IT業界のヒエラルキーとは!?具体的な企業を挙げて徹底解説!

IT業界のヒエラルキーとは!?具体的な企業を挙げて徹底解説!

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この記事では、IT業界のビジネスの仕組みや独特のヒエラルキー構造を解説することで、これから同業界で仕事をしようと考えている人へ有益な情報を提供し、行動指針となることを目的としています。

IT業界のヒエラルキーをざっくりいうと
  • IT業界のヒエラルキーは仕事の上流から下流への流れのことを言う
  • IT業界の元請けではプロジェクトを受注し取り仕切る仕事をする
  • こうしたチャネルを活用することも効果的です。

  • 元請けで有名な企業はNTT・日立・大塚商会・野村総研
  • 転職におすすめ!年収の高いIT企業は野村総研・日本オラクル・電通国際情報サービス
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目次

IT業界の「ビジネスの仕組み」とヒエラルキーの構造を徹底解説!

IT業界の「ビジネスの仕組み」とヒエラルキーの構造を徹底解説!

先進性が高く、また今後も市場拡大が見込まれて有望な事業分野であるIT業界ですが、独特のビジネス上の仕組みやヒエラルキー構造があります。

これについて解説していきます。

IT業界の「ビジネスの仕組み」とは

IT業界と一口に言っても漠然としていますが、経済産業省が規定する業界区分では、情報サービス業のカテゴリに分類されます。

そして情報サービスを業容ごとに区分すると、概ね下記のように整理できます。

情報サービス業の区分
  • 受注システム開発:
    システム開発全般・上流工程請負・ネットワークインフラ(事業規模:6兆3,510億円)
  • アウトソーシングサービス:
    データ入力・処理代行、システム管理運営受託など(2兆1,369億円)
  • ソフトウェア開発:
    ビジネスソフト・ゲームソフトなど(1兆2,258億円)
  • インターネットサービス:
    情報提供サービス、データベースサービスなど(9,000億円)

更に、対顧客のビジネスモデルで分類すると、次のように整理されます。

ビジネスモデルの種類
  • B2B:企業対企業
  • B2C:企業対消費者
  • B2B2C:企業経由での消費者
 

更に、対顧客のビジネスモデルで分類すると、次のように整理されます。

これを業容と対比させると、受注システム開発とアウトソーシングサービスはB2Bであり、ソフトウェア開発とインターネットサービスは上記全てのビジネスモデルに対応しています。

【必見】IT業界のヒエラルキーの構造を解説!

上記でIT業界全体でのビジネス構造と仕組み・分類について概観しましたが、続いて、ビジネスの上流から下流への流れ(IT業界におけるヒエラルキー)について解説していきます。

IT業界はピラミッド型のヒエラルキー構造となっており、そのピラミッドは頂点である元請け企業から一次請け、そして底辺となる二次・三次請け企業(更にその下請けまで)といった階層構造を示しています。

大手IT企業が受け持つのが元請けであり、元請け企業からの発注を受けるのが一次請け企業、さらにその下に二次受け・三次請けとよばれる企業群で成り立っています。

上位の階層ほど人口が少なく、下位の階層ほど人口が多い構造となっています。
ピラミッドの頂点に位置する大手IT企業を「ITゼネコン」と呼ぶこともあります。

具体的な社名を挙げれば、日立、富士通、IBM、NEC、NTTデータ等の大企業(各社の業務等詳細は後述します)が元請けとして大規模案件を受注し、中堅企業が一次請けとして対応し、中小・零細企業が二次請け、三次請けとなります。

ソフトウェア開発やインターネットサービス系企業の多くは、一部のガリバー的成功企業(Googleなど)を除けば、中堅から中小・零細企業が多数を占めています。

※元請けを一次請け、一次請けを二次請けとする分類もありますが、この記事では元請け・一次請けと表記を統一します。

元請けの仕事内容とは

元請け企業は、誰でもその社名を知っている、世間に名前の通った大手IT企業となります。

企業としての歴史や実績、また信頼性が非常に高いという優位性を誇り、クライアントからこうした企業価値の強みをベースに大規模商談を取り仕切ります。

まず、クライアントと直接打ち合わせを実施し、クライアントのニーズや、求めるITシステムなどの最終形をどのように描き、全体システムを開発していくかを詰め、決定します。

