スキルさえあればいくらでも稼げるフリーランスエンジニア。イメージは良いものの現実が気になる方も多いのではないでしょうか?


本記事ではフリーランスエンジニアの現実は厳しい?という問いに対して明確に答えるとともに、フリーランスエンジニアの魅力や現実を乗り越えるための対策を提示しています。
これからフリーランスエンジニアを目指そうと考えている方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
- フリーランスエンジニアの現実は厳しい?という問いの答え
- フリーランスエンジニアの現実を多方面から解説
- フリーランスエンジニアのメリットとやめとけと言われる理由について
- フリーランスエンジニアの現実を乗り越えられるのはこんな人
- フリーランスエンジニアの現実を乗り越える対策4つを提示
【結論】フリーランスエンジニアの現実は厳しい
自由もあってお金も稼げるイメージが強いフリーランスエンジニアですが、現実は厳しいとしか言いようがありません。
働き方を選べる点に間違いはなく高年収にも期待できますが、正社員には必要のない努力や行動を強いられるのも事実です。
フリーランスエンジニアの末路は?責任と自由について
フリーランスエンジニアはその名前のとおり、自由な時間・自由な場所で働くことのできる職種です。
その自由の裏には大きな責任があり、そのすべてをひとりで背負う必要があります。収入の元となる案件を受注できるかどうかも、すべて自分の努力次第です。
スキルが足りなければまったく案件を受注できずに、描いたイメージとは真逆の状態に陥ります。
正社員との違い
フリーランスと正社員におけるもっとも大きな違いは、案件獲得に対する主体性でしょう。
企業に属するエンジニアは会社から与えられた案件をこなし、一定額の報酬を安定的に得ます。一方でフリーランスエンジニアの案件獲得は自分の能力次第です。
案件を多くこなせば大きな報酬を得ることもできますが、仕事ができずに無収入の可能性もあります。
フリーランスエンジニアの現実を多方面から解説
ここからはフリーランスエンジニアの現実をもっと具体的に解説していきます。良いイメージばかりを抱いている方には、少しショックな内容かもしれません。
現実①フリーランスエンジニアの年齢層
フリーランスエンジニアと言えば能力のある若者を想像する方も多いでしょうが、現実は少し違います。
実際に活動しているフリーランスの7割ほどが40代以上で、さらに上となる60代の層も少なくありません。
フリーランスには年齢制限がないため、若者だけでなくミドル世代のエンジニアも活躍しています。
現実②フリーランスエンジニアの年収
次にフリーランスエンジニアの年収について解説していきます。データでは月単位で50~80万円ぐらいの報酬を得ているエンジニアが多い傾向です。
高単価の案件を継続的に受注できれば、年収1,000万も夢ではない職種となります。
ですが年収200~300万円のフリーランスも全体の19%ほど存在し、けっして高年収ばかりではないことを知っておくべきです。
現実③フリーランスエンジニアでありがちなトラブル
フリーランスエンジニアになると、基本的にはトラブル対処も自分で行う業務の範囲です。
業務の内容や報酬額が不明確だったり、報酬支払の遅延や未払いなどが起こったりと、考えている以上にトラブルは起きています。
こういったトラブルを経験したことのあるフリーランスが全体の約38%を占めることから、トラブルも稀ではないという現実がうかがい知れるでしょう。
現実④フリーランスエンジニアの将来性
フリーランスの将来性は現実的にどうなのでしょうか?IT業界が今後も発展していく以上、フリーランスエンジニアの需要も途切れることはありません。
リモート案件をはじめとした多様な働き方も、今よりずっと一般的になる可能性が高いです。こうした理由からも、フリーランスエンジニアは将来性のある職種だと言えるでしょう。
つらい現実ばかりじゃないフリーランスエンジニア5つのメリット
つらい現実ばかりを見て、大きな利点を見逃すのは賢明とは言えません。ここではフリーランスエンジニアのメリットについて解説いたします。
フリーランスエンジニアにおける5つのメリットとは次のとおりです。
- 仕事を選べる
- 働く場所と時間も自由
- 収入に制限がない
