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IT系資格は就活で有利になる?取る順番・おすすめ資格と「取りまくる」の落とし穴

この記事のポイント

  • IT系資格は取り方と目的次第で武器にも時間の浪費にもなり、成果物(ポートフォリオ)と組み合わせて初めて効果を発揮する
  • IPA国家資格はレベル1〜4+の体系があり、就活生は自分のスキル区分と志望職種に合わせた順番で取得するのが効果的
  • 「資格を取りまくる」は評価されにくく、採用担当者が見るのは「なぜ取ったか」と「何ができるか」

IT資格は「取れば取るほどいい」のか?

「資格ってとった方がいいのか?」だれもが1度は気にしたことがあるのではないでしょうか。就活に向けてIT系の資格取得を考えているあなたへ。「IT資格はどれを取ればいいのか」「たくさん持っていたほうが有利なのか」——そんな疑問を持つ就活生は非常に多くいます。

結論から言えば、資格は取り方と目的次第で、就活における武器にも、時間の浪費にもなります。本記事では、IT系資格の全体像を整理し、就活生が取るべき順番と、採用担当者が資格をどう評価しているかの実態を解説します。

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IT系資格の全体像|IPA国家資格マップを理解する

IT系資格には民間資格も多数ありますが(OracleマスターやAWS関連資格など)、就活の場で最も汎用的に評価されるのは情報処理推進機構(IPA)が実施するIT系国家資格です。まずは全体像を把握しましょう。

IT職を目指す学生・社会人にとっていかにメジャーな資格群かを示す数字として、情報処理技術者試験全体の年間応募者数は令和6年度に741,884人(前年度比8.6%増)に達し、現行制度(2009年度)開始以降初めて70万人を突破しました(IPA発表)。

レベル 資格名 合格率(目安) 就活での位置づけ
レベル1 ITパスポート(iパス) 約49%(令和6年度) IT理解度の最低ライン。文系・非情報系の第一歩として有効。単体の訴求力は限定的
レベル2 基本情報技術者試験 約41%(令和6年度・CBT) 「学べる人間」の証明。成果物と組み合わせて訴求すると効果的
レベル3 応用情報技術者試験 約20〜25%(近年推移) 採用担当者が「業務適性あり」とみなす水準。文系でも取得可
レベル4以上 高度試験(9種) 約10〜20%(区分により異なる) 職種専門性の証明。志望職種が定まった段階で検討

出典1:統計情報(応用情報技術者試験、高度試験、情報処理安全確保支援士試験)(IPA)

出典2:令和6年度「iパス(ITパスポート試験)」の年間応募者数等について(IPA)

レベル1:ITパスポート試験(iパス)

ITに関する基礎的な知識全般を問う入門資格です。ストラテジ(経営・法務)・マネジメント・テクノロジの3分野を幅広くカバーします。合格率は約49%と比較的取得しやすく、文系・非情報系の学生がIT業界への関心を示す第一歩として有効です。ただし、エンジニア職の選考において単体での訴求力は限定的であるため、「取ったことがある」程度の扱いになることも多いです。

レベル2:基本情報技術者試験

「基本」とついているだけあって、基本的なITに関する知識を網羅した試験です。ビット演算(コンピュータが0と1で計算する仕組み)、ハードウェアの名称や役割、アルゴリズム(問題を解く手順の論理的な組み立て方)への理解など、浅く広くITの全体的な知識が得られます。

試験は科目A(知識系問題)と科目B(アルゴリズム・プログラミング)の2部構成です。2023年4月以降CBT方式(コンピュータで受験する方式)に変わり、随時受験が可能となりました。合格率は約41%(令和6年度)。CBT移行後に上昇しましたが、決して易しい試験ではありません。

レベル3:応用情報技術者試験

科目A(知識問題)は基本情報技術者試験と大きく変わりはありませんが、やや難度が上がります。科目B(午後問題)はデータベース、ネットワークなど専門的な知識を使って解く実践的な内容で、まさに「応用力」が試される試験です。

