この記事のポイント
- 近年の就活は早期化しており、春の時点で約6割、夏には約9割の学生が内定を得ています
- 「やばいと感じやすい時期」と「実際に終わりの時期」は別物です。夏・秋・通年採用のチャンスは続きます
- 焦って動きを止めるより、現在地を把握して次の一手を打つことが大切。相談できる窓口もあります
IT・エンジニア就活を、まだ間に合うこの段階から
「内定がまだ一つもない」「周りはどんどん内定をもらっているのに、自分だけ出遅れているのでは」——就活を進めるなかで、そんな焦りを感じたことがある人は少なくないはずです。
この記事では、「いつまでに内定がないとやばいのか」をデータで客観的に捉えたうえで、これからどう動けばよいかまで具体的に解説します。焦り=終わり、ではありません。まずは現在地を正しく知ることから始めましょう。
「自分は出遅れている?」と不安なときは
まず整理:「内定」と「内々定」は何が違う?
「内定がまだ一つもない」「あの人は内定をたくさん持っているらしい」——就活をしていると、こうした言葉をよく耳にします。ですが、ここで使われている「内定」は、多くの場合、正確には「内々定」を指しています。
正式な「内定」は、政府の要請により10月1日以降に成立するとされています。10月1日以降に行われる内定式で内定通知書が渡され、そこで正式に入社の契約が交わされる、という流れです。それより前の時期に企業から伝えられるのは、「内定を出すという約束」である「内々定」にあたります。
つまり、春〜夏の時点で内定(内々定)が出ていないこと自体は、決して珍しいことではありません。就活の場では「NNT(無い内定の略)」という俗語が使われることもありますが、これも多くの学生が一度は経験する状態を指す言葉にすぎず、悲観する必要はありません。
一般的な内定時期の目安(最新データ)
「自分は出遅れているのか」を感情ではなくデータで把握するために、まずは実際の内定時期の推移を見てみましょう。近年の就活は早期化が進んでおり、多くの学生が春から夏にかけて内定(内々定を含む)を得ています。
| 時期の目安 | 内定率(内々定含む)の目安 |
|---|---|
| 3〜4月(春) | 約6割 |
| 6〜7月(初夏〜夏) | 約85〜88% |
| 10月(秋) | 約96% |
就職みらい研究所の調査によると、春の時点で約6割、夏には約9割の学生が就職内定(内々定を含む)を得ており、秋にはその割合がほぼ96%まで達しています。つまり、多くの人が春から夏にかけて内定を得ているのが実態です。
※上記の割合はいずれも「内々定を含む」内定率です。数値は調査時点・卒業年によって変動するため、目安として捉えてください。
出典:就職プロセス調査・3月時点内定状況(就職みらい研究所)/6月時点/7月時点/10月時点
「内定がないとやばい」と感じやすいのはいつ頃?