- 年齢制限もない
- 人間関係の悩みが少ない
メリット1.仕事を選べる
フリーランスは正社員と違って、やりたい仕事のみに取り組むことができます。
より条件の良いもの、より自分の経験にプラスになるもの、そういった案件だけを選べるのはフリーランスならではのメリットです。
メリット2.働く場所と時間も自由
仕事を選べるだけでなく、働く場所と時間も自由です。リモートワークであれば、自宅やカフェを作業場とすることもできます。
1日をどう働くかも自分で決められるので、急な用事や私用を優先することも可能です。柔軟な働き方ができる点もフリーランスのメリットと言えるでしょう。
メリット3.収入に制限がない
フリーランスエンジニアの案件獲得は自分次第、ゆえに収入は上限なしです。
単純に対応数を増やすだけで、月の収入は増加します。会社内でたくさんの案件をこなしても、すぐさま給料に影響することは稀です。
収入に制限がなく頑張りがすぐに反映される点も、フリーランスの大きな利点となります。
メリット4.年齢制限もない
フリーランスエンジニアには年齢制限もありません。一般的な定年退職はなく、案件を獲得できる限り働き続けることができます。
再雇用されて給料が下がるといったことも、フリーランスエンジニアにはありません。身体さえ健康であれば働けるチャンスが永遠に続きます。
メリット5.人間関係の悩みが少ない
フリーランスエンジニアは会社に属さないため、上司や同僚は存在しません。
毎日を円滑に過ごすためのコミュニケーションや、気が乗らない飲み会に参加する必要もなくなります。
普通のエンジニアと比べて、人間関係の悩みが少なくなる点もメリットです。
フリーランスエンジニアはやめとけと言われる5つの理由
次にフリーランスエンジニアはやめとけと言われる理由について解説していきます。下にまとめた5つの要素も、フリーランスエンジニアの現実と言われる部分です。
- 収入が不安定
- すべての責任は自分
- 事務作業が発生
- 体調管理がシビアに
- 社会的信用の低下
理由1.収入が不安定
何度も解説しているとおり、フリーランスエンジニアの案件獲得は自分次第です。企業エンジニアのように、最低限の収入保証があるわけではありません。
社会情勢が大きく変化すれば、自分のスキルに関係なく仕事が途切れてしまう可能性も考えられます。収入が不安定な点は、フリーランスエンジニアの避けられない現実です。
理由2.すべての責任は自分
フリーランスになるとすべての責任を自分で負わなければなりません。受注した案件に対処するのは自分ひとりですから、責任の所在も自分です。
問題が起きても自分の力だけで解決する必要があり、できなければ信頼を失って今後の案件獲得に影響します。
すべての行動に対して個人で責任を負うのも、フリーランスエンジニアの厳しい現実です。
理由3.事務作業が発生
フリーランスとして働いていると、契約書の作成・管理、稼働日数や報酬の把握、確定申告作業などさまざまな事務作業が発生します。
企業で働くエンジニアだと、ここまでの作業を求められることはありません。
必要となる事務作業に関する知識もしっかりと理解しておくべきなのが、フリーランスの厳しいところです。
理由4.体調管理がシビアに
案件を継続的に受けるためには、健康であり続けることが大切です。仕事ができなければ無収入となり、今後の生活にも影響します。
企業エンジニアに比べて体調管理がよりシビアになる点も、フリーランスの現実と言えるでしょう。
理由5.社会的信用の低下
正社員には会社勤務という保証がありますが、フリーランスにはそれがありません。
社会的信用の低下もフリーランスエンジニアの厳しい現実です。クレジットカードを作成するときや、住宅を借りるときなどに影響します。
フリーランスエンジニアが後悔しやすい3つの問題
これまで解説してきた厳しい現実のもと、フリーランスエンジニアは働いています。フリーランスになってみて後悔したという人も少なくないです。
どんな問題に直面して後悔してしまうのかを知っておくことも、フリーランスの現実を理解することに役立ちます。
働けなくなったときの収入
フリーランスの収入に保証はありません。病気や体調不良で案件をこなせなくなったときに、フリーランスの厳しい現実を実感することになります。
したがってフリーランスエンジニアは、働けなくなったときの収入に関しても常に考えておかないといけません。
