この記事のポイント
- SEの現場では「論理だけでは解決できない」お客様対応が日常的に発生します
- 感情的なお客様には「まず聞く」、動かないお客様には「上の階層を巻き込む」が有効です
- 就活生のうちにコミュニケーション力の重要性を知っておくと、入社後のギャップが減ります
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IT業界にはいろんなお客様がいる
どの業界にも言えると思いますが、IT業界にも実に様々なお客様がいます。ITに深い理解があり、システムをよりよくするために建設的な議論をできるお客様もいれば、少し対応に困ってしまうお客様もいます。
今回は、現役SEである私がちょっと困ったお客様への対処方法として、個人的に気を付けていることをご紹介いたします。
論理的ではないお客様
システムエンジニアに多い性格とはどういった性格でしょうか。システムを創るという仕事に必要なのは物事を論理的に考える力です。そのため、システムエンジニアを長年やっていると、自然と考え方も論理的になっていく方が多いです。DX(デジタルトランスフォーメーション:業務や事業をデジタル技術で変革すること)が加速する現在、技術力だけでなく対人コミュニケーション力もエンジニアに求められる重要スキルになっています。
そういった論理的な人間が比較的多いシステムエンジニアですが、その対局の位置に存在するのが感情的な人間です。そしてIT業界のお客様にも、時としてこういった感情的なお客様がいらっしゃったりします。
感情的なお客様の特徴として、自分の思い通りにならないと大きな声を張り上げ、自分の主張を延々と語りだします。そして悲しいことに、意見や主張の大半に根拠はなく、個人の思い込みや勘などがベースとなっているため、こちらとしてもなかなか折り合いを付けるのが難しいことが多いです。
さて、こういったお客様にはどういった対応をすればよいのでしょうか。私はこういった感情的なお客様に対しては、しばらく相手のターンだとあきらめ、相手の溜飲をさげるためにとことん話を聞くようにしています。
感情的なお客様の多くは、自分の主張をある程度出し切ると、(少しだけですが)こちらの意見にも耳を傾けてくれます。そこから、1つ1つお客様に納得していただきながら、こちらの意見を主張するようにしています。
これが最善の策かは分かりかねますが、少なくともお客様がヒートアップしている段階で、こちらが応戦しても良い結果は生まれません。解決までに少し時間はかかりますが、実際の現場でも一定の効果は出ているため有用であるといえるかと思います。
また、こういった感情的なお客様は、その場の思いつきで話が進むことが多く、場合によってはご自身が話した内容もきちんと覚えていないこともあります。そのため、言った言わないの堂々巡りになりがちです。このような状況を防ぐためには、どんな会議でも必ず議事録をとることと、必ず議事録の内容をお客様にも確認いただき、内容に齟齬が発生しないようにすることに気を付けています。
あまり仕事をしてくれないお客様
さて、次のお客様をご紹介しましょう。次は、あまり仕事をしてくれないお客様です。私が参画したある案件で、依頼した作業をなかなかやっていただけないお客様がいらっしゃいました。
「〇〇までにこちらの資料について確認をお願いします。」や「〇〇までに、貴社のインフラご担当者様と調整お願いいたします」と、いろいろと作業をお願いするのですが、なぜか全くやってくれないのです。おそらくその担当者様もいろいろと仕事を抱えていたのだとは思います。ただ、締め切りに間に合わない、遅れるといった連絡もなく、確認してみるとまだやっておらず、挙句の果てにはそちらでやってくださいと丸投げをする始末です。
文面にすると「少し盛って書いてるんだろう」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、悲しいことにこれは紛れもない事実なのです。
そして悲しい事実がもう1つ。お金をもらって開発するという関係上、SEを下請けだと思われるお客様も一定数いらっしゃいます。そのため、依頼した仕事をしていただけない、もしくは丸投げしてくるお客様というのは意外にも多くいらっしゃるのです。特にシステム開発のアジャイル化・クラウド移行が進む現場では、お客様側の関与度がプロジェクトの成否を左右する場面が増えています。
