「フリーランスエンジニアに年齢は関係あるのか」「年齢が高いと活躍するのは難しいのか」といった疑問をお持ちの方に向けて、フリーランスエンジニアにおいて年齢が及ぼす影響について解説していきます。
長く活躍していくためのポイントやおすすめのフリーランスエージェントも紹介しますので、気になっている方はぜひチェックしてください。
- フリーランスで多いのは40代~のミドルシニア層
- 年齢が高くなると不利になる面もある
- 長く活躍するために若いうちからスキルアップに努めることが大切
- エージェントも活用するのがおすすめ
目次
フリーランスエンジニアの平均年齢・分布
内閣官房日本経済再生総合事務局の「フリーランス実態調査結果」によれば、フリーランスで多いのは40代以上のミドルシニア層で全体の7割を占めています。
20代~30代若手層の割合は少なく全体の3割程度となっており、年代が上がるごとにフリーランス人口が多くなっているようです。
これはフリーランス全体の指標ですがエンジニア職に関しても同じような傾向があり、若い年代はスキルを磨き実績を積んでいき、そしてある程度経験値がついたらフリーランスに転向するという方が多いと考えられます。
【年代別】フリーランスとしての活躍方法
フリーランスとしての評価は年齢よりもスキル・実績によるところが大きいとも言えます。
しかしクライアントからの見え方や長い目で見たキャリア形成の戦略として、各年代ごと重視すべきポイントがあります。
ここではフリーランスとして活躍していきたい方に向けて年代別で意識したいことを解説します。
- 20~30代は柔軟性と吸収力を活かしてスキルアップを
- 40代は実績を活かして独立も可能
- 50代以上はマネジメント能力を強みに
20~30代は柔軟性と吸収力を活かしてスキルアップを
まず20~30代はコツコツとスキルを磨き実績を積んでいくフェーズと考えた方が良いでしょう。
若いうちは吸収力が高く柔軟性もあるため、幅広い経験を積み技術やスキルをキャッチアップしていくのに最適な時期です。
報酬や条件ばかりではなく、触れたい技術が使える環境か・今後のキャリアにつながるかといった観点で仕事を選ぶことをおすすめします。
40代は実績を活かして独立も可能
40代ともなれば20~30代で培った実績を活かし独立していくことも可能でしょう。
一度ご自身のキャリアやこれまでの経験や強みを整理した上で、それがどのような環境でどのように活かせるか考えてみましょう。
ポートフォリオなど実績が示せるものを用意しておき、クライアント・企業側目線でアピールしていくことが大切です。
50代以上はマネジメント能力を強みに
50代以上はやはりその経験の豊富さが強みとなり、特にマネジメント能力がある人材は重宝されます。
特に成長段階の企業だと、人員がいる割にはマネジメントできる層が不足しているといったケースもあります。
また技術を補うためスポットでフリーランスのハイスキル人材を探しているケースもありますので、マネジメント能力を中心として即戦力となれるスキルを強みとしていきましょう。
年齢を重ねるとフリーランスエンジニアとして活躍するのが難しいと言われる理由
フリーランスエンジニアはどちらかというとスキルや経験で評価される面があることから年齢は大きく関係しないようにも思えますが、実際には年齢を重ねるとフリーランスエンジニアとして活躍するのが難しいという意見もあります。
年齢を重ねることによる難点について解説していきます。
- 体力的に厳しい
- フリーランスエンジニアは年齢制限が設けられることが多い
- IT業界は情報や技術の進化が早く、追いつけなくなる
- 福利厚生・社会保障への不安
体力的に厳しい
一つ目としてシンプルに体力的な厳しさが出てきます。
もちろん案件や働く環境次第とも言えますが、例えば大規模システムの保守・運用などを担ったり、夜間勤務なども発生するような仕事などは生活リズムの問題で難しいかもしれません。
また、開発の現場では急な仕様変更やトラブルなどで残業が発生したり長時間労働になってしまう可能性もあります。
若い方なら体力的にも問題ない仕事でも、年齢が上の方だと厳しく感じてしまうケースもあるのです。
フリーランスエンジニアは年齢制限が設けられることが多い
続いてフリーランスエンジニアは年齢制限が設けられることが多いことも理由の一つです。
クライアントにもよりますが、スキルだけでなく年齢や人柄などパーソナルな情報も含めて総合的に依頼するかどうか決めることも多いです。