十分な保証が得られにくい環境
フリーランスには正社員のような福利厚生はなく、法律に関しても満足な状態と言えません。ボーナスや特別手当も存在しないのが当たり前です。
十分な保証が得られにくい環境の中、報酬と休みのバランスを考えて対応していく必要があります。
どんなときでもリスクを考えながら行動しなければならないため、精神的負担に耐えられず後悔してしまう人も多いです。
キャリアプランについて
フリーランスエンジニアに明確なキャリプランはありません。どういった職種を目指し経験するのかは自分次第です。
他人を目指そうとしてもフリーランスエンジニアの数と同じだけ、キャリアプランが存在します。はっきりとした目標がないと動けない人には厳しい現実です。
フリーランスエンジニアの現実を乗り越えられるのはこんな人
厳しい現実ばかりにフォーカスしていると、フリーランスエンジニアになることを断念してしまう方も出てきそうです。
ですがフリーランスエンジニアの現実を乗り越えられる人には3つの特徴があります。まずは自分にその特徴があるかどうか判断してみましょう。
- 自己管理がうまい
- 向上心がある
- コミュニケーション能力が高い
現実を乗り越える人①自己管理がうまい
自己管理がうまくできる人は、フリーランスエンジニアで成功できる可能性があります。
仕事を効率よくこなすためのスケジュール管理やしっかり働くための体調管理は、フリーランスにとって必須の能力だからです。
現実を乗り越える人②向上心がある
IT業界の技術進化は早く、それらをキャッチアップできないエンジニアは取り残されていきます。
自分のスキルで案件を獲得するフリーランスエンジニアになると、その傾向はさらに高まっていくと言えるでしょう。
新しい技術を学んでいく向上心がないと、必要とされるフリーランスエンジニアであり続けることは難しいです。
現実を乗り越える人③コミュニケーション能力が高い
コミュニケーション能力が高ければ、営業での案件獲得に活かせます。
そのほかにもクライアントとの円滑なやり取りや、エンジニア成功の鍵となる人脈形成にも役立つ能力です。
フリーランスエンジニアの現実を乗り越える対策4つ
フリーランスエンジニアの現実を乗り越える素養があるからといって、ただ単に案件をこなしているだけでは失敗する可能性もあります。
万全を期すためにも次に紹介する4つの対策を実行しましょう。
- 仕事の幅を広げる
- できるだけ実績を積んで行動開始
- 人脈の拡大に力を注ぐ
- エージェントサービスを利用する
1.仕事の幅を広げる
継続的に受注できている案件でも、今後を保証されているものはないはずです。仕事の幅が広がれば案件獲得の効率もさらに上昇します。
逆に特定の能力しかないフリーランスエンジニアは、いつ手詰まりになってもおかしくない危険な状況です。新しい技術を習得して仕事の幅を広げましょう。
2.できるだけ実績を積んで行動開始
ポートフォリオに記載できる実績がないと、初期の案件獲得に苦労する可能性があります。
それを防ぐためにも、フリーランスになる前に十分な実績を積んでおくことが大切です。
3.人脈の拡大に力を注ぐ
フリーランスエンジニアにとって人脈拡大のメリットは見逃せないものと言えます。孤独感の解消やモチベーションの維持など、期待できる効果は大きいです。
過去のつながりから案件獲得につながることもあります。SNSやエンジニアの交流会などを利用して、人脈の拡大に力を注ぎましょう。
4.エージェントサービスを利用する
エージェントサービスを利用することによって、フリーランスの厳しい現実を回避できる可能性が高まります。
継続的な案件獲得・福利厚生・キャリアプランの相談・税金関係のサポートなど、享受できるメリットは多大です。
特にフリーランスエンジニアとして経験が少ないうちは、エージェントサービスの利用をおすすめします。
フリーランスエンジニアの現実は厳しい?【まとめ】
エンジニアとしての到達地であるようなイメージが先行しているフリーランスですが、けっして無視できない現実も存在します。
自由と引き換えに責任はすべて自分。正社員のような手厚い保証はなく、未来を切り開くのは自身の力でしかありません。
大切なのは現実をしっかりと理解して必要な対策を打ち、そのうえでフリーランスエンジニアを目指すことでしょう。