒頭にもありますが、会社やチームによって、肩書きと仕事内容が必ずしも一致するとは限りません。なるべく就活で会うOB訪問、IT系で働く知人など、何人かに直接聞いてみましょう。具体的に誰と何を決める仕事をしているのか、面白みはどこか、など聞いてみると、キャリア選択に活きるのではないでしょうか。

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