IT業界でも人気の高いシステムエンジニア。
やめとけと言う声もある中で実際はどうなのか気になる方も多いのではないでしょうか。
このような疑問にお答えします。
システムエンジニアは良い仕事ですが、実際に辛い部分もあることも事実。
しかし、ITシステムの立案から運用までを一貫して担当できるので、やりがいもあります。
システムエンジニアが気になっている方は参考にしてください。
- システムエンジニアは残業や休日出勤が多くなる場合がある
- 普段から最新の技術をキャッチアップしなければいけない
- システムエンジニアの平均年収は450万
- システムエンジニアになりたい動機を明確にする
システムエンジニアはやめとけと言われる理由
システムエンジニアは魅力ある仕事ですが、やめとけという声も存在します。
システムエンジニアをやめとけと言われる理由は以下です。
それぞれの理由について詳しく解説をします。
プロジェクトによっては残業や休日出勤が多くなる
システムエンジニアをやめとけと言われる理由の1つに、プロジェクトの過密なスケジュールと納期へのプレッシャーがあります。
納期が遅れると損害賠償の可能性もあり、絶対に遅れることはできません。
トラブルや予測不可能なバグやクライアントからの追加要件、開発メンバーの体調不良などがあります。
開発が遅れる要因が積み重なり、納期までの時間が迫ってしまうことは珍しくありません。
結果として、無理してでも期限に間に合わせるためには、残業や休日出勤が避けられない状況となります。
プレッシャーが多い状況で働くことが、体調不良や精神的なストレスを引き起こす可能性があり、「やめとけ」という声があがる原因です。
下請け企業ほど利益が低く給料が上がりにくい
もう一つのやめとけという理由は、下請け企業での働き方に関連しています。
システムエンジニアが下請け企業で働く場合、仕事量に見合わない低い給料が問題となります。
システム開発は多くの場合、クライアントからの発注を受けた企業が、下請けに仕事を発注する仕組みです。
特に三次請け・四次請けの企業は、案件のスケジュールが厳しく、契約金額も低いです。システムエンジニアは「業務過多なのに給料が低い」というきつい状況に直面する可能性があります。
経済的な不安定さや働きがいの不足から、システムエンジニアには「やめとけ」という声が上がる要因です。
働く環境を考えないで転職することは、将来的なキャリアや安定性に影響を及ぼす可能性があります。
普段から最新技術のキャッチアップが必要
システムエンジニアの仕事は常に最先端の技術を使いながら仕事をしなければいけません。
技術の進歩が早いIT業界では、新しい技術やフレームワークが次々と登場し、それに対応する必要があります。
しかし、仕事の忙しさからくる時間の制約や、プライベートの時間を勉強に充てる必要があることが、システムエンジニアにとって大きな負担となります。
業務外での技術キャッチアップが求められ、結果として疲弊する状況は、仕事の大変さをより強くします。
このような理由から、「やめとけ」との声がたびたび上がります。
簡単な作業ばかりでスキルが身に付かない場合がある
システムエンジニアの職務内容は、企業によって大きく異なります。
中にはシステム開発とは関係のない単純作業を割り当てられることもあり、本来身につけるべきスキルが得られない場合があります。
また、システムエンジニアとしてのスキルを活かせない状況で働くこともあり、「自分のキャリアにプラスになる仕事ができない」と感じることが、やめる理由となります。
また、システムエンジニアとしての理想と現実のギャップに失望し、モチベーションを保つことが難しい状況は、仕事のやりがいを見失うことになります。
思ったような仕事を与えてもらえないことがシステムエンジニアをやめとけと言われる理由の1つです。
向き不向きがあり実力差が開いてしまう場合がある
システムエンジニアの世界では、実力主義です。
実力があれば大規模なプロジェクトが与えられ、それに応じた見返りが期待できます。
しかし、実力が不足すると小規模で限定的な仕事しか与えられず、収入やスキルがそれに比例してしまいます。
思ったような評価を得られない状況は、苦労してスキルを磨いてもなお、キャリアや収入が報われない可能性があります。
システムエンジニアとしてのスキルアップが難しく、経済的な安定が見込めないのが、「やめとけ」という声が強くなる理由です。
年齢による影響が出やすく身体を壊しやすい
システムエンジニアとしてのキャリアは、新しい技術の習得が不可欠ですが、年齢とともに記憶力が低下してきます。
