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株式会社シンクスマイル最高技術責任者 磯部尚志さんインタビュー

1. 磯部さんのエンジニアとしての歩みを教えて頂けますか?

私がプログラミングを始めたのは、小学校5年でした。当時はたまたま父が建築家だったこともあり、父の使っていたPCで三角形をつくるプログラムや円周率を計算するプログラムなどを書いていました。当時やっていたのは、今の若い方はわからないかと思いますが、BASICやアセンブラを書いていました。今でこそ便利な高級言語がたくさん出てきましたが、私がプログラムを書き始めた頃はこれら低級言語でプログラムを書いていました。
当時一緒にプログラムを書いたり、そういった話を共有できるような友達は周囲にはいませんでした。また質問する相手もいませんでしたので、BASICの本をみながら、一人でプログラムを書いていたというような感じでした。
そのときの経験で今の業務でもいきているなと感じるのは、低級言語でプログラムを書いていたので、例えば業務で今Rubyを書く、PHPを書くとなったとしてもそれほど難しいことだとは思いません。敷居が高い状況下でたまたま早い段階でプログラムを書く機会に恵まれたので、プログラミングに対してかなりの耐久力が培われたなと思っています。
ただマイナスだったかなと思うところとしては、フレームワークを使うときには必ずリファレンスをみて、メソッドの動きなどがかなり気になってしまうことですかね。。。自分で道具をつくるという習慣がどうしても身に付いてしまっています。自作PCもかなりつくってきました。私がはじめて自作PCをつくったのは大学生の頃でしたが、ぜひやってみるといいと思います。
中学生になると、パソコン部をつくり、部長に就任しました(笑)当時は、PC-9801をつかっていました。時代を感じますね。。。小学生の頃から使っていたBASICでゲームをつくって、学校の文化祭で公開するなどしていた記憶があります。
ただ高校になると、まったくPCに触れない生活になりました。というのも高校生のときは、バレーボールをしていて、高校の3年間はバレーボール一色になってしまったからです。ただバレーが強い高校で、部活に打ち込めたという意味ではよかったと思います。
その後大学に進学することになるのですが、物理学科に進学しました。進学した時期はちょうど2000年で、ネットバブルが崩壊した頃のことだったと思います。
このエンジニアインターンをみていらっしゃる大学生の皆様とちょうど同じ年齢の頃私は、1,2年生の頃に関しては、PCとは無縁なバイトをしていました。
大学3年からは研究室に入ったこともあって、すごくPCに触れる時間も長くなりました。2年間研究のために、C言語でシミュレーションのためのプログラムを書くということをやっていました。
その後学部4年で卒業し、社会人になるわけですが、ここでまさかの展開で営業として就職します。金融商品を売る営業の仕事を新卒で入った会社でやることにしました。そのときは一緒に働く人で会社を選んだ結果、そういうことになったのですが、今から考えるとどうだったんでしょうか?失敗だったのかもしれません。
その会社に4ヶ月ほどいた後、やはりエンジニア、技術の仕事がしたいということで転職するのですが、その会社も単純な仕事が多く、あまり自分の思い描いていたような仕事ではありませんでした。しかし前職をすぐにやめて、またすぐにやめるというのは職務経歴上もよくないということでこの会社での仕事を3年ほど続けました。
そこからネットワーク周りの仕事や、ITコンサルの仕事をフリーランスのような形でやりたいという思いがあり、常駐という形でSIerの運用、保守、設計といった仕事に従事しました。大手の製造業、大手の通信会社のインフラの運用・保守を行う中で、シェルスクリプを書いたりといったこともやりましたし、5,000台ほどのサーバがあり、なにかあればすぐに対応しなければならないというたぐいの仕事だったので、本当に大変な仕事でした。
そこでも仕事もたまたま3年ほどで辞めて、転職することになるのですが、ちょうど3年目に事件が怒ります。私自身で考えて、コスト削減するような施策を常駐先で実行にうつし、見事ITインフラコストの削減に成功しました。そのとき私はてっきり自分は周囲から感謝され、喜ばれるものだと思い込んでいました。
そこでも仕事もたまたま3年ほどで辞めて、転職することになるのですが、3年目に私自身で考えて、コスト削減するような施策を常駐先で実行していた結果、周りから感謝される仕組みとコストの削減の施策を実現できました
しかし上層部の反応は意図したものではなく、落としたコスト分の人件費が削減されてしまうことを恐れていたり、保守的な考えに疑問を抱くようになりました。
これがきっかけで私は自分がシステムに関して意思決定できる立場にたって行動したいと思うようになりました。また当時2008年の頃でリーマンショックでちょうどその出向先の企業から戻ってくるように言われたことも重なり、28歳になっていた私は自らの意思決定の裁量が大きいベンチャー企業に転職することになります。
その転職先のベンチャー企業は、旅行サイトを運営していて、開発部の立ち上げを行うという段階でジョインしました。ただその会社も取締役として意思決定できる立場でやらせて頂いていたのですが、なかなかこれ以上に成長は難しいということで、今大きく成長を遂げている弊社(シンクスマイル)にCTO(最高執行責任者)としてジョインさせてもらいました。
BtoCの事業分野で事業展開している会社であること、事業部の立ち上げ段階で関われるという話であったころ、自己資本比率が高い健全な経営をしていることが大きな要因になりました。これまでの自分の経験を全ていかせそうな会社に、自分の力をいかせるようなポジションでこの会社に関われることを非常に嬉しく思っています。