こうした骨格を作った後、プロジェクト全体の大まかな仕様書や設計書類なども作成し、具体的な実施スケジュールや費用などもクライアントと相談しながらプロジェクト全体を主導していきます。

ピラミッド構造のトップに位置するポジションなので、依頼される仕事の内容や種類、また予算規模も豊富であり、各プロジェクトを取り仕切るリーダー的役割を担うべき優秀な人材が対応します。

一次請けの仕事内容とは

一次請け企業は、クライアントからプロジェクトを受注した元請け請け企業から、様々なシステム開発などを受注し、対応します。

基本的には一次請け企業は元請け企業の下請けなので、クライアントと直接交渉することはありません。

一方、一次請けでも長年経験を積んで元受け企業からもその技術・力量・実績などを評価されていベテラン社員になると、元請け企業と同席してクライアントとの折衝や打合せ、質疑応答や細かいセッションなどに参加できる場合もあります。

こうした担当者は、一次請けけ企業に居ながら元受け企業の仕事を直接担当することも可能となります。

一次請け企業の若手・中堅社員は、細分化された仕様書や設計書類を作り、プログラミングやテストなどの実務を担当するのが主な仕事ですが、自社で対応できない細密なテストやプログラミングなどをその下流の二次請け企業に依頼する場合もあります。

IT業界の企業をヒエラルキー別に紹介!

IT業界の企業をヒエラルキー別に紹介!

このように、IT業界ではピラミッド型のヒエラルキーに支配されていますが、具体的な社名を挙げながらそれぞれの特徴や仕事内容などを解説していきます。

具体的な元請け企業を紹介

IT業界を代表する元請け企業は、上述した分類に加え、業務系列毎に次の5種類に分類されます。

元請け企業の業務系列ごとの分類
  • ユーザー系:親会社との結びつきが強い。
  • メーカー系:全て自社ブランドで完結できる。
  • 独立系:独自路線で成功している。
  • コンサル系:経営戦略に長けている。
  • 外資系:グローバルなブランド力を有する。

それぞれの系列を代表する5社についてみていきます。

ユーザー系:NTTデータ

日本の国策企業ともいえる、独占的通信企業NTTを母体としており、あまねく全産業・全業界との繋がりを有し、経営や事業展開も安定しています。

更に同社の傘下として一次請け・二次受け企業への裾野も広大です。

メーカー系:日立

こちらも日本を代表する大手メーカーであり、事業セグメントとしてIT事業分野を中核に展開しています。

幅広いIT事業を手掛け、一次請け・二次請けといったグループ展開力を誇ります。

独立系:大塚商会

独立系である強みを活かし、強力なオーナー経営者のリーダーシップに基づき、柔軟で斬新な発想力と事業展開が魅力です。

様々な事業分野で成長を続けており、独自の企業文化を有しています。

コンサル系:野村総研(NRI)

