この記事のポイント
- ファッションアプリ「iQON」を手がけたVASILY社CTOへのインタビューを掲載しています。
- 中学生からプログラミングを始め、ヤフーを経てCTOへ至ったエンジニアのキャリアとは。
- スタートアップでエンジニアとして活躍するために必要な「チャレンジ精神」について語っています。
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※この記事は公開当時のインタビュー内容をそのまま掲載しています。株式会社VASILYは2017年にスタートトゥデイ(現・株式会社ZOZO)に買収され、ファッションアプリ「iQON」も現在はサービスを終了しています。掲載内容は取材当時の情報です。
今村さんのエンジニアとしての歩みを教えて下さい。
プログラミングを始めたのは中学二年生の時でした。一番初めにHTMLに触れて、そこからCGIプログラミングでの物作りが面白いと思って、掲示板を自分でつくってPerlのソースコードを配布したり色々していました。
大学はエンジニアとしては珍しいんですけど、経済学部に入りました。そこを選んだ理由は第二外国語でC言語が選べたからです。(笑) 講義情報とかサークル情報を載せたりしている大学のポータルサイトを運営しているサークルに入って、今まで動いていたシステムを全て作り直したりしました。大学のポータルサイトには数万人の学生ユーザーがいますから、たくさんのフィードバックや刺激があり、そこでWEBサービスを作ることの楽しさを知りました。
その後は、ヤフー株式会社に新卒でエンジニアとして入社して3年間働いていました。主にライフスタイル系のメディアサービスの開発を担当して1年目はYahoo! ビューティーの開発、2年目にYahoo! ファッションやX BRANDというような新しいメディアの立ち上げの開発を行いました。
ユーザーにとって良いサービスをつくりたかったので、サーバーのセットアップ以外は全ての工程に携わりました。設計から実装、運用までほぼ全てのレイヤーを担当しました。ヤフーのサービスなので、トラフィックの量が桁違いでしたし、責任感や趣味ではない仕事としての経験を積めたのが大きいです。
今のVASILYでは、CTOとしてサービスを支える裏側の研究や基盤部分をみていたり、チームマネジメントをして、チームとして最大の成果を出すにはどうすればいいのかを考えていたりしています。
VASILYの事業内容について教えて下さい。
女の子向けのファションアプリiQONを運営しています。日本中で販売されている、ECサイトのファッションの画像を使ってユーザーがコーディネートを作成できるサービスで、現在200万人のユーザーがいます。昨年末TVCMも放送したりしました。今後はアジア、アメリカなど世界にも広げていきたいと考えています。
ーRuby開発者、まつもとゆきひろさんが技術顧問として関わっているのはなぜですか?
エンジニアとファッションって普通はなかなか結びつかないですよね、でもあえてそのファッションとインターネットの領域で、技術を使ってイノベーションを起こそうとしているという我々のチャレンジに賛同してもらったからです。
また、我々のことを知らないエンジニアでも、まつもとさんも応援してくれているような会社って一体どんな会社だろう?というような切り口から我々の会社を知ってもらえるかもしれないですし、そういう効果も期待してまつもとさんに技術顧問として入ってもらっています。
もちろん内部のテクノロジーやアプリケーションのパフォーマンス、技術や人材など色々な面でのアドバイスをしてもらっていますが、一番の理由はアンバサダーとしての役割が大きいです。
ー社員の内訳は?
グロースハッカーとよばれるプロデューサーが3名、プロダクトマネージャーが1名、エンジニアが17名、デザイナーが5名、あとは営業や編集部などがあります。エンジニアの内訳は半分がネイティブアプリ、もう半分がサーバーサイドです。
ーそれぞれのアプリチームの開発で使っているツールは全部共通なんでしょうか?
