「Java」と「Javascript」なんとも間違えやすい名称ですよね。この二つ、ここまで酷似した名前だと何かしらの関連があるのでしょうか。
ここでは、そんなそっくりな名前を持つプログラミング言語のJavaとJavascriptの違いをご紹介していきます。
1.Javaの歴史
Javaは1991年にSunMicrosystems(現在のOracle社)で開発がスタートしたプログラミング言語です。OSやハードウェアの環境に依存しない言語の開発としてスタートしました。当初は「Oak」と言う名前で親しまれていた言語。しかし、1994年に商標の問題で「Java」に改名しました。
1996年Javaの正式リリース1.0が発表され、瞬く間に市場に出回ったのです。当時は画期的な言語に各家電メーカーがこぞってJavaを採用したほど。ちょうどその頃世間では、インターネットが登場し、インターネット上で利用できる言語として注目を集めたのです。
2. Javascriptの歴史
JavaScriptはインターネットの普及やワールドワイドウェブの普及によって作成された言語です。1995年にNetscape社によって開発された言語。当初の呼び名は「Livescript」と呼ばれて親しまれていました。
しかし、当時勢いのあったJavaにあやかろうと「Javascript」と改名。そのため、二つの名称は酷似しているのです。
3. こんなに違う!JavaとJavascript
ご紹介した通りに、JavaとJavascriptは開発者も違い、全く異なる言語です。ただ、名前が似ているだけ。登場した時代背景は似ているものの、プログラミング言語としての性質は異なります。
第一にJavaはコンパイルが必要なコンパイラー言語。Javascriptはコンパイルの必要のないスクリプト言語です。また、Javaは業務システムなどの大きなアプリケーションシステム開発向きでサーバーサイドで動く言語です。対して、Javascriptはクライアントで動作する言語で、ユーザーが利用しやすいようにブラウザー上で動きをつけるための言語だと理解するといいでしょう。
また、Javascriptは基本的には、ウェブアプリ開発で利用される言語ですが、Javaは社内システムやスマホアプリなど環境を選ばずに利用される言語です。この二つは名前こそ似ていますが、役割も動作する環境も全て異なっています。
4.それぞれの適した現場
どちらも現役で、利用シーンの多い言語ですが、これからプログラミングを学ぼうとする就活生や新入社員はどちらの言語を学べばいいのでしょうか。それは、配属された部署や目指す会社環境によって異なります。ウェブアプリに特化した現場の場合には、Javascriptを学んでおいた方が有利になることでしょう。現在のウェブアプリにはJavascriptは欠かせません。
しかし、社内業務システムや大きなシステム開発に関わるような現場では処理速度の早いJavaを習得しておいた方が利用シーンが多いかもしれません。それぞれ目指す目的によって学んでおいた方が良い言語は異なります。
まとめ
JavaとJavascriptは名前は似ていますが、違うプログラミング言語です。これまでごちゃごちゃになっていた人には参考にしていただき、違う言語だということを理解してくださいね。目指す職場環境によって、活躍できるシーンが異なりますので、自分にあった言語を学ぶようにしましょう。
<参考資料>
・日本語さえわかればわかる!JavaとJavaScriptの違い
・Javascriptの歴史
・【初心者向け】Javaの歴史を一通りなぞってみる