C#erって何？
就活生のあなたも、パソコンのOSといえば、Windowsが圧倒的シェアを誇っていることはご存知ですよね？OSとはオペレーティングシステムの略であり、アプリなどを動かす基本的なソフトウェアのことです。Windowsで動くソフトが、Macでは動かなかったりしますよね？それは、OSが違うからなのですが、そのOSのシェアは、PCにおいては圧倒的にWindowsが占めている状態です。
そのマイクロソフトが開発した言語のひとつがC#です。
そして、そのC#を扱う技術者をC#er（シーシャーパー）と呼びます。C#erの数は、求人数に対してまだまだ足りていない状態だと言われていますので、将来エンジニアになりたいならC#の習得はおすすめです。
以下では、「C#が将来性のある言語だと言える理由」を述べていきたいと思います。
##C#のニーズは？
C#は、Windows案件をベースに開発されたプログラミング言語です。ですから、エンジニア視線で見ると、業界ニーズの極めて高い言語だと言えます。分かりやすく言えば、Windowsを使っている会社が圧倒的に多いのですから、彼らがシステムの開発を依頼するなら、まずWindows系エンジニアに発注するということです。
C#でよく業務システムが開発されますが、業務システムは一般に公開されない場合が多いので、就活生の皆様にはどんなものかイメージ出来ないと思います。例を挙げれば勤怠管理、在庫管理、受発注、生産管理、人事システムなどです。しかし現在、C#のニーズは業務システムのみならず新しい業界にまで開拓されています。
C#の新しいニーズとは？
マイクロソフトの開発言語としてニーズの高いC#は、これまで以下のような業界で使用されてきました。
・業務システム
・パッケージ製品（市販のシステム）
・Webサイト
実際にC#で開発されているWebサイトを挙げてみると、マイクロソフトの公式サイトはもちろんのこと、関連サイトBing(マイクロソフトの検索エンジン)、Skype、MSNの公式サイトなどです。他には、価格コムやニッセンもそうであることは有名です。
これらの他に、C#が用いられるようになってきた分野がありますので紹介します。
・スマホアプリ
これまでスマホアプリ開発と言えば、AndroidではJavaが、iPhoneではSwift、Objective-Cがと、使用言語が異なっていました。しかし、マイクロソフトがXamarinという会社を買収し、その技術を無償でVisual Studio(マイクロソフトの開発環境)につけてからは、C#でiPhone、Androidスマホアプリが作れるようになりました。つまり、C#によってiPhoneでもAndroidでも使用できる、両用可能なアプリが開発出来るようになったのです。
従来、スマホアプリエンジニアは両方の言語を習得しなければならなかったことを考えると、これはすごいことです。
・ゲームアプリ
C#と言えばWindowsがイメージされるので、ゲーム開発にC#が使われるというと意外かもしれません。しかし、「Unity」という開発環境を使うと、ゲームが開発できます。今まで業務システム開発をしてきたC#erが、ゲーム開発部に移動になることも実際あります。
「ニンテンドーSwitch」のオンラインサービス用アプリ「ニンテンドーSwitch Online」は、Xamarinによる開発です。ゲーム開発界隈では、ニンテンドーがXamarinを開発言語に採用したことに衝撃が走りました。
C#er達は
「来た！」
「これからもっと来る！」
と口々に言ったのです。SwitchだけでなくWiiUにも使われています。
このようにC#は、ゲーム開発のエンジニアになりたい人にもおすすめの言語なのです。
・AI、ロボットなど先端技術
ご存知の通り、IT業界は技術革新のスピードの早い業界です。IoTという言葉の示す通り、私達の生活の全てがシステム化されようとしている今日、今後ますます私達の日常と関わりを持って来るものは「AI」と「ロボット」です。
未来を見据えて日々技術をアップデートする優秀なエンジニアは、この2つのキーワードには以前から注目しています。この「AI」と「ロボット」開発にも、C#は用いられます。
ただしこれらの先端技術には、専門知識がないと携わることが出来ません。エンジニアは言語以外に、扱うフィールドに対する高い理解度が求められます。先端技術の開発であれば、なおさらそうですね。
C#のメリット・デメリット
メリットはなんといってもWindowsのシェアの高さによる安定性です。そして、先述したように様々な業界で開発言語になっているので豊かな将来性があると言える点です。
デメリットを挙げるならば、C#はグラフィック系の処理が弱いです。３Dのような分野では用いられません。
##キャリアパス
C#erとして初めに担当する案件は、業務システム、Webサイト、アプリ開発あたりでしょう。比較的小さい案件なら2～3人のチームで、実力が伴えば一人で開発を任されるかもしれません。
エンジニアは、会社員としてのミッションをこなす傍ら、スキルアップも図っていかなくてはなりません。会社の仕事をこなすだけでは、充分な将来の保障にはならないのです。
C#erだけでなく多くのエンジニアは、有志の勉強会やセミナーに顔を出し常に新しい技術を学んでいます。努力すれば仕事の幅も広がりますし、会社の仕事で満足できなければフリーランスになる選択肢もあります。スキルアップの目標としておすすめの資格とアワードを紹介します。
・Programming In C#：C#の公式資格としてマイクロソフトが行う。この他にもウェブ系必須の資格やテストの資格もある。
・マイクロソフト MVP：マイクロソフトが個人に授与するアワード。マイクロソフトの技術や製品をオンラインまたはオフラインで世に広めたエンジニアを表彰。
マイクロソフト MVPになると、アメリカで行われるグローバルサミットへ参加できたりといった特典があります。名誉なことなので会社がHPに受賞の知らせを載せてくれたり、これを機に独立する人もいます。
##年収は？
最後にC#erの年収について触れましょう。C#フリーランスの報酬相場を、エージェントサイトで見つけました。
相場：60万〜70万円/月
ゲーム：80万〜90万
官公庁、物流、金融：60万〜75万
出典元：「ITプロパートナーズ」
ただし上記の金額は実務経験5年以上の場合で、新卒初心者だと20万～25万円に下がります。
出典元：「ポテパン」
どの言語でもそうですが、実務経験は大事ですね。
まとめ
C#が将来性のある言語だとお分かりいただけたでしょうか。エンジニアへの就活を考える皆様は、言語や業界も視野に入れましょう。
C#は学習環境が整っている言語であり、学べば将来多くの分野で活躍することが出来ます。あなたの将来のヴィジョンに、C#erを加えてみませんか？
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