また他の開発メンバーの年齢層などを考慮して、年齢が高い方よりは年代が合う若手を起用したいと考えることもあるかもしれません。
そのため案件として年齢制限を設けているケースがあるのです。
IT業界は情報や技術の進化が早く、追いつけなくなる
三つ目としてIT業界は情報や技術の進化が早く、追いつけなくなる点が挙げられます。
IT業界の成長はとどまらず、常に技術がアップデートされていく環境のため常に学び続けることが大切ですが、年齢を重ねると最新の技術や情報をキャッチするのに時間や精神的コストが大きくかかってしまう方も少なくありません。
古い技術の経験値ばかり、レガシーな開発環境の経験ばかりといった方だと評価されづらい傾向にあります。
福利厚生・社会保障への不安
フリーランスとなると福利厚生・社会保障への不安はぬぐえないものですが、これは年齢を重ねるとより深く考慮しなければならない問題です。
会社員は保険料は会社と折半して払っており、また年金に関しても国民年金と厚生年金の二本立てで積み立てており、全体の支給額・年金額も比較的大きいです。
一方でフリーランスはこれら保険料や年金は自己負担であり、支給額は会社員よりも小さいのが一般的です。
民間の保険などに入って補う方もいますが、それでも特に高い年代となるとどうしても将来への不安は拭えないものです。
年齢を重ねても活躍できるフリーランスエンジニアになるために
フリーランスエンジニアは年齢を重ねると厳しい面がありますが、若いうちから実績を積んでいくことで長く活躍していくことも十分に可能でしょう。
ここからは年齢を重ねても活躍できるフリーランスエンジニアになるためのポイントについて、年代別に解説していきます。
- 【20~30代】人脈形成・実績形成は手を抜かない
- 【20~30代】貯金・貯蓄は確実に行う
- 【20~30代】一度正社員として働く選択肢も視野に入れる
- 【40代~】自身のスキルに付加価値をつけておく
- 【40代~】講師・コンサルタントなどの経験も重要
【20~30代】人脈形成・実績形成は手を抜かない
まず20~30代では手を抜かず人脈形成・実績形成に尽力することが大切です。
具体的に「~といった現場で~の役割で活躍した」「~といった環境で~を行い、開発完了まで導いた」などの強みとなるエピソードをつくれると良いですね。
また忘れがちですが人脈をつくっておくことも重要なポイントで、もちろん会社の仲間でも良いですし、社外の人とのつながりも大切にしましょう。
知り合いだから、信頼できるからといった理由で案件をお願いすることも多いので人脈を広げておいて損はありません。
【20~30代】貯金・貯蓄は確実に行う
どうしてもフリーランスは経済面の不安定さがありますから、20~30代のうちに貯金・貯蓄は確実に行っておくのが賢明です。
フリーランスの場合、急に働けなくなったり病気になったりしたときのリスクは会社員よりも大きいものですから、今のうちにある程度まとまった資金を用意しておきたいところです。
毎月いくらなどと決めてコツコツ貯金していくのがおすすめですよ。
【20~30代】一度正社員として働く選択肢も視野に入れる
20~30代だと、独立するのは少々リスキーに感じる方もいらっしゃると思います。
フリーランスになることを考えている方は、いきなりフリーランスとして働き始めるのではなく、一度正社員としてしっかり実務経験を積むという選択肢も視野に入れましょう。
正社員として働くことで会社によりコミットして多くの経験を積めますし、ビジネスマナーなど社会人として必要なスキルも身につけられます。
正社員として働きながら、副業という形で少しずつ案件を受注するなど独立の準備を進めていく方も多くいらっしゃいますよ。
【40代~】自身のスキルに付加価値をつけておく
40代~は20~30代である程度スキルが身についている頃でしょうから、付加価値をつけて他の人に負けない強みを持つことがポイントです。
技術的なスキルだけではなく、マネジメント経験や工程・現場管理の経験なども持ち合わせているとより市場でも評価されます。
技術スキルが十分で、マネジメント・管理などの経験や実績があればフリーランスとして大いに活躍できるでしょう。
【40代~】講師・コンサルタントなどの経験も重要
40代~はやはり経験の豊富さが強みとなり、中でも講師やコンサルタントなどの経験もあると仕事の幅がより広がります。
フリーランス人材の活躍の場は様々ですが、経験を重ねた人材向けとして講師・コンサルタントなど技術力にプラスアルファのコミュニケーションや交渉力を要する難易度の高い案件が多い傾向にあります。
