近年、未経験からエンジニアを目指す人が増えています。 増えている理由として、エンジニアは場所や時間を選ばず、フレキシブルに働けることで魅力的に感じる人も多いためです。
そこで気になるのが未経験からでもエンジニアへ転職をすることができるのかではないでしょうか。

このような疑問にお答えをします。
結論から言うと未経験からエンジニアへ転職することは可能です。
しかし、転職するためにはちゃんとした手順を踏まないといけません。
未経験からエンジニアを目指している人は参考にしてください。
- エンジニアのおすすめの職種
- エンジニアを目指すべき人の特徴
- 後悔しないために注意すること
目次
【結論】未経験からエンジニアへ転職することは可能!
他職種など、未経験の人でもエンジニアへの転職は可能です。近年はどの業界もIT化が加速して多くの分野でエンジニアが求められるようになりました。そのため、需要に供給が追い付かず、エンジニアを育成する動きも高まっています。
ここでは、未経験からエンジニアに転職可能な理由を解説します。
未経験からエンジニアに転職可能な3つの理由
未経験エンジニアの転職が実現可能な理由は下記の3つです。
- ①需要に対してエンジニアの人材不足が深刻
- ②エンジニア未経験者の採用が積極的になっている
- ③未経験者がITスキルを身につけられる環境が整っている
エンジニア業界は慢性的な人手不足です。そのため、未経験でも手順をしっかり踏めば転職することはできます。それぞれの理由について詳しく解説します。
①需要に対してエンジニアの人材不足が深刻
現在の IT 業界は、需要に対してエンジニアの人材が明らかに不足しています。
経済産業省が出した統計によると、2030年にはIT 関連の人材が約40万〜80万まで足りなくなると言われているほど、IT分野の需要は伸び続けています。
需要がさらに高まることが予測される中で、今いるIT業界の人材だけで足りない部分を補うのは困難です。日本のITやDXの推進を止めないためには、新たな人材を育てることが避けられません。そのため、国内では未経験者を育て、積極的に採用して育てていく流れが目立っています。つまり、未経験者にも十分チャンスがあると言えます。
ただし、単純に応募をするだけで採用されることは難しいでしょう。
エンジニアとして実務にあたれるスキルを身に着け、ポートフォリオを作成するなどして事前に準備をすることが大切です。
事前準備を整え「自社で働いてほしい」と思ってもらえる努力をすることにより、エンジニア未経験者でも転職することが可能になります。人材不足で需要がある今、未経験者からエンジニアを目指す価値は十分にあるでしょう。
②エンジニア未経験者の採用が積極的になっている
未経験者がエンジニアに転職できる理由として、未経験者の採用が積極的になっていることが挙げられます。先ほども説明した通り、IT 業界の人材不足は深刻です。
IT業界の人材不足を埋めるには未経験者を育てていく必要がある。
そのため、企業も研修制度などに力を入れて未経験者を積極的に採用しています。
企業で働きながらサイトの作り方や経験を学べるので、双方にメリットがあるでしょう。
未経験者でもエンジニアになれるチャンスは十分あります。
③未経験者がITスキルを身につけられる環境が整っている
先述した通り、業界全体でエンジニア育成に力を入れていることから、無料のスクールや支援制度が整い、未経験者が学びやすい環境が準備されています。
実際に、ハローワークでプログラミングをはじめとしたエンジニア向けの職業訓練が行われています。また、IT系の求人を扱う転職エージェントでもエンジニア育成講座を実施し、求人までつなげる動きも見られます。
かつては独学で学ぶことが多かったエンジニアの仕事ですが、近年は未経験でも学ぶ場が多く敷居が低くなっており、挑戦しやすいためいまがチャンスだと言えるでしょう。
エンジニア未経験者の転職におすすめな職種7選
エンジニア未経験者におすすめな職種7選を紹介します。
- ①プログラマー
- ②システムエンジニア
- ③フロントエンジニア
- ④サーバーエンジニア
- ⑤テストエンジニア
- ⑥フィールドエンジニア
- ⑦ネットワークエンジニア
それぞれの仕事内容などについて詳しく解説します。
①プログラマー|未経験者にも挑戦しやすい
プログラマーはプログラムを打ち込んでシステムを開発する仕事です。
SEが作成した仕様書をベースにプログラミングをします。
基礎となるノウハウは積みあがっているため、未経験からでも学びやすい職種です。
数あるプログラミング言語の中から、選択した言語をベースに作っていきます。
つまり、プログラマーはITの職種の中でも基礎的な部分を担当する仕事。
プログラムを作成するのが仕事で顧客との接点はほとんどありませんが、サービスの根幹を作るため、非常に重要なポジションです。
以上のような理由から、プログラマーはやりがいもあり未経験者にも向いている仕事と言えるでしょう。