前章のデータを踏まえると、周囲が続々と内定を決めていく初夏〜夏(おおむね6〜7月以降)が、「自分だけ内定がなくてやばいのでは」と感じやすい時期だといえます。ただし、これはあくまで感情的な焦りが生まれやすい時期の目安であり、実際に選考のチャンスが閉じる時期ではありません。
内定を意識しておきたい時期は、志望先によっても大きく異なります。
| 志望先の例 | 内定を意識しておきたい時期の目安 |
|---|---|
| 外資系・一部の早期選考企業 | 早ければ大学3年の冬〜春 |
| 日系大手(春採用ピーク) | 春〜初夏 |
| IT・ベンチャー・中小(通年採用が多い) | 通年。夏以降の募集も多い |
| 公務員 | 試験日程に準拠(夏頃に結果が出ることが多い) |
上記はあくまで一例であり、この時期を過ぎたからといって諦める必要はありません。また、「内定式に呼ばれない」「内定式がない」という不安の声もよく聞きますが、内定式を実施するかどうかは企業ごとの方針によるものです。内定式がないことが、内定(内々定)そのものの有無を意味するわけではありません。
自分の強み・向いている方向を棚卸ししたい人へ
その時期を過ぎても、諦めなくていい理由
「夏を過ぎたらもう遅い」と考えてしまう人も多いですが、データを見るとそうとは言い切れません。7月の時点でも、1割前後の学生はまだ内定を得ていない状態にあります。そこから内定率は伸び続け、秋にはほぼ96%近くまで達します。つまり、夏以降に内定を得る人は確実に一定数いるということです。
背景には、就活の進み方の特徴もあります。学生の進路が固まっていくにつれて、企業側でも辞退者の補充や計画未達を埋めるための追加募集が増えていきます。夏採用・秋採用・通年採用は、決して「妥協」の選択肢ではなく、最初から用意されている正規の採用ルートの一つです。
特にIT業界・エンジニア職は、他業界と比べても通年採用や追加採用を行う企業が比較的多い分野です。夏以降であっても、選考のチャンスは十分に残っています。
※内定・選考に関するデータの出典は文末の「参考文献」にまとめています。
今「内定がない」あなたが、これからやること
焦りを感じたときほど、まずは落ち着いて次の3つのステップで動きを整理してみましょう。
① 現在地を把握する
これまでの応募数、志望先の幅、選考の通過状況を一度振り返ってみましょう。どの段階でつまずいているのかが分かれば、次に取るべき対策も見えてきます。
② 応募の幅を広げる
志望先を日系大手だけに絞っていた人は、通年採用を行っているIT企業やベンチャー企業にも視野を広げてみましょう。夏採用・秋採用に力を入れている企業も数多くあります。
③ 第三者を頼る
一人で抱え込まず、大学のキャリアセンターや就活エージェントに相談することも有効な手段です。客観的な視点から、自分では気づけなかった強みや改善点を指摘してもらえることもあります。
なお、エントリーシートや面接など具体的な選考対策については、以下の記事もあわせて参考にしてください。
・就活が終わらない学生が内定を取るための対策まとめ
・就活がうまくいかない根本原因を見直したい方はこちら
・気持ちがつらいと感じている方はこちら
応募の幅を、ここから広げる
よくある質問
Q. 内定が1つもないまま卒業したらどうなる?
卒業までに内定が決まらなかった場合でも、就職活動を諦める必要はありません。既卒・第二新卒として就職活動を続ける道が用意されており、新卒に近い条件で採用している企業も数多くあります。
Q. 内定式に呼ばれない・内定式がないのはやばい?
内定式を実施するかどうかは企業ごとの方針によるものです。内定式がない、または呼ばれないからといって、内定(内々定)そのものが無効になるわけではありません。不安な場合は、選考を受けた企業に直接確認してみましょう。
Q. 「NNT(無い内定)」から抜け出すには?
まずは自分の現在地(応募数・志望先の幅・選考の通過状況)を把握することが第一歩です。具体的な選考対策については、こちらの記事もあわせて参考にしてください。
Q. IT・エンジニア志望だと内定時期は違う?
IT業界・エンジニア職は、他業界と比べて通年採用を行う企業が多く、内定時期の自由度が比較的高い傾向にあります。夏以降でも新たな募集が始まるケースが多いため、時期にとらわれすぎず、幅広く情報収集をすることをおすすめします。
まとめ
「やばいと感じる時期」と「実際の終わりの時期」は違います。夏・秋・通年採用のチャンスは、今この瞬間も続いています。焦って動きを止めてしまうより、まずは自分の現在地を正しく把握し、次の一手を打つことが大切です。一人で抱え込まず、相談できる窓口も活用しながら、少しずつでも前に進んでいきましょう。
まだ間に合う。エンジニア就活で次の一手を
編集後記
編集者
エンジニア就活
ITエンジニアを目指す就活生に向けて、求人情報・選考ノウハウ・業界研究など実践的なコンテンツを届けています。
就活生の疑問や不安に寄り添いながら、日々コンテンツを更新しています。