広い視野で様々な種類の仕事に挑戦して実績を積んでおくと将来安泰と言えるかもしれません。
フリーランスエンジニアとして活躍し続けるにはエージェントの利用がおすすめ
フリーランスエンジニアとして安定的に案件を獲得し活躍していくには、エージェントを利用するのがおすすめです。
登録しておけば案件を紹介してくれるほか、キャリアの相談にも乗ってもらえるなど充実したサポートを受けられます。
中には福利厚生サービスを受けられるものや税金周りの申請など相談できるものもあるのでぜひ活用しましょう。
おすすめのフリーランスエージェント10選
ここからはフリーランスエンジニアとして年齢問わず活躍したい人に向けて、おすすめのエージェントをご紹介します。
サイト名 | 案件数 | 評価 | ポイント |
---|---|---|---|
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53,418件 | 登録者数No,1で実績が豊富 | |
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9,437件 | 高単価案件含め案件バラエティが豊富 | |
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3,791件 | 柔軟な働き方が叶う案件が多い | |
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12,452件 | レスが早く丁寧なサポートで安心 | |
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非公開 | 税務代行を無料で対応 | |
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302,653件 | 複数エージェントの案件をまとめて探せる | |
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548件 | 案件の質が高く丁寧なサポート体制がある | |
2,749 件 | スピーディな対応で即就業可能 | ||
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4,416件 | 30年以上の実績からなるノウハウが強み | |
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4,211件 | エンド直の高単価案件が多い |
※求人数は2023年8月時点のもの
①レバテックフリーランス
- 19年にわたる支援実績
- フリーランスエージェントとして登録者数No,1
- 豊富な案件数が魅力
レバテックフリーランスはIT業界に特化したサービスを展開するレバテックが運営しているフリーランス向けのエージェントサービスです。
19年にわたってフリーランスを支援してきている実績があり、フリーランスエージェントとして登録者数No,1、知名度もトップクラスです。
何よりも豊富な案件数が魅力で、継続的に案件を紹介してもらえるのでフリーランスとして安定的に収入を得ていくことができます。
②Midworks
- 案件バラエティが豊富
- 報酬単価が高い案件を多くそろえる
- 長期的なキャリアサポートが嬉しい
Midworksは大手企業から成長中のスタートアップ・ベンチャー企業まで幅広い企業との取引があり、案件バラエティが豊富です。
中でも比較的報酬単価が高い案件を多くそろえており、会社員の頃よりも年収アップしたという事例も多数あるようです。
長期的なキャリアサポートを掲げており、審査を通過すると案件が途切れても報酬が保証されるといったサポートが受けられます。
フリーランスエージェントで長期的なキャリアサポートを行っているサービスは多くないので、フリーランスとして実績をしっかりと積んでいきたい方にもおすすめですよ。
③ITプロパートナーズ
- 柔軟な働き方が叶う案件が多い
- 副業として取り組みたい人にもおすすめ
- トレンド技術を扱えるなど魅力的な案件が豊富
ITプロパートナーズは「週2日から働ける」「リモート勤務可能」「フレックスタイム制」など柔軟な働き方が叶う案件を多く扱っています。
いくつかの案件を並行したい人や、まずは副業として案件を受けたい人などにも向いているでしょう。