②システムエンジニア|上流工程を担える
システムエンジニアはサービスの開発において顧客の要望の洗い出しから、サービスをスタートさせるまでを担当するエンジニアです。 顧客との打ち合わせで何に困っているのかヒアリングして、課題を解決するためのシステムを開発します。
プログラマーよりも上流の仕事を担当しますが、企業によってはシステムエンジニアとプログラマーをはっきり分けてはおらず、まとめて募集をかけてる場合もあります。
顧客と話す機会もありますので、人と接したい方はおすすめの職種と言えるでしょう。
未経験からでも転職することが十分可能な仕事なのでおすすめです。
③フロントエンジニア|扱う言語が易しめ
フロントエンジニアはWebサイトの見た目をかたちづくるプログラムを打つ人です。
主に扱う言語はHTMLやCSS、JavaScript などを使います。
デザインされた見た目をウェブサイトで見れるように整えるだけなので、高度な技術は必要ありません。他の言語と比較すると取りかかりやすいでしょう。
そのため、最初はフロントエンジニアを目指す方も多いです。
未経験から最短で転職を目指すならフロントエンジニアがおすすめです。
④サーバーエンジニア|未経験可の求人が多い
サーバーエンジニアはサーバーをメインに設計や構築運用から保守までを担当するエンジニアです。サーバーなどが落ちてしまったなどの場合は復旧作業も行います。
サーバーエンジニアは他の職種に比べると未経験可の募集も多いため、入りやすい職種です。
転職前に知識やスキルを身につけておけば、他の人と差がつきやすい。
そうすることで転職活動を有利にすすめることができます。
サービスの根幹を作ってみたい人におすすめです。
⑤テストエンジニア|深い知識を要求されない
テストエンジニアはシステムが正常に動くかを確認する仕事です。
テストの計画や実行、不具合が起きた場合の原因を分析することが担当。
サービスをリリースする最終段階になるので重要なポジションでもあります。
深い知識を要求されない事から最初はテストエンジニアからキャリアをスタートする人も多く、未経験でも入りやすい職種となっています。
注意点としては、ずっとテストエンジニアにいるよりもプログラマーなどにキャリアアップを目指すといいので、事前にキャリアビジョンは明確に伝えておくといいでしょう。 未経験でも入りやすいのでおすすめの職種です。
⑥フィールドエンジニア|入社後に教育期間あり
フィールドエンジニアはお客様のところまでいき、システムをセッティングしたり、保守や修理などを担当する仕事です。 その種類はパソコンやプリンター、計測機器なども対象となります。
顧客様のところに行き、要望や課題を汲み上げる言葉が必要となるため、コミュニケーション能力も求められます。
エンジニアを目指していて適度にお客様と接したい方はフィールドエンジニアもおすすめです。 ITパスポートを取得すればフィールドエンジニアの基礎知識も身につけることができるでしょう。
⑦ネットワークエンジニア|スキル面のハードルが低い
ネットワークエンジニアはインフラの分野でも通信関係の保守や構築、運用を担当します。
求められる知識として、ファイアウォールやルーターやスイッチです。
仕事のやり方は統一されており、入社後はマニュアルに沿って、仕事をすることが多いため、深いスキルがなくても入りやすいです。
通信系の知識を学んでおけば、ネットがどのような動きでつながっているかがわかるため、最初のとっかかりとしてはいいでしょう。
ネットワークエンジニアもある程度の知識を積んだら、プログラマーなどの職種へスキルアップすることをおすすめします。
まずはIT業界の経験を積みたい方はネットワークエンジニアも検討するといいでしょう。
未経験からエンジニアへの転職を目指すべき人の特徴
未経験から転職を目指すべき人の特徴を紹介します。
- ①エンジニアの勉強が苦ではない
- ②試行錯誤を繰り返せる人
- ③分からない事をすぐに質問出来る
それぞれの特徴について詳しく解説をします。
①エンジニアの勉強が苦ではない
エンジニアは膨大な知識を必要とします。
また、最新の技術も入れ替わりが激しいため、常に勉強が重要です。
特に未経験の場合はプログラムの書き方から、エラーの解決方法など、覚えることが膨大にあります。
勉強が嫌いだと一人前になるまでに挫折をしてしまいますし、一人前になったとしても活躍し続けることが難しくなります。
勉強することが苦でない方なら、エンジニアになってもやっていける可能性が高いです。
ぜひ、そのような方はエンジニアを目指すことをおすすめします。
②試行錯誤を繰り返せる人
エンジニアを目指すべき人は試行錯誤を繰り返すことができる人です。
エンジニアの仕事は失敗と改善の繰り返しです。
多くの試行錯誤をして正解を導いていきます。
そのため、失敗してもめげずにトライ&エラーができる人はエンジニアとしての適性があります。