覚えが悪くなると、迅速な学習や技術の適用が難しくなり、仕事を続ける上でのハードルが上がります。
さらに、システムエンジニアは長時間デスクワークが中心となり、パソコン作業が主要な業務です。
この生活スタイルが腰や肩、眼への負担を増大させ、身体へのストレスが蓄積しやすくなります。
長時間の座り仕事や画面作業は、健康に悪影響を与え、身体の不調を引き起こしやすいとされています。
健康リスクから、システムエンジニアの仕事は年齢による影響が出やすく、身体を壊しやすいという点が「やめとけ」と言われる理由です。
システムエンジニアの基本情報【仕事内容・年収】
システムエンジニアの仕事内容や年収などを紹介します。
それぞれの内容について詳しく解説をします。
システムエンジニアが行う仕事内容は大きく7つ
業務 | 内容 |
---|---|
要求分析 | クライアントの要望や課題をヒアリングし、関係者の意見を取り入れて、システムに求められるニーズを把握する。 |
要件定義 | クライアントの要求をもとに、システム全体の概要を明確にし、プログラマーに具体的な指示を出す。 |
基本設計 | システムの基本的な構成や機能の流れ、ネットワーク構成、画面のレイアウトなどを設計し、全体像を把握する。 |
詳細設計 | 設計書の仕様に基づいて、具体的なデータベース構造や画面項目などの細かな設計を行い、プログラムの実装に備える。 |
プログラミング | 設計された内容に基づいてプログラムを作成し、プログラマーに依頼したり、自らも実際にプログラミングを行う。 |
テスト | 完成したシステムが要件通りに動作するか確認するテストを行い、不備やミスがないかを検証する。 |
運用・保守 | 納品後も運用や保守を継続し、トラブルを未然に防ぐための運用業務と、障害発生時の迅速な対応が求められる保守業務を担当する。 |
上記がシステムエンジニアの仕事の流れです。
基本的にはシステムの立案から保守運用まで一貫して管理をすることになります。
プログラマーとシステムエンジニアの違い
システムエンジニアとプログラマー、これらの職種は混同されることがあります。
企業ごとに独自のルールやプロジェクト単位での定義の変動があり、明確な境界線がないことがその理由です。
システムエンジニアはプロジェクト全体を見て、「クライアントの望むものをいかにして形にするか」という業務を担います。
クライアントの声を直接受け取り、開発の初期段階である「要求分析」や「詳細設計」を主導することが一般的です。
これはプロジェクトの行く末を左右する重要なポジションであり、上流工程に当たります。
一方、プログラマーは「プログラミング」から「マネジメント」までの下流工程を担当します。
通常はプログラミングに特化していますが、時にはシステムエンジニアと協力して設計段階から参加することもあります。
そのため、システムエンジニアとプログラマーの役割には違いがある一方で、同時に連帯が不可欠な場合も多く見られます。
システムエンジニアの平均年収はおよそ450万円ほど
システムエンジニアやプログラマーの平均年収は、20代で410万円、30代で472万円となっていますが、これは他のIT職種に比べやや低い水準です。
業界全体が若手が多いことや、未経験者の採用が一般的であるため、平均年齢が低いことが挙げられます。
しかし、IT業界の人手不足も影響しており、若手でも需要が高い中で平均年収が押し上げられている傾向もあります。
しっかりと経験とスキルを身につければ高収入も狙える仕事です。
IT業界は人手不足が加速しておりSEの将来性も高い
IT業界は現在も将来も人手不足が進んでおり、システムエンジニアの将来性は依然として高いです。
経済産業省の調査によれば、2030年には最大で79万人のIT人材が不足すると予測され、企業は質・量ともにIT人材不足を実感しています。
このため、IT人材には強い需要があり、システムエンジニアとしてのキャリアは将来的に安定しています。
平均年収の低さがある一方で、需要の高まりや将来性を考えると、システムエンジニアは良い選択です。
キャリアプランや業界のトレンドを踏まえながら、将来的なキャリアを考えることが重要です。
【こんな人はやめとけ】SEに向かない人の特徴
- 大雑把な人
- ルーティンワークが好きでない人
- 計画的に仕事を進められない人
- ITに興味がない人
システムエンジニアに向かないのは大雑把な人。
プログラミングは正確さが求められ、細かい点に気を配る必要があります。
小さなミスも大きなバグにつながりかねず、柔軟な対応も求められる現場です。