合格率は約20〜25%。応用情報以上の取得は、採用担当者が「業務適性あり」とみなす水準に近く、就活における訴求力が一段と高まります。なお2026年度よりCBT方式に移行予定(現在は年2回・ペーパー方式)のため、今後は受験しやすくなる見込みです。

レベル4以上:高度試験(9種)

応用情報技術者試験までがITの全体的な知識を試すものだったのに対し、高度試験は特定の専門領域に特化した資格です。以下の9種類があります。

・ITストラテジスト試験
・システムアーキテクト試験
・プロジェクトマネージャ試験
・ネットワークスペシャリスト試験
・データベーススペシャリスト試験
・エンベデッドシステムスペシャリスト試験
・情報処理安全確保支援士試験(旧:情報セキュリティスペシャリスト試験)
・ITサービスマネージャ試験
・システム監査技術者試験

合格率は各区分で概ね10〜20%程度。実務経験はなくても合格は可能ですが、高度なスキルが求められます。逆に言えば、業務遂行の練習にもなり、たとえばデータベーススペシャリスト試験ではER図(データベース設計の元となる図)を書く問題が出題されるなど、試験勉強を通して実践的体験を積めるのが高度試験の特徴です。なお2026年度より高度試験・情報処理安全確保支援士試験もCBT方式に移行予定です。

就活生がIT資格を持つメリット・過信してはいけない限界

資格取得は就活においてどの程度有効なのか。メリットと限界を整理します。

メリット①:学習意欲と継続力の証明になる

特に文系・非情報系の学生にとって、「ITに本気で取り組んだ」という姿勢の証拠となります。採用担当者が新卒に期待するのは即戦力よりもポテンシャルであり、資格は「学べる人間である」ことの客観的な指標になります。

メリット②:応用情報以上は実践的スキルの証明になる

よく「資格があっても意味がない」と聞くことがありますが、それは理論と実践でいう、理論によりすぎている資格のことを言っているはずです。ことIT系資格に関しては、実践的なスキルを試されるように設計されている部分があります。高度試験の資格を持っているのであれば、それは業務ができるとみなして差し支えないのです。

メリット③:仮に不合格でも勉強したことは糧になる

仮に合格できなくても、勉強したことは糧になります。あるいは、どんな仕事をするのかという具体的な業務イメージをもつために勉強してみるという使い方もありです。

限界①:資格は「成果物に代わる差別化要素」にはなりにくい

多くのIT企業、特に中堅・ベンチャー企業では、「資格があるかどうか」よりも「何かを作れるかどうか(スキル区分S2以上)」が評価の中心です。資格が選考の決定打になる場面は限られており、成果物(ポートフォリオ)と組み合わせて初めて効果を発揮します。

限界②:高度試験は「目標設定として早すぎる場合がある」

高度試験については、自分の道が定まってからでも遅くはありません。学業や業務に差し支えが出るような勉強の仕方は本末転倒です。優先順位は間違えないようにしましょう。

IT系資格「取る順番」完全ガイド|新卒・就活生向けロードマップ

【フェーズ1】就活解禁前・学部1〜2年生:まず動く+基礎固め

優先度①:プログラミング学習でスキル区分S0→S1→S2を目指す。
優先度②:ITパスポートまたは基本情報技術者試験の学習を開始する。

なんとなく受けた方がよさそうという思いから受けても得られることはあります。この機に目的を再考しておくと、面接官に問われたときにもしっかりした受け答えになるでしょう。

【フェーズ2】就活開始〜本選考直前:応用情報を視野に入れる

ちょっと出遅れたと感じている方は、基本情報技術者を飛ばして、いきなり応用を受けるのも手です。実際に社会人1年目で応用をいきなり受験して合格している人もいます。ただし、就活本番と資格勉強の両立は無理をしないことが大切です。優先順位を間違えないようにしましょう。

