この記事のポイント
- SEは理系・文系を問わず、コミュニケーション能力・分析力・プレゼン力など幅広いスキルが求められる仕事
- 顧客の業務を理解して要件を引き出し、システムの言葉に変換する力がSEの核心スキル
- DX推進でシステム改善ニーズは拡大中。ITの知識は入社後に習得できるので、まずは姿勢と人間力を磨こう
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IT業界は理系学部の人に向いている、と思われがちですが、一概にそうとはいえません。システムエンジニアに向いているのは、まんべんなく幅広い知識をもち、さまざまな能力を兼ね備えたバランスのよい人。一つのことに深く精通しているとか、理系の知識だけしかないというような偏った人にはあまりおすすめできない仕事です。柔軟な発想や人から学ぼうという姿勢などを持ち合わせている人が求められる人材像です。
なぜ、そのような資質が求められるのか、SEの仕事の一例として「業務改善(既存システムの変更)」の依頼を受けた場合の仕事の流れとともに、必要なスキルをみていきましょう。DX(デジタルトランスフォーメーション:業務や事業をデジタル技術で変革すること)の推進により企業のシステム改善ニーズは一層高まっており、こうした仕事を担うSEの需要は今後も拡大が見込まれています。
1. 業務要件の洗い出し
システムエンジニアの仕事は、顧客の業務について理解し、問題点を洗い出すことから始まります。この工程はシステム構築のインプットとなる情報を収集する重要な段階。
今回のような業務改善のシステム構築を行う場合は、まずその企業の業務の流れ(業務要件)を詳しく理解しておく必要があります。他業種と大きく違うのは「顧客」が個人ではなく企業、そして大抵が他業種の会社という点。自分の仕事と全く違う仕事について学ぶには、柔軟に頭を切り替えられなければなりません。
またこの場合に必要な情報とは、その企業に固有の細かい仕事のプロセス。現場の人たちがそのシステムを使えなければなりませんから、とことん詳しい作業内容まで知る必要があります。つまり、このシステムを作るための情報を集めるには、お客さまととことん話をすることが必要不可欠なのです。
流れについて整理できたところで、次は今の業務の流れの”どこ”が”どのように”ダメで”どうなってほしいか”の3点を聞き出します。これがきちんとできなければこの仕事は失敗に終わります。業務の話を聞き出しながら、システム設計のために必要な情報を考えるというスキルもいります。
一方、通常の人間関係と同じで、顧客との間に信頼関係がないと、うまく仕事上の不具合(うまく仕事が進まない悩み)を話してもらえません。まず人として信頼してもらえるだけの人間力も必要となってくるのです。
この工程では、主に“コミュニケーション能力”や”会話力”などが必要であることがお分かりいただけたかと思います。
2. システム要件の構築
続いてシステム側の立場にたち”システムで”お客さまの要望を実現する方法について検討します。そのためにはまず情報を整理する必要があります。簡単に言えば「お客さまからきいた業務の言葉」を「システムの言葉」に変換する作業です。
お客さまからの情報を分析し、システム構築に必要なものだけを選び出していきます。そしてインプット、アウトプットを決め、それをつなぐ”システム”を構築していきます。ここでは分析力や根気、IT関係の知識、ちょっとしたセンスも必要でしょう。近年はAWS・Azureなどのクラウド(インターネット経由でサーバーやサービスを利用する仕組み)やSaaSを活用した設計が主流になりつつあり、こうした最新技術への理解も求められています。
続いて、機械の性能、マンパワーの問題、継続して運用できるかどうかなど、実現性について検討します。この個々の問題については、社内のエキスパートや外部の人に協力を求めることもあります。こうなってくると普段からの情報網やチームで仕事をするのに必要な協調性も重要になってきます。このようにシステム要件の構築の工程でも、さらにいろいろな力が要求されるのです。
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3. 提案
契約に向けたご提案。ここからがSEの最大の山場です。契約できなければこの仕事は失敗。お客さまに主に次の3つのポイントについてプレゼンします。
(1)業務改善の内容
顧客の要望を満たしているシステムであることを説明します。仕事の流れの変化や改善後の業務の手順、業務がどれほど楽になるかなどについてです。イメージしやすいように、ここまでに培ってきた業務知識をフル回転させて”お客さま側の言葉”で伝えることが大切です。
(2)実現可能なシステムであるということ
業務改善については納得できても、提示されたシステムがちゃんと稼働するかどうか、その信頼性はお客さまにはわかりません。そこを納得いただくのが大変難しいところです。
実現性や信頼性についてはシステム側の話が多く、そこはシステムと顧客の架け橋であるシステムエンジニアの手腕にかかってきます。お客さまにわかる言葉をチョイスして、考えうる限りの不安要素について検討した結果であることをわかっていただく必要があります。
(3)提示価格の承認
最大の難関は提示した価格の承認です。システムの価格に決済をいただくのには他業種とは異なる難しい点があります。今回の例であれば、改善の度合いに対する価値を納得いただかなければなりません。
ですが商品の価格と違い、システムを作る費用、といわれてイメージが湧きますか?ほんとうに便利になるのか?という疑問は、システムエンジニアへの信用にもかかわってくるといっても過言ではなく、力量がためされるところです。形のないものについた価格に納得していただくことは本当に難しいのです。
この工程で必要なスキルは、いうまでもなくプレゼンテーション能力。さらに柔軟な思考や、機転、度胸、しいては、ここまでこぎ着けたSEへの信用度合いも大きく影響します。
よくある質問
Q. システムエンジニアに理系の学歴は必要ですか?
必須ではありません。SEに求められるのは理系知識だけでなく、コミュニケーション能力・分析力・プレゼンテーション能力など幅広いスキルです。文系出身者も多数活躍しており、柔軟な思考と学ぶ姿勢があれば十分に活躍できる職種です。
Q. SEの仕事で最も重要なスキルは何ですか?
コミュニケーション能力とプレゼンテーション能力が特に重要です。顧客の業務を理解して要件を引き出す力、システムの内容をわかりやすく説明する力、信頼関係を築く人間力が求められます。技術的な知識は入社後に習得できますが、こうした対人スキルは早めに磨いておくと有利です。
Q. 文系・未経験からSEを目指すうえで就活前にやっておくべきことはありますか?
ITパスポートや基本情報技術者試験などの資格取得に挑戦しておくと、学習姿勢をアピールできます。また、TECH-BASEなどのオンラインプログラミング学習・インターンサービスでHTMLやPythonの基礎に触れておくと、面接での会話の幅が広がります。完璧な知識は不要で、「学ぼうとしている姿勢」を示すことが大切です。
まとめ
理系、文系の枠をこえ、さまざまな知識やスキルが必要な仕事だということをわかっていただけたでしょうか。SEという職業に求められる人材像は、柔軟な考え方や、ものごとに捉われない発想、知らないことに向き合える力を持っている人。
今の段階でITの知識に長けている必要はありません。そこは入社してからじっくりと教育するので、むしろ素直に学ぶ姿勢のある人の方が望ましい。いろいろなスキルについても、経験を積みながらエキスパートになっていけばいいのです。どんな仕事であるかをきちんと把握できたら、臆することなく、この魅惑的なSEという仕事にむかっていってください。
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編集後記
編集者
エンジニア就活
ITエンジニアを目指す就活生に向けて、求人情報・選考ノウハウ・業界研究など実践的なコンテンツを届けています。
就活生の疑問や不安に寄り添いながら、日々コンテンツを更新しています。










