開発工程におけるプログラミング作業を担うプログラマー。エンジニア職ならではの理由で辞めたいと考えてしまう人もいます。


本記事ではプログラマーを辞めた後に後悔しない対処法を徹底解説。実行すべきステップや、転職後の道筋についても紹介しています。
プログラマーを辞めて後悔したくない、転職後も同じ失敗をしたくない、このような悩みを抱えている方はぜひ最後まで読んでみてください。
- プログラマーを辞めたいと思ってしまう理由4選を紹介
- 後悔しない結論を出すための4ステップを解説
- プログラマーを辞めた後に考えられる転職後の道筋とおすすめの職種
【プログラマーはもう無理】辞めたい理由4選
プログラマーを辞めて後悔しないためには、そう考えてしまう原因を深く理解することが大切です。
ここではプログラマーを辞めたいとなる理由について解説していきます。実際にプログラマーを辞めた人の理由を見ると、次にまとめた4つのどれかに該当することが多いです。
- 残業も含めた労働時間の長さ
- キャリアアップのイメージが湧かない
- コミュニケーションが思った以上に必要
- 学習の継続が重荷に
プログラマーを辞めたい理由①残業も含めた労働時間の長さ
プログラマーをはじめとしたエンジニア職が働くIT業界は、残業の多い分野として周知されています。
システム開発の下流工程を担うプログラマーも、例にもれず残業が多くなりがちです。自分の働いている企業が下請けポジションだと、その傾向はさらに強まります。
プライベートの時間を削ってまで働く環境が嫌になって、プログラマーを辞めたくなる人は多いです。
プログラマーを辞めたい理由②キャリアアップのイメージが湧かない
プログラマーの仕事は設計に従ってプログラムを組む作業がメインです。作業自体は同じことの繰り返しとなるため、キャリアアップのイメージが湧きにくいという難点があります。
またプログラミング以外にバグを発見することもプログラマーの仕事となりますが、こちらも地味な作業が続くため将来へのビジョンが見えにくいです。
エンジニアとしてキャリアアップするためには上流工程への関わりが必須ですが、プログラマーのままではチャンスが少ないと感じて転職を決意するパターンとなります。
プログラマーを辞めたい理由③コミュニケーションが思った以上に必要
パソコンに向かってひとりで黙々と作業する。プログラマーに対して、このようなイメージを持っていた人に多い理由です。
システム開発の大多数はプロジェクト形式で行われます。さまざまなエンジニアが開発に携わるため、意思疎通を目的とした綿密なコミュニケーションが欠かせません。
人とあまり関わらないでよいからとプログラマーになった人は、考えていた以上にストレスを感じてしまうことになります。
プログラマーを辞めたい理由④学習の継続が重荷に
プログラマーが属するIT業界の進歩はとても早く、継続した知識のアップデートは生き残るための絶対条件です。
毎日の業務と並行して行う学習が、プログラマーを続けるうえでの重荷に変わります。学習がスムーズに進んでいけば良いですが、わからない状態に陥ってしまうと問題です。
悩みを抱えながらの作業は仕事への意欲を減らし、精神的ダメージを発生させます。そういった状況がさらなるプレッシャーをも生み出し、やがて辞めたくなるという訳です。
【プログラマーを辞めたい】後悔しない結論を出すための4STEP
後悔しない転職を実現させるためには、それなりの慎重さも必要です。プログラマーを辞めたいと考えている方は、次の4ステップを実践してみてください。
- STEP1辞めたいと思う理由を突き詰める
- STEP2実行可能な改善方法を考える
- STEP3改善に取り組む期間を決める
- STEP4今後の行動を決める
STEP1:辞めたいと思う理由を突き詰める
最初のステップは辞めたいと思う理由を細かい部分まで整理しましょう。なぜなら状況次第でプログラマーを辞めないという選択肢もあるからです。
突発的な感情から辞めたいとなった場合、退職した後で後悔してしまうケースも多々あります。辞めたいと思った経緯を冷静に振り返ることで、こういったケースも除外できるでしょう。
辞めたいと思う理由を突き詰めることには、もうひとつの利点もあります。原因をはっきりさせることで、次に実行する改善方法がわかりやすくなるということです。
STEP2:実行可能な改善方法を考える
次に辞めたい理由が改善できるかについて考えてみましょう。労働時間や年収の問題はプログラマーを辞めなくても、働く職場を変えることで改善できる可能性があります。
キャリアアップの問題も同様ですが、プログラマーとは違う職種を選択するのもひとつの道です。コミュニケーション問題は努力による改善や、経験年数による解決に期待できます。
学習の継続についても原因の所在によって、さまざまな改善方法が考えられるでしょう。自分自身で改善を進めるか、転職を選ぶのか、基本的な方針がこのステップで決まります。
STEP3:改善に取り組む期間を決める
自身で改善に取り組む場合は期限を設けます。取り組む内容を明確にして、半年から1年程度の期限内で可能な限り努力してみましょう。
改善に取り組む期間で、辞めたいと思う気持ちが消えていくパターンもあります。期限を決めるのは、必要以上に時間を浪費することが転職を選んだときに不利となるからです。
辞めたいと思う気持ちも消えず、期限内で状況が改善しないのなら転職を選択するほうが賢明と言えます。
改善期間が終わったときに迅速な判断を下すために、この時点で家族や友人にも転職の可能性を伝えておきましょう。
STEP4:今後の行動を決める
ここまでのステップを実践できたら、今後の方針はほぼ決まっているはずです。自分ができる最善の取り組みを経て出した決断に間違いはありません。
プログラマーを続けるのか、転職するのか、フリーランスになるのか、基本の選択肢は3つとなります。転職を選ぶ場合、このあとの行動はスピードが決め手です。
