インフラエンジニアとして転職するなら大手が良い、そう考えていませんか?


本記事ではインフラエンジニアの転職に向いている大手企業より、厳選した9社を紹介。大手への転職を実現させる方法についても解説しています。
インフラエンジニアとして大手への転職を目指している方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
- インフラエンジニア業務の大手・中小による違い
- インフラエンジニア向けの大手企業9社を紹介
- インフラエンジニアを募集している大手企業の年収ランキング
- インフラエンジニアが大手に転職する方法3つ
目次
インフラエンジニアとして転職できる大手企業は多い
インフラエンジニアは担当する領域によって、ネットワークエンジニア・サーバーエンジニア・セキュリティエンジニアなどに分かれます。
ITインフラを必要とするのはIT関連の企業だけではないため、大手という括りならば活躍できる企業の数は多くなるのが実情です。
SIer以外に製造メーカーやインターネットサービス企業なと、さまざまな分野の大手企業が選択肢に入ります。
ITとはまったく関係のない業界でも自社システムを必要としている企業は増加しているため、検索範囲を広げれば選択肢自体も広がっていくでしょう。
インフラエンジニアの業務内容と大手・中小の違い
インフラエンジニアの業務は要件定義/各種設計/構築・テスト/運用・保守が基本ですが、大手と中小では携わる工程に違いがあります。
システム開発において元請けは大手が担い、開発工程は中小に委託するという構造が一般的だからです。
もちろん大手でも開発に携わるケースはあり、逆に中小が案件を直請けするパターンもあります。
ですが大手への転職を目指す場合にこの点を理解できていないと、ミスマッチどころか転職成功率にもマイナス影響を及ぼすことになるでしょう。
大手企業のインフラエンジニアが行う業務内容
先ほど解説したとおり案件元となることが多い大手企業では、インフラエンジニアの業務も上流工程に限られるケースが多いです。
担当するおもな部分は要件定義/設計の部分になるでしょう。クライアントへのヒアリングから、求められるスペックと実現可能な機器構成や主要設計を検討します。
技術的なスキルはもちろん、高いコミュニケーション能力も必要となるのは言うまでもないでしょう。課題抽出や提案能力も高いレベルのものが要求されます。
中小企業のインフラエンジニアが行う業務内容
中小企業のインフラエンジニアが担当するのは下流工程となる部分となります。中規模の企業が構築・テスト、さらに小規模の企業が運用・保守に当たるケースが多いです。
実際の構築はクライアントの業務に影響しない休日や夜間に実施されます。現場に赴き物理的作業が伴う業務内容です。
運用・保守は24時間体制で行う必要がありますが、マニュアルも完備されているので未経験からでも対応可能な業務となります。
インフラエンジニア転職向け大手企業3選【SIer編】
インフラエンジニアの業務内容について理解していただいたところで、大手企業の紹介に入っていきます。
まずはシステムを受諾開発するSIer大手企業の紹介です。インフラエンジニア向けとしてピックアップしたのは以下の3社になります。
- 株式会社野村総合研究所
- 株式会社大塚商会
- 株式会社電通国際情報サービス
大手企業①株式会社野村総合研究所
株式会社野村総合研究所は日本有数のシステムインテグレータであり、同時にコンサルティングやITソリューションなども提供する企業です。
金融・流通分野のシステム開発に強みを持っています。従業員数は6,000人を超え、連結売上は6,000億円にも上るユーザー系SIer企業です。
SIer企業の中でも年収がトップクラスで人気の高いため、競争も激しいことが予想されます。
大手企業②株式会社大塚商会
大塚商会はシステムインテグレーション事業とサービス&サポート事業を中核とする、大手独立系SIerとなります。
ソフトウェアとハードウェアを含めたインフラ環境を、1社のみで構築できる点に強みを持つ企業です。
従業員数7,480名、連結売上は8,500億円を超えます。平均年収も843万円(2020年)と上位クラスで、離職率も4.4%と市場平均の半分程度です。
大手企業③株式会社電通国際情報サービス
外資との合弁により誕生した電通グループのユーザー系SIerとなります。
クライアントの課題を解決するために、さまざまなソリューションを提供する総合的な情報通信サービス会社です。
日本トップクラスの金融機関や製造メーカーとの取引実績を数多く有します。
ユーザー系SIerでありながら、親会社とは別領域の新規ビジネスに挑戦する姿勢も魅力のひとつです。
インフラエンジニア転職向け大手企業3選【製造メーカー編】
次に紹介するインフラエンジニア転職向け大手企業は、製造メーカーに注目したものです。内容は以下のとおりとなります。
- 株式会社キーエンス
- 東京エレクトロン株式会社
- 株式会社 日立製作所
大手企業①株式会社キーエンス
キーエンスとは大阪にある電子機器メーカーで、自動制御機器や計測機器などの開発・製造販売を行っています。
時価総額ランキングが国内3位(2021年)となり、日本の優良企業としても認知度の高い企業です。
世界44か国に200の拠点を持ち、年収ランキングにもたびたび登場するような魅力ある会社となります。
連結従業員数が2022年3月で8,961名、売り上げは7,500億を突破して勢いの衰える気配が見えない企業です。
大手企業②東京エレクトロン株式会社
半導体製造装置やフラットパネルディスプレイ製造装置を開発・製造しているメーカーで、国内首位のシェアをほこります。
世界的に有名な半導体製造企業と競合し、世界シェア90%の製品も扱う企業です。
連結従業員数は15,883人、国内外合わせて27社・77拠点を持つ大規模な会社となります。