IT事業における付加価値が高く、営業利益率も高いです。従業員の年収も業界トップレベルです。

また、研究開発に向かう環境も整備されており、個々の能力も切磋琢磨の中で非常に高く維持されています。

外資系:Oracle

グローバルなブランド力とサビース・商品力で優位性が高く、営業利益率も高い状況です。

日本でも長年の実績を誇り、外資系IT事業者を代表する企業のひとつです。

具体的な一次請け企業を紹介

元請け企業に対して、その下部組織ともいえる一次請け企業は裾野も広く、その定義と実態は必ずしもリンクしません。

なぜなら、一次請け企業といえども、その実績や評価、また知名度から、クライアントとの直取引も多く請け負う場合が多いからです。

ここでは、各系列における元請け企業傘下のシステム会社(元請け企業の社名に続いて「ソフト」「システム」などと表記される企業)を中心に解説します。

NTTコムウェア

NTTグループ傘下の中核企業の位置にある、ユーザー系のSIer(システムインテグレーター)です。

NTTグループ向け事業からの売上げが8割の一方、一般市場からも2割を獲得しています。

日立ソリューションズ

日立グループの情報通信分野の中核を担う、メーカー系のSIerです。

アプリケーション開発からパッケージ導入・インフラ構築まで、エンドエンドでクライアントへの各種ITシステム導入に対応しています。

SCSK

SCSKは、住友商事グループのユーザー系SIerです。

住友商事の情報システム部門(住商情報システム)が母体で、特定のハードウェアやプログラミング言語に縛られない中立的なSW開発に豊富な実績を有しています。

日商エレクトロニクス

日商エレクトロニクスは、双日(旧:日商岩井)グループのユーザー系ICT中核事業会社です。

情報通信設備やIT基盤の構築・保守運用、監視などを中心に幅広いITサービスを提供しています。

富士通エフサス

富士通エフサスは、富士通のCE・サポート部門を統括する、富士通グループ最大のメーカー系SIerです。

ITインフラの構築や運用に長け、NWセキュリティやクラウド、仮想化といった最先端のITサービス提供に注力しています。

就職すべきIT企業や就くべき職種は何?

就職すべきIT企業や就くべき職種は何?

IT業界への就職に際し、気になるのが各企業の売上高や年収、職場環境などです。

入社を目指すべき指標となる項目について解説していきます。

売上高ランキングで上位に入るIT企業

上述した業務系列毎の売上高トップ3企業は次のとおりです。

ユーザー系

1位:NTTデータ(1兆6,148億円)

2位:NTTコミュニケーションズ(1兆3,191億円)

3位:伊藤忠テクノソリューションズ(3,916億円)

メーカー系

1位:日立製作所(10兆343億円)

2位:富士通(4兆7,392億円)

3位:NEC(2兆8,211億円)

(注)売上全体

独立系

1位:大塚商会(6,434億円)

2位:SCSK(3,239億円)

3位:日本ユニシス(2,780億円)

コンサル系

1位:野村総研(4,214億円)

2位:アビームコンサルティング(673億)

3位:フューチャー(336億円)

外資系

1位:日本HP(12兆3,713億円)

2位:Cisco(5兆4,664億円)

3位:アクセンチュア(3兆6,535億円)

就職に当たって「絶対的な」指標ではありませんが、やはり事業規模や安定性・将来性を図る上では参考となる数値でしょう。

福利厚生が充実している企業

IT企業に入社後、やはり気になるのは各社の待遇や福利厚生面です。

今回取り上げる大手IT企業、特に元請けや一次請け企業はいずれも上場しており、福利厚生面では大きな問題がありません。

当然ながら各種社会保障は完備しており、育児休暇や産休、また復職後のケアもしっかりしている企業がほとんどです。

判り易い指標として、待遇の良さを端的に示す年収ランキングを下記に示します。

1位:野村総研(1,156万円)

2位:日本オラクル(1,040万円)

3位:電通国際情報サービス(972万円)

4位:日立製作所(868万円)

5位:都築電気(851万円)

6位:NEC(833万円)

7位:新日鉄住金ソリューションズ(829万円)

8位:オービック(823万円)

9位:伊藤忠テクノソリューションズ(812万円)

10位:富士通(810万円)

純粋なシステム開発会社よりも、上流工程を担うコンサルティング業務も行っている企業の年収が高い傾向があります。

【文系】元請け企業、営業職がおすすめ!