2. なぜエンジニアとしてのキャリアを選択されたのでしょうか?

先ほど私のことまでの歩みについてお話させて頂くなかで、新卒で就職したときに営業のお仕事をさせて頂いていたという話もありましたが、結局はエンジニアとしての仕事に戻ってくる形になりました。やはりそれは損得勘定抜きにエンジニアリングが好きということに尽きると思います。
そのときどきでは、まったくつながりがないように思っていたひとつひとつの経験が今から振り返ってみると、点と点がつながって、ひとつの線になっているような気がしています。正直たまたまなのですが(笑)その時点の自分がいいと思った選択をし、そのときどきで全力で取り組んできたことがプラスに働いているように思います。

3. 現在CTOとして、今の会社でどのような仕事をされているのか教えて頂けますか?

今のメイン業務は、内部統制を整えるような仕事になります。開発部門での仕事の仕方に関して、開発面でのPDCAサイクルをもっと早くまわせるようにするための改善業務などに取り組んでいます。プログラムは今も書きますが。書く時間としては、営業時間には一切書いていません。営業時間外にPHPやRubyのコードを書いたりという形で常にコードは書いていますが。
やはり業務時間中は、営業部門など他の部署とのコミュニケーションをとって、要求をマネジメントして、開発に落としこむといった業務が中心ですね。

4. 磯部さんの考える優秀なエンジニアの定義とはなんでしょう?

経営者視点で考えられるエンジニアだと思います。市場の視点が優先されているのが、経営者視点を持てているエンジニアだと私は考えます。具体的な例で言えば、今後10年でアジアのマーケットが伸びるのであれば、そのマーケットの伸びを数字から照らし合わせて予測し、2015年までにどういうことをやって、アジアに進出していけばいいのかをシステム面において考えられるようなエンジニアが優秀なエンジニアではないでしょうか?
仮に2014年までにアジアのマーケットに出て行かなければならないという経営判断があるにも関わらず、技術的にその年度に合わせてサービスを展開するのは難しいのでといって考えてしまうのでは、マネジメント視点は持ち合わせていると言えるかもしれませんが、経営者視点が持てているエンジニアとは言えないと思います。
また時間の使い方で優秀なエンジニアであるか否かで判断できると思います。2割の時間を使ってコードを書く。あとの8割の時間は、調査とコミュニケーションに時間を使う。ここでいうところのコミュニケーションとは、技術的なコミュニケーション、技術仕様に関するコミュニケーションなどを指します。優秀なエンジニアの方はコードを書く時間実際は短いのです。それよりも調査やコミュニケーションを重視しているように思います。

5. 学生時代にエンジニアを目指す人間がやっておいたほうがいいと思われることはありますか?またエンジニアとしての素養があるかないかの見極めるうえで参考になる指標などありますか?

勉強はビジネスを通じてするものではないので、
就職する前に資格などをとっておくといいと思います。プロジェクトマネジメント系に関する国家資格などをとったほうがいいと思います。実際の現場でその学んだことが使えるかというと、それほど使えるわけでもないのですが、その学習プロセスが非常に生きてきますので、目に見える形での頑張りを残し、後々ビジネスの世界でも生きてくることになる学習プロセスを習得するという意味でおすすめかと思います。 
向き合っている対象は違っていても、そのプロセスは一緒だということはまだわからないかもしれませんが、多くあります。

6. 最後にシンクスマイルでの有給インターンの魅力を教えてください

開発環境に関しては、最新鋭のものをとりそろえています。
1. Git
2. AWS上でのサービス運用
3,. Ruby on Railsでの開発
これら技術に触れながらの開発について、学ぶことができるので、必ず就職活動にもいきてきますし、弊社ではエンジニアとしてのキャリアマネジメントも行っております。人を、エンジニアを育てるという意識が強くある会社です。
さらに自社サービスを展開し、そこで収益をあげている会社であるため、自分達で考えた自社サービスに関わることができる喜びがあります。受託業務が中心の企業様ではなかなかこのような感動を味わうことはできません。ぜひ弊社で大学生のうちからプログラミング、Webデザインのスキルアップをしてみませんか?

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