ルーティンワークが好きでない人はSEに向いていません。
メンテナンスやテスト、ドキュメントの更新など繰り返しの作業も多く、苦手な人はモチベーションを保つのが難しいでしょう。
計画性がないとSEの仕事は難しい。
納期を厳守しなければならず、タスクを計画的に進める必要があります。計画性がなければ信頼を得ることも難しくなります。
SEは常にITの勉強が必要。
技術やトレンドの追求が求められます。
ITに興味がないと、新しい技術に取り残され、将来的なキャリアに支障が出る可能性があります。
これらの特徴が当てはまる人はSEは向かないでしょう。
【こんな人はやめるな】SEに向いている人の特徴
- 論理的に考えられる人
- 学習意欲が高い人
- 変化に柔軟に対応できる人
- コミュニケーション能力が高い人
- 体力がある人
SEの仕事では論理的な能力が不可欠。
問題の原因と解決策を結びつけ、情報を整理し、論理的に考えることが求められます。
コードの品質やバグの特定にも繋がります。
IT知識は欠かせません。
日々変化する技術や言語に対応するため、学習意欲が高い人がSEに向いています。
進んで学ぶ姿勢がないと、仕事での成果が難しくなります。
IT技術は常に進化しているため、変化に柔軟に対応できる姿勢が大切。
プロジェクト中の予期せぬ変化にも迅速かつ柔軟に対応できることが求められます。
チームでの作業が一般的なため、コミュニケーション能力が必要。
クライアントとの折衝や要望の受け渡しにもコミュニケーションが欠かせません。
長時間の仕事や予期せぬ状況に対応するためには体力が必要。
持続的な体力とストレス耐性があれば、高いパフォーマンスを維持できるでしょう。
これらの特徴が揃っている人は、SEとしての適性が高いといえるでしょう。
未経験からシステムエンジニアへの転職を成功させるポイント
未経験からシステムエンジニアへの転職を成功させるポイントを紹介します。
システムエンジニアへ転職を成功させるポイントは以下です。
それぞれのポイントについて詳しく紹介をします。
システムエンジニアを目指す動機を明確にする
システムエンジニアへの転職を考える際、まずはなぜその道を選びたいのかを明確にしましょう。
単なる給与やイメージだけでなく、技術への興味やITの力で社会にどう活用したいかなど、具体的で深い動機が必要です。
IT業界は厳しい競争がありますが、明確な動機があればそれが挫折したときの支えになり、長期的なキャリアのベースとなるでしょう。
下請けSIerやSES企業は避ける
システムエンジニアとしてのスタート地点では、下請けのシステムインテグレータ(SIer)は避けるべきです。
これは、多くの下請けSIerがプロジェクトの大半を上位のSIerや大手企業に依存しているためです。
これらの企業では安定性が低く、労働環境が厳しいことが一般的。
また、技術習得やキャリアアップの機会が少ないです。
初めての転職先としては、しっかりとフォロー体制がある会社の方が、技術習得やキャリア形成にプラスです。
転職先の企業選びは、将来のキャリア形成に大きな影響を与えるため慎重に行いましょう。
基本情報技術者などSEに必要な資格を取得しておく
システムエンジニアになるためには、基本情報技術者などの資格取得が重要です。
これらの資格は、専門知識を証明する一因となります。
システムエンジニアはシステム全体を理解し、設計する役割を担っていますので、専門知識の有無が重要なポイントとなります。
資格を取得することで、特定の技術や分野においてスキルアップが期待できます。
また、取得資格の範囲内で仕事を受けることができ、仕事の幅が広がるメリットもあります。
将来的なキャリアアップに資格は一役買う可能性が高いです。
ただし、資格だけが全てではなく、実務経験や実際のプロジェクトでのスキル磨きも不可欠です。
資格を取得する際にも実務での活用を意識し、バランス良くスキルを積み重ねることが重要です。
資格の取得はあくまで手段の一つであり、本質的なスキルや経験が求められることを理解した上で進めていくことが大切です。
【まとめ】システムエンジニアはやめとけ?
ここまでシステムエンジニアについて解説をしました。
システムエンジニアは大変な面もありますが、非常にやりがいも将来性もある仕事です。
一部のやめとけという声を全て受け入れるのではなく、自分にとってはどうなのかが重要です。
自分のやりたいことや適性などを考えながら、決めていくと良いでしょう。
もし、システムエンジニアの仕事がどうなのか気になる方は転職サイトなどで求人情報を見てみると詳しい情報がわかります。