プログラマーを辞める、職場を変えて続ける、どちらのケースでも目指す職種や希望条件をまとめることが先決となります。
プログラマーを辞めたい人は転職エージェントの利用がおすすめ
プログラマーを辞めたい人は、転職エージェントの利用がおすすめです。転職先に求める条件やキャリアパスの相談もできます。
自分ひとりでは把握できない企業情報や最新の業界動向を反映して、利用者にぴったりの求人を紹介してくれるのが大きなメリットです。
フリーランスを目指す場合は、フリーランスエージェントが当てはまります。安定的な案件獲得につながるサービスや、独自の福利厚生を受けられる点が魅力です。
フリーランスでやっていけるかどうかの相談も可能ですので、判断に迷っている場合でも登録をおすすめします。
【プログラマーを辞めたい】転職後の道筋
ここでは転職するとなった場合に考えられる、その後の道筋について解説いたします。大枠の選択肢は次の4つです。
- プログラマーを続ける
- プログラマー以外のIT職種へ
- プログラマーのスキルを活かして他業種へ
- プログラマーから未経験職種へ転職
プログラマーを続ける
プログラマーとしてほかの企業へ就職を目指す道です。プログラマーとしての実務経験がある分、ほかの選択肢と比べて転職の難易度は低いと言えます。
辞めたい理由が職場環境のみで、プログラマーという仕事に抵抗がない方はこの選択肢が最適です。
転職先を間違えなければ年収アップやキャリアアップの道も開かれる可能性があり、プログラマーのまま経歴を積んでいけます。
企業へ属するのではなくフリーランスとしてプログラマーを続けることも、この選択肢に含まれるでしょう。
プログラマー以外のIT職種へ
IT業界にとどまりながらプログラマーとは別の職種を目指す道です。プログラミングスキルを活かせる職種であれば、転職の難易度も下がります。
プログラマーに向いていないと感じているケースや、キャリアアップが目的の場合に選ばれやすい選択肢です。
補足情報としてプログラマーからの転職におすすめのIT職種を4つ紹介しておきます。
Webエンジニア
WebエンジニアはインターネットでアクセスできるWebサイトや、Webアプリケーションの開発を担うエンジニア職となります。
IT業界の中でも需要が尽きない職種であるため、プログラマーからの転職にもおすすめです。
ベンチャーやスタートアップ企業からの募集も多く、やりがいや発展性のある仕事に出会える可能性があります。
データアナリスト
クライアントの課題を解決するために、データを収集・分析して提案を行うのがデータアナリストの仕事です。
必要なスキルとして統計学の基礎やデータベースに関する知識、分析ツールの操作スキルなどがありますが、その中にプログラミング言語に関する知識も含まれます。
プログラムを入力する業務はほとんどないと考えられますが、プログラマーとしての知識や経験は十分活かせる職種です。
社内SE
社内SEは自身が所属する会社のシステム開発・運用・保守が主な業務となります。
プログラマーでは携わることの少ない上流工程も経験できるため、キャリアップの観点でおすすめの職種です。
通常のSEと比べて残業が少ない傾向で、長時間労働を理由にプログラマーを辞めたい方にも選択肢のひとつとなります。
セールスエンジニア
セールスエンジニアは営業における技術的補佐を担う職種で、開発業務に代表される一般的なエンジニアとしての業務は行いません。
営業に同行してクライアントから課題を聞き、解決の方法として技術的視点から自社の製品をアピールします。
製品の使用方法を実演したり、技術的知見を持って質問や要望に答えたりと、エンジニアとしての知識が必要な部分は多いです。
プログラマーのスキルを活かして他業種へ
プログラマーのスキルを活かして他業種へ転職する道もあります。所持しているスキルを前提とするため、どちらかと言えば転職難易度は低い部類です。
求人の数や待遇の面でのリスクはありますが、IT業界から離れたい場合におすすめできる選択肢となります。
スクールの講師
プログラミングスクールの講師として働く道です。講師ですので人に教える技術が必要になりますが、プログラマーのスキルや経験をしっかりと活用できる職種となります。
残業や休日出勤の可能性も限りなく低いため、労働条件を改善できる選択肢としてもおすすめです。
拘束される時間が比較的短いため、前もって在職中に副業として経験することもできます。
ICT支援員
ICT支援員とは、教育現場におけるICT(情報通信技術)活用ための授業を支援する職種です。
パソコン・タブレットなどを使った動画・画像教育に際して「授業支援」や「環境支援」、教師に対しての「研修支援」が主な業務となります。
学校が職場となるため長時間で激務となる可能性は低いです。プログラマーとしてのIT知識や、パソコン操作スキルが活かせる仕事となります。
プログラマーから未経験職種へ転職
最後はプログラマーとは無縁となるまったくの未経験職種を目指す道です。プログラミング知識を必要としない転職先を選ぶのは、それなりに難易度も上昇します。
ですがプログラミングに向いていない、IT業界に向いていないと感じる方には意味のある選択肢です。
営業職なら経験以外にも人柄や熱意を評価するため、プログラマーからの転職でもチャンスはあります。
未経験での転職では、プログラマーの頃と比べて年収が下がる危険性について注意しておきましょう。
【プログラマーを辞めたい】まとめ
華やかなイメージもあって成長著しいIT業界ですが、いくつかの理由からプログラマーを辞めたいと考える人は多いです。
人材不足が叫ばれるIT業界でも転職にはある程度のリスクがあります。プログラマーについても同じで、転職を実行する前に辞めたい理由の精査が必要です。
記事の内容にある手順を実行すれば、転職を含めた正しい改善方法が見つかり新しい職場で同じことを繰り返す可能性も低くなります。
エージェントサービスも最大限利用して、後悔のない選択肢を選べるよう努力しましょう。