逆に一度の失敗で落ち込んでしまったり、投げ出してしまったりする方はエンジニアとしては難しいでしょう。
試行錯誤を繰り返すことができる人はエンジニアを目指すべきです。
③分からない事をすぐに質問出来る
分からないことを質問できることもエンジニアとしての必要な要素です。
未経験の場合最初はわからないことだらけです。
自分だけで仕事を進めることは難しい。
行き詰ったときにすぐに質問ができないと時間だけが過ぎていき、全体のプロジェクトも遅れてしまいます。また、自分のスキルの向上やスキルアップも遅れてしまいます。
そのため、分からないことはすぐに質問できる人はエンジニアとしてもうまくやっていけるでしょう。
【未経験からエンジニアへ転職】目指すための方法は3つ
ここでは、未経験からエンジニアとして働くまでに必要なスキルの取得方法を解説します。方法としては下記の3つがあります。
- ①独学でスキルを取得する
- ②未経験で転職し現場でスキルを培う
- ③スクールを活用する
①独学でスキルを取得する
最も取り組みやすい方法は独学でのスキル獲得です。書店でエンジニア向けの本を購入し、それを見ながら手を動かしてスキルを身につけていきます。
しかし、独学の場合は未経験だと専門用語が分からなかったり実践的なスキルを身につけるまで遠回りをしてしまう可能性があります。そのため書籍での学習だけでなく、動画や無料オンラインスクールなどを併用し、効率的に学習を進めましょう。
②未経験で転職し現場でスキルを培う
スキルを身につけない状態で転職することも方法として挙げられます。特に、20代の若者の場合は「未経験者歓迎」との文言を記載してエンジニアを募集する企業があります。「スキルがない状態で入社しても大丈夫かな」と不安を感じるでしょう。
しかし、教育に力を入れている会社の場合は福利厚生の一環でスクールに通いながら知識やスキルの補ったり、現場で簡単な仕事から任せて徐々に戦力として活用できる体制を整えている可能性があります。
③スクールを活用する
メジャーな方法として、スクールの活用が挙げられます。一口にスクールと言っても、通学型とオンライン型、また有料と無料という違いがあります。そのため、自分の予算感や生活スタイルに合わせて決定しましょう。
書籍からの独学になると自己管理能力が求められますが、スクールの場合はカリキュラムが組んであるため「夜に2時間」「休みの日に数時間」などスケジュールを決めて進められます。エンジニアを目指したいけれど独学では不安と感じる場合は、スクールの活用を検討してみましょう。
未経験におすすめのプログラミングスクール4選
ここでは、これからエンジニアを目指す人におすすめしたいスクールを4つ紹介します。
有料スクールと無料スクールを紹介するため、自身に適したものを選択しましょう。
【有料】おすすめのプログラミングスクール
有料のプログラミングスクールは「Tech Academy」「SAMURAI ENGINEER」がおすすめです。
Tech Academy|受講者数ナンバーワン!
受講者数が多く、正社員としてエンジニアを目指す人から副業で使えるくらいのスキルを獲得したい人まで幅広いニーズに対応するスクールです。コースも豊富で未経験から実践できるまで力がつくコースや、すでに基礎を学習済みの人がさまざまな言語に特化して学習できるコースなど、自分の目的や目標に合わせて選択できます。
また、スキル以外のカウンセリングを行う「メンタリング」も特徴のひとつ。キャリアビジョンについてメンターに相談してモチベーションを高く維持しながら学習を進められます。
SAMURAI ENGINEER|実践型スクール
累計指導実績が35,000名以上と、数々のWebエンジニアを排出してきたSAMURAI ENGINEERは、ひとりひとりの目標に合わせたカリキュラム設定やマンツーマンレッスンが受けられる点が魅力です。
現役エンジニアの講師とは別に学習コーチがつくため、わからない箇所や不安をいつでも相談できるため、諦めること無く卒業を目指せます。
【無料】おすすめのプログラミングスクール
無料で利用できるプログラミングスクールは「就予備」「0円スクール」がおすすめです。
就予備。|就職までサポート可能
就予備。は無料でありながら、最短1ヶ月でITエンジニア転職まで目指せるスクールです。また、先に就職先を決めてから学習開始というスタイルが特徴的です。
就職先が決まってから最短1ヶ月程度でプログラミングスキルを獲得し、実践で働けるようにサポートしてもらえます。ただし、29歳以下のプログラミング未経験者のみが利用可能なため、注意しましょう。
比較的新しいサポートのため、利用の際は無料相談会に参加して不明点を解決することがおすすめです。
0円スクール|現場目線でのカリキュラムが魅力
現場で働く講師が感じた「エンジニアの課題」をテーマに組まれたカリキュラムが実践的と評価の高い0円スクール。
