ラリー・ペイジは1998年に、Google検索をセルゲイ・ブリンと共同開発した人物です。2001年に最高経営責任者(CEO)の座をエリック・シュミットに譲りましたが、10年後の2011年にCEOに復帰しました。そして、Googleは国際的な大企業に成長します。
Googleを創設し、発展させてきたラリー・ペイジとは、どんな人物なのでしょうか。
ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンの出会い
ラリー・ペイジはセルゲイ・ブリンと共にGoogleを共同開発します。
この二人の出会いは、スタンフォード大学でした。ラリー・ペイジはミシガン大学で計算機工学の学士号を取得した後、スタンフォード大学の博士課程で計算機科学を学びます。そこで、同じくスタンフォード大学の計算機工学の博士課程に在学していた、セルゲイ・ブリンと出会います。
セルゲイ・ブリンと一緒に、家族や友達から集めた100万円を使い、1998年にGoogleを立ち上げることになりました。
ラリー・ペイジが生み出したページランクとは?
ページランク(Pagerank)とは、「リンクがより多く集まっているWEBページはより重要である」という考え方に基きGoogleが開発した、WEBページの重要度を示す一つの指標です。日本語では「参照重要度」などと表現されることもあります。
全くどのサイトからもリンクされていない状態から例えば下記のように4本のリンクを受けると、その受けたリンクの分だけGoogleの中での重要度が高まります。
ページランクとはGoogleが独自にランク付けしたもので、ウェブサイトの評価を表すものです。ウェブサイトの評価を数字で表したもので、すべてのサイトは0〜10のページランクでランク付けされています。
ラリー・ペイジの考えは、「多くの良質なページからリンクされているページは、やはり良質なページである」 というものです。高品質なページから外部ページとしてリンクを貼られているページも、質が高く有益なものということになります。
「Googleページランクが上がらない=検索エンジンの上位に表示されない」ということはありません。Googleページランクとは、そのサイトの被リンク数と質によって評価される仕様です。
とにかく被リンクを得るために、業者からリンクを購入したり、被リンク用のサイトを自作してそこからメインサイトへリンクを貼ったり、SEO目的のために過剰な相互リンクを貼る行為が横行したため、Googleが独自のアルゴリズムを用いて、良質なページを選り分けるようになりました。
ページリンクの概念が、「SEO(search engine optimization、検索エンジン最適化)」という企業のマーケティングの概念につながっていきます。
ラリー・ペイジが見据える未来とは?
Googleには「Google X」と呼ばれる、次世代の研究開発を担う機密施設が存在しています。研究所の最高責任者は、Googleの共同創設者の一人、セルゲイ・ブリンが担当しています。
「Google X」が取り組むプロジェクトは8つに分かれており、非公開のものもありますが、ロボットカー、ARヘッドマウントディスプレイ、、人口神経を応用した音声認識、人工知能などがあります。
「Google X」のプロジェクトの例の一つとして、生体研究プロジェクトを統括しているAndrew Conrad氏が、がんを早期発見するプロジェクトを発表しました。
患者がナノ粒子入りのカプセルを飲み、細胞やタンパク質にくっつくことで、がん細胞やその他病気を引き起こしそうな物質のデータを収集するというものです。このプロジェクトが本格化すると、医師が行っていた診断や検査が一括してできるようになります。
「不可能を可能にする」というコンセプトのもとに組まれたプロジェクトです。まだまだ試作段階ですが、今まで思いもよらなかった、画期的なアイデアが実現するかもしれません。
Google創業者ラリー・ペイジの言葉
エンジニアこそが大きな変化を作り出す
エンジニアとは科学者と科学を実際の物に適用して現実世界で物事を起こす人との組み合わせ、というのがラリー・ペイジの主張です。
エンジニアは、ただ機械的に物事を処理するだけの存在ではありません。もっとクリエイティブな存在なのです。
イノベーションは小さなグループから起こる
Googleではイノベーションとリスクを強く奨励しています。リスクを冒すことを恐れるあまり、イノベーションが起こらないのでは意味がないと考えているのです。
セルゲイ・ブリンと二人だけで企業を創設したラリー・ペイジならではの言葉かもしれません。
自信を持て、頻繁に失敗しろ
失敗から得られるものは大きいのです。失敗することを恐れて何もしないより、頻繁に失敗して試行錯誤を繰り返したほうがいいのです。今まで大成功を収めてきた人たちは、多くの失敗から学んできたのです。
ビジネスの分野に興味を持って多くの本を読む必要がある
ラリー・ペイジ自身、本棚いっぱいのビジネス書を読んだそうです。自分とは違うビジネス分野の人から学ぶことは大きいのです。
企業の利益より社会貢献
Googleがイノベーションにより得た利益は、社会全体を豊かにします。それが結果的には、社会貢献につながっているということです。