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ECサイト構築、ソーシャルゲーム開発に関心のある学生必見!株式会社アピリッツ副社長和田順児さんにインタビュー

1.御社ではなぜRuby on Railsでの開発に力を入れてらっしゃるのでしょうか?

日本発の開発言語/開発フレームワークであるRuby on Railsで開発をしてみたいというエンジニアが増加傾向にあるということが理由の一つに挙げられます。優秀なエンジニアの採用に一役買ってくれているのはうれしいですね。
Ruby on Railsが注目されるようになってきたのは、ちょうど今(2013年5月現在)からちょうど4、5年ほど前のことでした。WEB+DB PRESS でもその頃多くのRuby on Railsの特集記事が組まれていました。
一例を挙げると、ActiveRecordライブラリがデータベースの種類によるSQLの違いをライブラリが吸収してくれるため、アプリケーションコードの特定データベースへの依存を少なくしてくれるうえに、CRUD操作に関しても非常に簡潔なコードで実現できるなど、技術的な観点で非常に魅力のあるフレームワークの一つだと考えています。

2.御社で開発されているECサイトが作れるエレコマは各提携企業様との決済システムとのつなぎ込みをしているかと思うのですが、具体的にはどのように設計や実装を行っていくものなのか教えて頂けますでしょうか?

まずエレコマ自体はオープンソースで、そのソースコードを自由にダウンロードして利用できますので、エンジニアインターンを見ている学生の方は是非実際に触ってみてください。エレコマはECサイトを構築するためのパッケージですから、例えばお客様から以下のような要望があがってきます。

  • 楽天市場にも出品できるようにしたい
  • Yahooオークションにも出品できるようにしたい
  • DeNAショッピング(旧ビッダーズ)と連携できるようにしたい

といったニーズがお客様からあがってきたら、そこではじめて機能として作るというような手順を踏んでいます。上記で挙げた3つのサービスとのつなぎ込みに関しては、どのサービスもAPIが公開されているので、公開されているAPIの仕様を見ながらつなぎ込みの作業を行います。

  • デジタルチェック社の決済モジュール
  • ペイジェント社の決済モジュール
  • PGマルチペイメントサービスによるモバイル決済の仕組み

ソーシャルゲームの開発の場合には、Webマネーでの決済を実現するためにGMOペイメントゲートウェイ社やベリトランス社の決済代行サービスの利用や、各決済代行事業者様のサービスの仕様に応じてつなぎ込みの設計や実装を個別に行っていく形です。

3.利用自体は無料ということで、エレコマのビジネスモデルが非常に気になりました。エレコマのビジネスモデルを教えて頂けますでしょうか?

ご指摘の通り、エレコマからライセンス収入はありません。弊社は法人様に対してエレコマを利用したECサイト構築や運用・保守、及びサイトにおける機能追加を行わせて頂くことで収益を得ています。なぜこのようなビジネスモデルをとるようになったかについては、紆余曲折ありましたが手短にお伝えすると以下のような経緯になります。
エレコマ開発時期に先立ち、集合知(CGMといったキーワード)を利用したWebサイト構築が流行っていた時流に乗り、ASP型のレコメンドシステムを作りました。これはASP型のサービスとして提供することができたため、非常に安価にサービス提供を行うことができ、400社ほどに導入頂いて、今も鋭意サービス提供を続けています。
ASP型のレコメンドシステムを提供していくにつれて、ECサイト自体もぜひ開発してほしいというご相談を多くいただくようになりました。これをきっかけにエレコマを開発することを決断しました。ただし、企業ごとにパッケージとして納品し、さらにカスタマイズするとなると、非常に費用が高くなってしまうことや、企業ごとのシステムのメンテナンスコストも考慮すると効率が悪く、顧客へのサービス提供の観点で芳しくないことを懸念しました。
結果、オープンソースのシステムとしてエレコマを提供し、そのカスタマイズ費用、及び運用・保守費用だけをもらう形にし、今のようなビジネスモデルに至っています。

4.御社では大規模なブラウザで遊べるソーシャルゲームの開発も行っていると思うのですが、ソーシャルゲーム開発がどのように行われているか教えて頂けますか?

ソーシャルゲームの開発に際しては、アイテム課金の仕組みを入れる必要があります。大規模なソーシャルゲームを開発しているところでは、どのユーザーがいつ、どのような課金アイテムを購入したかのデータは全て持っています。
弊社では、PC向けのブラウザで遊べるタイプのソーシャルゲームを作っていますが、これには理由があります。元々は大手ゲームプラットフォームのゲームの一つとして、PC用のブラウザゲームを作ろうと考え、実際に公開しました。しかしプラットフォーム内での広告コストを前提にしないと期待する集客も容易ではないという課題点に気づいたこともあり、他社のプラットフォームに依存しすぎるゲーム提供モデルは理想的とは限らないという判断に行き着きました。
次に弊社のPC版ブラウザゲームの特徴についても紹介させてください。せっかくの売り込みの機会なので。(笑)
大手ソーシャルゲーム会社のプラットフォーム上で提供されているブラウザゲームになると、カジュアルなゲーム性の類いのものが多いですが、弊社で開発しているブラウザゲームは、数多くのコマンドが存在し、どちらというと玄人向け(いわゆるゲーマー向け)のゲームの傾向が強いです。
また、例えば「ウルティマオンライン」のように、プレイヤーは決められたことをゲーム上のシナリオに沿って進めていくというよりも、ゲーム内でプレイヤーは何でも好きなことをしてくださいというようなゲームの作りになっています。
また弊社のゲームには終わりがなく、ブラウザゲームの世界では有名な「ブラウザ三国志」に見られるように、弊社で開発しているゲームタイトルは戦略的にどのようにキャラを動かすか頭を使わなければならないことや、ギルド(同盟)などで他のプレイヤーと一緒にプレイすることが醍醐味の一つになっていることも弊社のゲームタイトルの特徴に挙げられます。
最後は宣伝になってしまいましたが、せっかくこの記事を読んでいただきましたので、ぜひ弊社のゲームで遊んでみていただければと思います。

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