トレンド技術を扱えるなどスキルアップの視点で魅力的な案件も多いので、経験を積んでいきたい方はぜひ一度チェックしてみましょう。
④Lancers Agent
- Lancersが運営しており案件が充実
- 案件のうち90%以上がリモート勤務可能
- エージェントのレスが早く丁寧なサポートで安心
Lancers Agentはクラウドソーシング型サイトで有名なLancersが運営しています。
案件のうち90%以上がリモート勤務可能となっており、リモートで働きたい方・家の事情などなかなか出勤が難しい方も希望に合うものを見つけやすいでしょう。
またエージェントのサポート対応も評判で、レスが早く丁寧な対応のため安心できるという声があがっています。
⑤TECHBIZ
- フリーランスデビューにぴったり
- 税務代行を無料で対応してくれる
- 案件継続率が97%以上と高い
TECHBIZは経験豊富なコンサルタントが丁寧にサポートしてくれるため、フリーランスデビューにぴったりです。
フリーランスとなると自分で確定申告などの税務周りの手続きも発生しますが、これらの税務代行を無料で対応してくれるのも大きなメリットです。
案件継続率も97%以上と高いので安定的な案件獲得が期待できますよ。
⑥エンジニアスタイル
- 複数エージェントの案件をまとめて確認できる
- 総案件数は業界トップクラス
- こだわり条件に合わせて求人を探せる
エンジニアスタイルはいくつかのフリーランスエージェントの案件をまとめて確認することができ、その総案件数はトップクラスです。
言語・フレームワーク・職種のほか、働き方などのこだわり条件に合わせて求人を探すことができますので、職種だけでなく働き方にこだわりたい方におすすめのサービスです。
登録情報からAIが適した案件を紹介してくれる機能もあるので、案件探しにもぜひ活用しましょう。
⑦クラウドテック
- 信頼性のある企業からの案件に絞っている
- 一人一人に寄り添い丁寧に対応
- 企業への交渉も代行してくれる
クラウドテックは案件数はトップクラスとはいかないものの、審査をして信頼性のある企業からの案件に絞って紹介してくれるため安心感があります。
フリーランスの働きやすさを重視したサービス内容で、一人一人に寄り添った丁寧なサポート体制が魅力です。
キャリアの相談はもちろん、自分で言いづらい企業への交渉も代行してくれるのでフリーランスとして働く際に不安要素がある方は登録してみましょう。
⑧フォスターフリーランス
- スピーディな対応が強み
- 最短3日で就業可能
- 自分に合うベネフィットプランをつけられる
フォスターフリーランスはスピーディな対応が強みで、最短3日で就業することも可能です。
収入の問題で早く仕事を開始したい場合やとにかく案件をこなして実績を積みたい方はぜひ相談してみましょう。
また参画者向けに福利厚生のサービスも展開しているので、自分に合うベネフィットプランをつけることができます。
⑨PE-BANK
- 30年以上の実績がある
- 多くのフリーランスを支援してきたノウハウ
- 確定申告サポート、福利厚生など充実したサービス
PE-BANKは30年以上の実績がある、フリーランスエンジニア専門のエージェントです。
多くのフリーランスを支援してきたノウハウがありこれから独立したい方から、フリーランスとしてさらに活躍したいという方まで幅広い層に対応してアドバイスをしてくれます。
確定申告のサポートや福利厚生サービス、さらには教育サポートといったフリーランスエンジニアに嬉しいサービスも充実していますよ。
⑩geechsjob
- エンド直の高単価案件が多い
- 平均年収は879万円と高水準
- 収入アップを狙う方におすすめ
geechsjobはエンドユーザー直の高単価案件が多く、収入をアップさせたい方におすすめです。
利用者の平均年収は879万円と他社と比べても高い水準で、スキルや実績に自信がある人は大幅に年収を伸ばすことも夢ではありません。
ITフリーランス向けのマッチングサービス「ギークスダイレクト」も展開しているのでぜひチェックしてみてくださいね。
【まとめ】フリーランスエンジニアとして長く活躍するために
今回はフリーランスエンジニアについて、年齢が及ぼす影響や長く活躍していくためのポイントについて解説してきました。
フリーランスはスキル次第で高収入も狙える働き方であるものの、収入や働き方の面で不安定さもあるのが事実です。
若い年代の方はまず実績を積むことを重視し、エージェントも活用しながら安定的に案件を獲得できるよう動いていきましょう。