求人としては社内インフラ構築やセキュリティ関連などが見られます。(2023年2月での情報)
大手企業③株式会社 日立製作所
日立グループの中心企業として、日本での認知度もかなり高い電気メーカーです。
2022年3月末において連結従業員数は368,247名、連結売上の収益が10兆を超える巨大企業となります。
社会インフラに100年以上関わってきた事業は、AI・交通・ファイナンス・ヘルスケアなどさまざま分野まで広がっている状況です。
事業範囲の広さからサーバー・ネットワーク・セキュリティと、多種多様なインフラエンジニアにチャンスのある企業です。
インフラエンジニア転職向け大手企業3選【別分野編】
最後に社会インフラとはあまり関係のない大手企業を紹介していきます。ピックアップしたのは以下の企業です。
- 三井不動産株式会社
- 住友ファーマ株式会社
- 株式会社サイバーエージェント
大手企業①三井不動産株式会社
日本の総合不動産デベロッパーで、オフィスビルや大型ショッピングセンター、ホテルやマンションなど幅広い不動産事業を担っています。
業界内において売り上げ1位に君臨し、2022年3月期の連結売上は2兆1,008億円です。2022年3月末で従業員の数は1,898名となります。
2023年2月の情報では、DX推進エンジニアとしてインフラやクラウド関係の募集があるようです。
大手企業②住友ファーマ株式会社
2005年に大日本製薬と住友製薬の合併によって誕生した企業で、旧社名は大日本住友製薬株式会社となります。
医療用医薬品や食品素材・食品添加物の製造・販売を事業としている会社です。
2022年12月末での連結従業員数は6,816名、2021年3月期の連結売上は4800億円を超えます。
2023年2月時点では、IT&デジタル革新推進部内のインフラエンジニアを募集中です。
大手企業③株式会社サイバーエージェント
メディア事業・インターネット広告事業・ゲーム事業・投資育成事業を手がける日本企業です。
国内有数のブログサービスを展開し、競走馬をモチーフとした人気育成ゲームの開発会社を傘下に持ちます。
連結従業員数は6,337名、平均年収は約817万円の大手企業です(数字は公式ホームページより)。
2023年2月時点では、全事業のインフラを支えるエンジニア職としてキャリア採用での募集をしています。
インフラエンジニア募集中の大手企業平均年収ランキング一覧
年収アップを目的として大手への転職を目指す方も多いでしょうから、インフラエンジニアの募集履歴がある企業の平均年収をランキング化して紹介しておきます。
ランキング順位 | 企業名 |
平均年収 |
---|---|---|
1位 |
キーエンス | 1,751万円 |
2位 | 東京エレクトロン | 1,285万円 |
3位 | 電通国際情報サービス | 1,047万円 |
4位 | 日立製作所 | 890万円 |
5位 | エムスリー | 870万円 |
6位 | オムロン | 849万円 |
7位 | マネックスグループ | 828万円 |
8位 | 日本電気 | 814万円 |
9位 | 日産自動車 | 796万円 |
10位 | フューチャー | 793万円 |
表中のデータは有価証券報告書を参考にしたものです。またインフラエンジニアの募集が常にあるものとは限りません。
インフラエンジニアが大手に転職する方法
最後になりましたが、インフラエンジニアとして大手に転職する方法をまとめておきます。押さえるべき内容は以下の3つです。
- インフラエンジニアとして十分な実務経験を積んでおく
- クラウドに関する知識を習得しておく
- 転職エージェントを利用する
方法①インフラエンジニアとして十分な実務経験を積んでおく
一般的に大手への転職は競争率が高く、転職難易度は高くなると推測されます。
ですがIT業界の採用は実績を重視する傾向ですので、十分な実務経験をアピールできればチャンスも広がるでしょう。
インフラエンジニアの業務は細分化されて、サーバーエンジニア・ネットワークエンジニア・セキュリティエンジニアなどに分かれます。
それぞれの分野に関する深い知識と経験は、複数のタスクをこなせる貴重なエンジニアとして歓迎される確率も高いです。
方法②クラウドに関する知識を習得しておく
インフラは物理的な機器を設置するオンプレミス環境のほかに、インターネット上に構築するクラウド環境での運用方法もあります。
クラウドに関してはクラウドエンジニアと呼ばれる専門職がありますが、インフラエンジニアが業務を担当することも珍しくありません。
インフラの主流がクラウドへ移行していくと予測した場合、クラウドサービスを扱うスキルやDevOpsの知識はインフラエンジニアの武器となります。
ほかのエンジニアと差別化が可能なクラウド知識は、大手への転職を目指す際にも有効となるスキルです。
方法③転職エージェントを利用する
大手への転職成功率を上げるには、転職エージェントの利用も欠かせません。
たとえ大手であってもブラック企業の確率はゼロにならないため、求人票以外の情報収集も必要になります。
また応募書類の添削や希望する企業に応じた面接対策を受けられる点も、転職エージェントを使う大きなメリットです。
インフラエンジニアとして大手への転職を目指すなら、IT業界に強みを持つエージェントサービスを選択しましょう。
インフラエンジニア転職向けの大手企業9選【まとめ】
さまざまな分野でIT化が進んでいる背景もあり、インフラエンジニアが転職できる大手企業の選択肢は多いと推測できます。
記事内の情報を参考にすることで、インフラエンジニア向けの大手企業がどんなものか理解していただけたのではないでしょうか。
転職を成功させるのに必要なのは、大手のインフラエンジニアが担う業務内容を理解して、応募先企業の求めるスキルとこれまで培った実績を提示することです。
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