ITエンジニアを目指す場合には、「SI」企業への入社を目指すか、「Web業界」と呼ばれる、コンテンツを作成したり、Webの構築やデザインをする会社を目指すかで分かれるところ。
ここでは、2大巨塔であるこの2つの業界を徹底比較していきます。それぞれの魅力を理解して自分の目指す就職先を検討してみましょう。
1.SIって何をするの?
SI(システムインテグレーター)のお仕事は、他社の問題点を分析して問題解決の提案をし、構築、運用までするお仕事です。その中の一部を担う場合もあります。
主に手がけるシステムは、会社の基幹業務システムです。代表的なSI企業といえばNTTデータや、日本IBMなど。
ただしそれらの企業は、SI専門の企業ではないケースも。SIのお仕事は、企業の中の1部署がその役割を担っている場合があります。
そのため、SI を希望して入社したとしても、SIのお仕事に必ず就けるわけではないことも理解しておきましょう。
SIerを目指すなら、就活前に独立系のSI企業であることを確認できるといいですね。メーカー系のSI企業では当初は希望が通らないケースも考えられます。
2. Web業界でやる仕事
ここでいうWeb業界とは、Web作成会社や、BtoC(一般顧客向けのサービス)向けのコンテンツを自社で運営している会社のことを指しています。
職種は様々あり、プログラマーや、デザイナー、ディレクター、プロデューサー等のお仕事です。代表企業は、IMJやビービットなどのWeb作成会社、または、SNSを運営するFacebook、大手ECサイトを運営する楽天など。
職種も仕事も様々あるため、入社してから、自分のやりたいことを決められるかもしれませんね。
3. SIとWeb業界の社風の違いとそれぞれの魅力
SI会社とWeb業界の社風を比較してみると、SIは比較的IT業界でも硬い社風、一方でWeb業界は自由な社風と考えていいでしょう。
硬い社風が働きにくいかというとそんなことはありません。会社内での規則や決め事が定型化された中で、自由な発想や提案などができます。そのため、ルールに則っていれば会社のサポートは手厚く受けられる企業と考えてください。意外に働きやすさを感じる人も多くいることでしょう。
自由な社風が必ずしも働きやすいかというと人によります。自由な社風とは、自己責任が強いと言う意味。セルフコントロールが得意な人には向いているかもしれませんね。
金銭面で比較した場合には、SIの方が比較的に高い年収となり、約650万円前後。Web業界の平均年収はおおよそ400万円前後です。
理由は、SIerの方が高い年齢層まで活躍しているから。Web業界の場合には職種も様々で平均年齢が低いことも挙げられます。しかし、初任給はさほど変わらないといえるでしょう。
システムインテグレーションには、実にたくさんの知識や技術が必要です。クライアントとのコミュニケーション能力や、ニーズをキャチアップする能力、問題分析や提案などの幅広い知識が必要となるでしょう。そのため、高い年齢層まで活躍でき、キャリアアップも同じ業界内で可能なのです。
Web業界は職種が多いため一概には言えませんが、基本的には、1つの技術に特化した知識が必要になります。1つのことを極めたい人向け。
もちろんキャリアアップの道はたくさん用意されているので安心してください。最初はWeb業界に勤務し、キャリアアップでSI企業へ転職する人も多くいます。
4.SIとWeb業界に適した人材って?
SIに適した人材は、幅広い知識を習得することが可能な人材。また、コミュニケーション能力が高く、視野が広く分析が得意な人材です。
対してWeb業界に適した人材は、好奇心旺盛で個性の強い人。柔軟な発想力の人が適しています。
どちらの業界も活躍するためには、センスが必要。曖昧な表現ですが、IT業界で長く働くためには重要なファクターとなるでしょう。
まとめ
エンジニアを目指すなら、SI業務に就くのかWeb関連のお仕事に就くのかに大きく分かれますよね。
それぞれの魅力を理解して、自分に合った業界を目指してみてください。きっとそれぞれにやりがいが見つけられますよ。
どちらの業界でも新卒採用の募集がたくさんあります。就活に悩んだら参考にしてくださいね。
<参考資料>
・大手SI企業の一覧と平均年収|メーカー系/ユーザー系/独立系 | Midworksブログ
・【2017年最新版】ウェブデザイナーの年収と労働環境について調べてみました