ツールは開発部で共通で、slackでコミュニケーション、Trelloでタスク管理をしています。ドキュメントの共有に関してはQiita::Teamを使っています。各チームのミーティング議事録等も全部書いてます。
ビジネスとして収益化していく中でのエピソードを教えて下さい。
ネイティブアドといわれる新規事業を昨年の秋にはじめましたが、その広告配信の仕組みや入稿ツールの開発、ネイティブアプリのSDK開発まで、全て外注することなく数人でしかも3週間位で作りきったというスピード感があると思います。
代理店には絶対間に合わないと思われていましたが、なんとか間に合わせました。こういうトライはハングリーさがないとできないですし、むしろチャレンジしてやるぞっていうメンバーが多いです。できるかどうかわからない課題をやりきる力は、ある種の能力だと思います。
ーエンジニアは企画に対してどう参加していくのですか?
基本的にはエンジニアも企画に参加して、技術的に解決できるところはないか、もっとうまくできるところはないかという視点を持って一緒に企画していきます。エンジニアとして、その企画がただの企画ではなくて、技術的にユーザーの課題を解決できているのか、技術を正しく活用できているのかという視点を入れるようにしています。
ファッション×ITでのイノベーションを一言でいうと?
一言で言うならばユーザーにとってiQONが欠かせない存在になることです。
今までファッション×インターネットの領域で起こったイノベーションは物を売る以外ありませんでした。ユーザーがファッションの情報を得ようと思った時に、このサービスだ!と思えるファッションメディアは存在しませんでした。僕らはそこにチャレンジしたいと思っています。
また、それをテクノロジーの力で実現したいと考えています。ユーザーの興味をひく日本中のファッションアイテムを全部集めたり、ユーザーが使いやすいようなUIのアプリをつくったり、技術を使ってどれだけユーザーにいい体験を与えることができるかがイノベーションを起こす鍵になると思います。
VASILYではどのような人材が求められるのでしょうか?
一番はインターネットの力を使ってユーザーの課題を解決したいと思えるかどうかだと思います。そしてファッションxインターネットの領域でイノベーションを起こしたいという自分達のビジョンに共感できるかどうかです。また、そのために技術を使って、ユーザーやサービスについて深く考えることができる人、技術の本質を理解しているエンジニアに来て欲しいです。
学生エンジニアに一言お願いします。
人生長いようで短いので、常にチャレンジしないと損です。エンジニアとして技術があれば、たとえ会社をクビになったとしても生きていくことはできます。だからこそ若くて才能がある人は世の中を変えることにチャレンジすべきだと思います。
誰もやったことの無い領域にチャンスがあります。自分の技術を使って、自分のコードで世の中がこう変わったという感覚を持てる場所で働くことは一番魅力がある仕事だと思います。難易度が高く誰も成功していない、でも誰かがやらなきゃいけない、そういう感覚がエンジニア魂に火をつけ、仕事にやりがいが生まれます。
常にチャレンジ出来る場所を選ぶという意思決定をしていけばエンジニア人生として決して後悔はしないと思います。だからこそみなさんもっとチャレンジしてください。
よくある質問
Q. VASILYはどんな会社でしたか?
VASILYは2008年創業のスタートアップで、女性向けファッションコーディネートアプリ「iQON(アイコン)」を運営していました。200以上のECサイトのアイテムを自由に組み合わせてコーディネートを作成できるサービスで、最盛期には200万人以上のユーザーを抱え、AppleやGoogleのベストアプリにも複数回選ばれました。
Q. エンジニアがスタートアップに挑戦するメリットは何ですか?
スタートアップでは設計・実装・運用まで幅広いレイヤーを担当できるため、大企業では得られないスピード感と裁量のある経験を積めます。今村さんのように、1年目から主要サービスの開発を担いCTOへ成長するキャリアパスも珍しくありません。
Q. ファッション×ITの領域でエンジニアに求められるスキルは?
ユーザー体験を技術で解決する視点が重要です。VASILYの事例では、画像認識・機械学習・レコメンドエンジンなどの技術がファッション領域のイノベーションを支えていました。現在はさらに生成AI(文章・画像・コードなどを自動生成するAI技術)の活用も広がっており、技術の本質を理解したうえでサービスに落とし込む力が求められます。
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編集後記
編集者
エンジニア就活
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