1つのシステムを円滑に開発するためには、開発の様々なポイントでお客様の確認をいただいたり、お客様ご自身の会社に環境を構築していただいたりと、お客様の協力が必要不可欠です。
そのため、この状態が続くと必ずプロジェクトは失敗するというのは目に見えていました。このような場合に私が取る対策は、「相手の上司も巻き込む」ということです。例えば各連絡の宛先にお客様の上司を含めるのはもちろん、必要があれば、弊社の上司にお願いしてお客様の上司と連絡をとってもらうのです。担当者間でのやり取りよりも1つ上の階層で報告などを行っていただくイメージです。
これには2つの狙いがあります。
1つ目は、お客様の担当者がお客様ご自身の上司への報告で誤った内容を伝えることを防ぐ目的です。こういった状態ですと作業の遅延が発生するリスクがありますが、それを弊社の作業の問題として責任を擦り付けられることがあります。
そこでもう1つ上の階層同士で連絡を取ることで、問題点を認識を共有し、そういった問題を発生しにくい状態にするのです。
2つ目は、お客様の上司を巻き込むことで、ご担当者様が仕事をしなければならない状況を作り出す目的があります。こちらでご担当者様にやっていただきたい作業をスケジューリングし先方の上司へ共有すれば、担当者様も作業をしないわけにはいきません。
このように必要と思われる人はどんどん巻き込んでいき、状況の改善を図ることが大事だと思います。
まとめ
今回は、ちょっと困ったお客様への対処法をご紹介しましたがいかがでしたか?システムエンジニアとはクリエイティブな仕事ですが、人と人のつながりもある泥臭い仕事でもあります。どんなお客様であってもプロジェクトを完遂するために、協力は不可欠です。私は、どのようなアクションを起こせば、お客様をコントロールできるかを常に考えながら仕事を進めるようにしています。
また、こういったちょっと困ったお客様でも、仕事を進めていくうちに相互に信頼が生まれ、良い関係に転じることもあります。「ちょっと困ったお客様だから…」と敬遠していても距離は狭まらないので、積極的にコミュニケーションをとっていくことも大事なポイントだと感じています。就活生の皆さんも、SEという仕事が技術だけでなく「人を動かす力」を必要とする職業だということを、ぜひ頭の片隅に置いておいてください。それはお客様に対してだけでなく、社内の上司や他部門と連携する場面でも同様です。面接でコミュニケーション力をアピールする際の具体エピソードとしても、こうした現場感覚は参考になるはずです。
よくある質問
Q. システムエンジニアはお客様対応も必要ですか?
はい、SEの仕事はコーディングだけではありません。要件定義や進捗確認など、お客様との折衝がプロジェクト全体の品質を左右します。コミュニケーション力はITエンジニアの重要なスキルのひとつです。
Q. 感情的なお客様にはどう対応すればよいですか?
まず相手の話をしっかり聞き、溜飲を下げてもらうことが先決です。ヒートアップ中に反論しても逆効果になりやすいため、落ち着いてから1つずつ意見を伝えていきましょう。
Q. SEは社内コミュニケーションも重要ですか?
はい、お客様との折衝だけでなく、社内の上司・他部門・協力会社との連携もSEの重要な業務です。この記事でも紹介しているように、問題が起きたときに適切な人を巻き込んで解決に動く力は、現場で非常に重宝されます。
Q. 就活の面接で「コミュニケーション力」をアピールするにはどうすればよいですか?
抽象的に「コミュニケーション力があります」と言うだけでは伝わりません。「意見が対立した場面でどう動いたか」「相手の立場を考えてどう伝えたか」など、具体的なエピソードを交えて話すと説得力が増します。
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編集後記
編集者
エンジニア就活
ITエンジニアを目指す就活生に向けて、求人情報・選考ノウハウ・業界研究など実践的なコンテンツを届けています。
就活生の疑問や不安に寄り添いながら、日々コンテンツを更新しています。










