汎用系エンジニアってどういう職業?
システムは汎用系、オープン系と大きく2つに分けることができます。汎用系、オープン系は使用する言語、そして稼働環境が異なり、言語も異なるものを使用してシステムを構築していきます。
汎用系は金融機関や保険会社など大量のデータを扱う大規模なシステムに用いられていることが多い、一台のコンピュータで処理を行うシステム(オープン系に対しクローズドなシステムとも表現されます)です。ここではそんな汎用系システムの現場で働くエンジニアについてご紹介していきたいと思います。
職場の雰囲気や労働時間は?
WEB系などのオープン系の現場に比べて、どちらかというと落ち着いていることの多い汎用系の現場。もちろん納期の間近であったり、何かのトラブルがあったりしたときには、ばたばたと忙しくなることもあります。
システムを構築しているプログラムの本数も多いですから、共通するような仕組みが変更(年号がかわるなど)されるようなことがあると一気に忙しくなる、ということも汎用系ならではでしょう。
職場の雰囲気は、いわゆるシステム屋さんといわれて思い描くイメージの人々が黙々と作業している、というほどの偏りはありません。年齢層も様々で、和気あいあいと明るい雰囲気で、飲み会もそれなりの頻度で楽しんでいるような現場も多くあります。
労働時間については、大手企業がエンドユーザーであることも多いため、基準時間は一般的な8時間勤務、もしくは7.5時間勤務が基本となっていることが多いです。残業については忙しいときに発生することが多いですが、現場によってはいつもやることが何かしら抱えていて1時間から2時間の残業がある日が多い、ということもあります。
本当に忙しくなれば、休日出勤、深夜残業、徹夜勤務などがあるのはオープン系と変わりありません。ただしエンドユーザが大手企業が多い、ということに付随しますがそういった過酷な勤務が常態化しているという現場は多くはないでしょう。
どんなスキルが身につく?必要なスキルはどんなもの?
汎用系プログラマとして仕事をしていくためには、以下の言語でプログラミングをすることになります。
- COBOL
- PL/1
- RPG
- FORTRAN
ただし上記にある言語の中でも、COBOLというのはオープン系システムにも用いられることもあり、WEBシステムの裏側のシステムはCOBOLで作られている、なんていうこともあります。現場により使用されている言語やデータベース、環境は異なります。
簡単なプログラム単位での設計であれば新人さんにもできるものもありますが、汎用系はある程度システム間のつながりがわかっていないと設計が難しい、ということも特徴として挙げられるでしょう。
汎用系プログラマからどんなキャリアにつながっていくの?
プログラマを経てシステムエンジニアとして活躍していく方は多くいます。システムエンジニアにも様々あり、プログラミングには直接かかわらないで設計だけを行う、という方もいらっしゃいますし、そうではなくシステム全体を見ながらリーダーとしてまとめていくポジションもあります。
一メンバー(プログラマ、システムエンジニア含む)から、グループリーダー、そしていくつかのグループをまとめる責任者、システム統括責任者として成長していくことができます。
さらにはシステムコンサルタントとして転職し、さらに上流工程からシステムを見ていく、ということを選択する方もいらっしゃいます。汎用エンジニアとしてだけではなくオープン系でシステムエンジニアとして成長していく方々もいらっしゃいますから、汎用系に限定するキャリアではありません。
汎用系エンジニアのやりがいとは。どんなことに達成感を感じる?
仕事をしていくうえで達成感を感じられるかどうか、というのはモチベーションの維持にもかかわります。どんなことに達成感を得られるのか、そして実際に働いてみてどんなメリットやデメリットがあると感じたか、ということをご紹介いたします。
汎用系エンジニアとしてのメリット
メリットとして多いのが大規模なシステムにかかわることが多いので、世の中の知らずにいた仕組みを裏側から見ることができる、そのため、「この仕組みの一部を自分も作った」という達成感を得られると感じる方も多いようです。
汎用系エンジニアとしてのデメリット
デメリットについては、汎用系だけではなくオープン系のシステム開発もしたい、と思ったときにプログラミングする際の基本的な理念、考え方が異なるためオープン系言語の勉強が難しく感じる、という方が多いようです。
また、大手企業のシステム開発である場合が多いので、決まり事やしきたりなどが細かく大変と感じる方も多くいらっしゃいます。この点に関しては逆に、「大手企業だからやりやすい」と感じる方も多いので、好みによるのではないでしょうか。
汎用系エンジニアとして中堅クラスになるとどのくらいの年収を得られる?
収入は就職する企業によって大きく異なりますので一概には言えません。例としてフリーランスの場合をご紹介します。
中堅クラスのエンジニアとして働く場合、多くの方が月額50万円から60万円程度得ています。経験5年程度でフリーランスとしてでは、35万円から40万円程度が多いようです。リーダーなどになると月額80万円から100万円というケースもあります。
汎用系エンジニアとして輝くための哲学とは
どちらかというと古風・保守的な考え方ですすんでいく現場が多い汎用系。特に大手企業がエンドユーザーであることが多い、ということもあり、何かのトラブルがあってはいけない、ということでそのための対策もかなり細かくとられています。
コツコツと、しっかりと、着実に成果を上げていく、ということが大切です。
結果を積み上げ実績を作り上げていく、そのうえで、システムを全般を見渡す目を養う、ということを目的にしておくと自然と成長することができるでしょう。
汎用系エンジニア 新人として知っておくと役に立つ知識とは?
未経験から就業する場合、汎用系の現場に入る前にまず、プログラミング言語とアルゴリズムについての知識は最低限として得ておくことをお勧めします。データの操作や実際にジョブを動かすための環境などについての知識というのは、現場に出れば必然的に身についていくものです。
ですが、それもプログラミング言語の知識があってこそ、といえる部分もあります。何もわからないところからすべてを知るのでは難易度が高すぎると感じてしまう事もあるでしょう。ですが言語、そしてアルゴリズムがわかってさえいれば、どのようなプログラムをどんな風に組んでいるのか、ということを見て覚えることもできるのです。
汎用系の言語は昔からあるもので、書籍やWEB上での情報も多く独学もしやすいので、ぜひ就業前にある程度身につけておいてください。
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