企業の体力や将来性、また年収や待遇・福利厚生などを総合的に勘案した場合、やはり目指すべきは元請け企業となります。

その際、IT業務を担当する上では専門の技術分野での高いスキルを有していることは就職活動上の優位性となります。

一方、技術面でのベースがない大卒文系の立場で目指すべき、元請け企業での職種は何でしょうか。

結論としては、営業職を志向することが大切です。

その大きな理由として、元請け企業では技術職であるプログラマーの募集は通常ありません。

元請け企業の主なミッションは各プロジェクトのマネジメントがメインなので、単に作業するだけのシステムエンジニア(SE)は不要です。

そのため、元請け企業ではむしろ、幅広い知識や経験をシステム提案に活かせるかどうかが重要になります。

更に、直接クライアントとの交渉が必須のため、対人関係や総合的視野・知識、またバランス感覚に優れた営業担当者の存在が非常に重要です。

こうした職務は、視野の広い文系社員にこそ適正があるといえるでしょう。

【重要】自分に適したIT企業を探すために絶対に必要なこと

【重要】自分に適したIT企業を探すために絶対に必要なこと

様々な企業データや売上規模・年収などについて解説してきましたが、やはり自分に最も適したIT企業を見つけて、そこに無事入社することが大切です。

そのために重要なポイントについて解説します。

実際にIT企業で働いている友人に話を聞く

IT企業への就職活動に際して、業界への理解を深めるためには、何といっても現実にその業界で働く先輩や知人の声を聞くのが最も効果的で、また早道です。

そのため、企業へのOB・OG訪問は貴重な機会となります。

事例を挙げれば、ある求職者がIT業界への就職に当たって、自分の能力や資質を周囲と比較して自信が持てず、悩んでいました。

そんな折、実際にその会社で働いている親しい先輩と面談し、体験談などを通じて的確なアドバイスを得て自信を取り戻し、無事就職できました。

その後も順調に業務にまい進しているとのことです。

やはり、企業での肌感覚を体感する上では必要なアクションです。

転職エージェントや転職サイトに登録して多くの情報を獲得する

企業訪問などを通じて先輩や知人・友人のアドバイスを得ることは大切ですが、その一方、実際に企業へ足を運んだり連絡を取ったりして接触する機会は限定されます。

自分が目指すIT企業の状況や環境、また評価などを客観的に、そして最新の情報を加えて確認するためには、業界事情に精通した転職エージェントや転職サイトを有効に活用することが大切です。

大手転職エージェントや転職サイトでは、それぞれが膨大な求人企業の情報を保有し、企業が求める人材や条件などについて適確に判断できる材料を提供しています。

また、経験豊富な人材コンサルタントやアドバイザーを多数抱え、個別に相談に乗ってくれます。

こうしたチャネルを活用することも効果的です。

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IT業界のヒエラルキーとは!?具体的な企業を挙げて徹底解説!|まとめ 

IT業界のヒエラルキーまとめ
  • IT業界のヒエラルキー頂点は元請けのNTTデータ・日立・大塚商会・野村総研・Oracle
  • IT業界に入るなら福利厚生が充実している野村総研・日本オラクル・電通国際情報サービス
  • 自分にピッタリのIT企業を探すには転職エージェントの利用がおすすめ!
  • リクルートエージェントなら専門コンサルタントに徹底サポートしてもらえる
  • 文系でIT業界の上流企業に転職するなら、営業職を選ぶようにする

IT業界への就職・転職に際しては、自分自信の市場価値を高く評価されることが大切であり、そのためには、自分が就職した企業で一流のスキルと経験が得られるかどうかがポイントとなります。

具体的は、元請け企業で上流工程が担当できること、充実したプロジェクトが担当できること、そして、先輩や上司から適確なノウハウを得て、また十分な教育を受けられるこなどが挙げられます。

また、年収が高いIT企業であっても、その企業が継続的かつ長期間にわたって高い売上や利益率を期待できるビジネスモデルを有しているかどうか、確認することも大切です。

今回はIT業界におけるビジネスの特徴、ヒエラルキー構造と、代表的な元請け企業・一次請け企業の事例を挙げて解説しましたが、IT業界の裾野は膨大で、今回取り上げた企業以外にも様々な企業が存在します。

自分の能力や資質、適性をよく見極めながら、様々な情報を取捨選択し、最適な就職・転職活動が実現することを期待します。

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