【フェーズ3】志望職種が定まった段階:高度試験の検討

高度試験については、自分の道が定まってからでも遅くはありません。志望職種別の推奨例は以下の通りです。

・セキュリティ系志望 → 情報処理安全確保支援士試験
・DB設計・バックエンド志望 → データベーススペシャリスト試験
・PM・上流工程志望 → プロジェクトマネージャ試験

スキル区分との対応(エンジニア就活独自指標)

資格勉強とスキル区分アップは両輪で進められます。以下の対応表を参考に、自分の今の立ち位置を確認してみてください。

スキル区分 状況 資格の活用方針
S0(未経験) IT知識ゼロ ITパスポートの学習でIT全体像を掴むことから始める
S1(初歩) 学習中 基本情報技術者試験の学習と並行するとシナジーが高い
S2(成果物あり) 作れる 基本情報は「証明」として取得価値あり。成果物と組み合わせて訴求
S3(応用実装可) 開発経験あり 応用情報・高度試験が実力証明の手段になる
S4(実践レベル) 実務水準 高度試験が職種専門性の証明として機能する
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「IT資格を取りまくる」は本当に有利?採用担当者の本音

結論:「取りまくること」自体は評価されにくい。問われるのは「なぜ取ったか」と「何ができるか」です。

リスク①:「資格コレクター」と見られる可能性

関連性の低い資格を複数並べることで、「目的意識なく資格を取っている」「実際に業務に活かせるスキルがない」という印象を与える可能性があります。採用担当者は資格欄だけでなく「なぜその資格を取ったか」を面接で必ず確認するため、目的なく取得した場合は説明ができなくなります。

リスク②:資格取得に費やした時間が「成果物を作る時間」を奪う

スーパーエンジニアを目指しているような方は、座学でなくプログラミングを実践することの方を推奨します。特にS2以上を目指す段階では、資格の勉強より実装経験の優先度が高くなります。

「取りまくる」が有効なケース

いずれITコンサルタントを目指す方は全般的に知識があった方が好ましいので、受けておきましょう。また、文系・非情報系の就活生がITパスポート+基本情報など初〜中級資格を組み合わせてIT理解度をアピールする場合も有効です。

志望するキャリアで変わる「資格との付き合い方」

① 開発系エンジニア志望(Webエンジニア・アプリ開発など)

優先度:成果物・ポートフォリオ > 資格
基本情報は「持っていると好印象」レベルです。S3以上のスキル区分を証明できる成果物があれば、資格は補助的な役割で十分です。スーパーエンジニアを目指しているような方は、座学でなくプログラミングを実践することの方を推奨します。

② ITコンサルタント志望

優先度:応用情報以上の資格 = 成果物と同等かそれ以上
幅広いIT知識が求められるため、資格が業務適性の証明として機能しやすいです。いずれITコンサルタントを目指す方は全般的に知識があった方が好ましいので、受けておきましょう。

③ インフラ・セキュリティ系エンジニア志望

優先度:高度試験の学習に早期から取り組む価値あり
就活時点での取得は難しくても、勉強経験・受験経験がプラスに働く場合があります。情報処理安全確保支援士試験などは、セキュリティ分野への本気度を示す指標になります。

④ 文系・非情報系・未経験からのITエンジニア志望

優先度:ITパスポートまたは基本情報が「IT理解度の最低ラインの証明」として機能する
ただし資格単体より、TECH-BASEなどを通じた実装体験との組み合わせが最も効果的です。この機に目的を再考しておくと、面接官に問われたときにもしっかりした受け答えになるでしょう。

⑤ デザイナー志望

デザイナーになりたい方は、作品をつくりためることの方を推奨します。

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まとめ:IT資格は「取り方と目的」がすべて

IT系の資格は、正しい目的と順番で取れば就活の武器になります。資格も目的次第です。どのような人でも保有している方がよいと思われがちですが、自分が今希望している道があるのであれば、よりその道に直結した時間の使い方を選択していただければと思います。

今のところ特に無いのであれば、やってみないとわからないことも多いので、勉強・受験をしてみてください。この機に目的を再考しておくと、面接官に問われたときにもしっかりした受け答えになるでしょう。

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