プログラミングだけでなく、面談練習やスキルシートなど転職に向けたサポートを受けられる点も魅力のひとつ。転職そのものが未経験の場合でも、安心してエンジニアを目指せる環境が整っています。
エンジニア未経験者が転職で後悔しないためには
エンジニア未経験者が転職で後悔しないために注意するべきポイントを紹介します。 頑張ってエンジニアに転職をしても後悔してしまう人が一定数います。
- ①入社後の教育期間は十分設けられているか
- ②同じ求人を通年で出していないか
- ③求人情報を見て仕事内容がイメージ出来るか
それぞれの項目について詳しく解説をします。
①入社後の教育期間は十分設けられているか
入社後の教育期間は十分に設けられているのかを確認しましょう。
入社後の研修がなく、いきなり現場に出されて、教えてもらうこともできずに何もできないパターンがあります。
未経験でもはいっても仕事ができるレベルなのか、研修内容はちゃんとしているのかを確認しておくと、入社してからもスムーズに仕事に入ることができるでしょう。
入社後の教育期間や研修があるのかを事前に確認しておくことをおすすめします。
使えないエンジニアになってしまう可能性も
入社後の研修期間や教育期間がないと使えないエンジニアになってしまう可能性があります。
未経験からIT業界に転職して最初のスキルアップは非常に重要。
最初で成長できずにつまづいてしまうと、そのまま使えないエンジニアになってしまいます。
最初にスキルアップできる会社に入社することが今後のエンジニア人生を左右します。
そうならないためにも研修や教育期間がちゃんとある会社を選択しましょう。
②同じ求人を通年で出していないか
同じ求人を通年で出している会社は環境が悪くて人が集まらないから出している可能性があります。基本的に求人は人が抜けたり、新しいプロジェクトなどなにかしらの理由で出されることが多いです。
そのため、通年出している会社はそれ以外のネガティブな理由で出している可能性が非常に高いです。
そのような会社に入社しないようにするためにも、ネットで企業の評判を調べたり、求人サイトなどで離職率を調べたりして確認することをおすすめします。
もし、余裕がある方は企業のIR情報をみて、健全に会社が運用されているのかを見ておくといいでしょう。
③求人情報を見て仕事内容がイメージ出来るか
求人情報を見るときは、仕事内容が具体的でイメージができるのかを確認しましょう。
求めている人材が明確な時は「〜のプログラミング言語の経験は何年」と募集要項がでています。
逆に仕事内容があいまいな企業は「やる気のある人歓迎」「色々な経験を積みたい人」などの募集要項が多いです。
仕事内容がイメージできないと入社した時に思ったような仕事をさせてもらえない場合も考えられます。
事前に募集要項をよく見て入社した後にイメージができるのか見ておきましょう。
入社したあとに仕事がイメージできないものは注意することをおすすめします。
エンジニア未経験の転職はやめとけと言われる理由
未経験のエンジニアの転職はやめとけと言われる主な理由は年収が下がることや未経験者可で採用をしておいて、入社したら雑務ばかりをやらせるパターンがあるためです。
しかし、このようなことは一部の会社で、実際は入社後にしっかりと研修を実施して、教育をしている会社もあります。事前に会社の評判などを調べておくことで、対策することは可能です。
また、企業としても完全な未経験者を採用したいとは思っていません。
ある程度勉強をしている人を取りたいと思っています。
自分で勉強をしていることをアピールすることで採用される確率もぐっと上がります。
未経験者でエンジニアやめとけと言われるのは事前に準備をしておらず、ブラックな環境に入社してしまうためです。
しっかりと準備をしておけば問題はないでしょう。
未経験エンジニアが増えすぎ?転職への影響は?
未経験のエンジニアで転職を目指す人が増えているのは事実です。
しかし、エンジニアへの転職希望者が増えても需要も増えていますので、人手不足が解消されることはないでしょう。
また、転職を目指す人が増えていても、本気で目指して転職に成功させる人も一部です。
エンジニアへの転職への強い気持ちがあれば、大半のライバルを追い抜くことができるでしょう。
未経験のエンジニアの転職を目指す人が増えていてもエンジニアになる気持ちがあれば、問題はありません。
【まとめ】エンジニア転職は未経験では厳しい?後悔しない方法や職種を紹介
ここまで未経験でのエンジニアの転職について解説をしました。
結論としては未経験からでもエンジニアになることは可能です。
しかし、エンジニアに転職をするときは抑えるべきポイントをわかっていないとブラック企業などに入社するなどして時間を無駄にしてしまう可能性があります。
この記事で解説していたポイントを踏まえながら転職活動をしていくことで成功へと進むことができるでしょう。