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【人事・採用担当者向け】中小企業の採用担当者が大企業に勝つために必要なこと

人手不足が社会問題となっている今、企業での採用活動は重要かつ非常に困難な状況になっています。特に中小企業においては、母集団形成をするだけでかなりの手間と労力が必要になります。

本記事では、大手企業から中小企業に転職し、元々エンジニアながら採用活動も行うようになった経験を活かし、人材を効率的に獲得する方法を紹介いたします。

大企業と比べて中小企業の採用はここが難しい!

大企業にいたころは何も言わなくても応募者が多数来て、完全に買い手市場でした。しかし、中小企業に移るとそれが一転、売り手市場で新卒学生を探して企業側からアクセスしないと応募してもらうことさえできません。また、面接を通して、学生から指摘をうけた内容も踏まえ、大企業と比べて難しい点をご紹介します。

①社名を言っても通じないので、そもそも何の会社なのかの説明から入る必要がある

大企業であれば、新卒学生側がどんな製品を開発しているかなど、企業の情報を知っているのでそこから話をスタートすることができます。しかし、中小企業の場合は、学生が企業の情報をほとんど知らない状態からのスタートになります。

企業情報を得る一つの手段であるホームページにしても大企業に比べると情報量が見劣りするなど、新卒学生にとって十分とは言えないケースが多いです。そのため、求人に対して応募するのに二の足を踏むケースが増えてしまいます。

知名度を高める努力はどの企業も行っていますが、注目を集める製品の開発は難しいので簡単に知名度を高めることはできません。しかし、WEB広告やGoogleの検索上位になるようなサイト構成にすることで知名度を高めることは可能です。

②財務状況(売上や経常利益)を公表していない不透明さ

上場していない企業のほとんどは、財務情報を公開していません。すなわち会社が利益をあげているのか、売上がどれくらいあるのか、財務情報を知る手段がありません。

就職するにあたり、その企業が継続可能かどうかの重要な指標となる財務情報がわからないので、応募に二の足を踏むケースが増えてしまいます。どの情報まで公開できるかは企業によって異なりますが、売上と利益がある程度でも良いので、公開できるような体制にすることが重要です。知名度や資金調達が有利になる上場を行うためには,、財務情報の開示が必要になります。思い切って上場を目指すのも一つの手段になります。

③人材の見極めの難しさ

大企業の場合は、採用の経験が豊富な人事部が主導となり、応募者の見極めを行います。中小企業の場合も同様に人事担当者はいますが、人事担当者自体が頻繁に変わったり、エンジニアが主体となって面接をすすめていくこともよくあります。エンジニアは採用経験があまりないため、面接でいかに人材の本当の姿を見抜くか、自社のターゲットとマッチしているかを確認するのが難しいのが現状です。

エンジニア1人の目では不安がある場合は、WEB面接など録画できる環境を作り、面接後にエンジニアだけでなく、人事担当者と一緒に面接の様子を確認し、採用判定をすることもおすすめです。

④面接にかかる費用負担

例えば、地方に住んでいる学生が中小企業の面接を受けるために交通費を使ってくれるでしょうか? ほか企業の面接を受けるついでに面接をうけることはあっても、その企業の面接だけに交通費を支払う新卒の学生は少なくなってしまうでしょう。

中小企業が新卒エンジニアを採用で成功するためのコツ

次に「どうやって採用を進めるとよいのか」私が中小企業で採用業務を行うようになり、その苦労から学んだことや知って得をした情報をお伝えします。

①対面での面接にこだわらず、学生に費用負担がかからない方法を積極的に活用する

中小企業の面接のために交通費の負担をしてくれる学生は多くありません。交通費がかかるなら応募しないというケースも多く、母集団形成を阻害します。人材獲得にはまず母集団形成が重要です。

最近、求人サービスによっては新卒学生の経済的負担を低減するために、交通費などを支給してくれるサービスがあります。交通費の負担がなくなれば、母集団形成を効率的に行うことができます。

これまでは面接といえば、対面での面接が主流でした。しかし、学生だけでなく、面接官も移動に時間やコストがかかってしまう問題がありました。この問題を解決してくれるのがWEB面接です。スマホやタブレット、PCがあればいつでもどこでも面接を行うことができます。録画しておけば、あとで、関係者とチェックして自社のターゲットとあっているか十分に吟味することができます。複数の目でみることができるので、採用基準を統一できるメリットもあります。WEB面接のツールとしては、GoogleのサービスであるGoogle Meetや、Skype、Zoomなどがあり、いずれも無料で使うことができます。

②一般的な求人サイトではなく「エンジニアに特化したナビサイト/エージェント」を活用する

求人サイトに登録したからといって安心してはいけません。求人サイトと言っても得意分野が違います。エンジニアに強いサイト、エージェントがあるのでそちらを利用するようにしましょう。

またサイトやエージェントによって費用の支払い方が異なるので注意が必要です。求人サイトに掲載するだけで定額が必要になる、面接までいけば費用が必要になる、採用になって初めて費用が必要になるなどあります。また採用した人材が半年以内に離職した場合は、支払った費用の一部もしくは全額が返金されるケースもあるのでチェックしておきましょう。

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③無料で利用できる採用手段を活用する

これまで、採用活動は費用がかかるというのが一般的でしたが、例えば、Indeedなど無料で求人情報を得ることができるサービスがでてきました。作成すべき求人ページにしばりがあるなど、なんでもかんでも無料でできるわけではありませんが、少し調べれば無料で人材を獲得できる可能性があります。

また、Google for Jobs(Googleしごと検索)に対応すると検索で見つかりやすくなることでしょう。これを利用するには自社サイトの求人情報に構造化データをマークアップする必要があります。ぜひ対応するようにしましょう。

④社員の紹介(リファラル採用)を導入する

社員をつてに人材を獲得するのも、依然有効な方法です。求人サイトやエージェントのように費用がかからないこと、ある程度どのような人材かを社員から聞くことができる、社員の紹介なので、短期間で離職する可能性が低いというメリットがあります。

社員の紹介ということもあり、不採用にしづらいという点が少し気になるかと思いますが、紹介と面接は切り離して考え、ターゲットとマッチしていなければ、不採用とすることに問題はありません。

⑤最新技術に着目し、サービスに独自の「ウリ」を作る

中小企業は知名度という点で大企業に勝つのはなかなか難しいです。しかし、中小企業でもウリがあれば話は別です。特にスタートアップ支援が活発になってきた現在、中小企業でも独自のサービスを提供して知名度を高めている企業はたくさんあります。

エンジニアは常に最先端技術に興味を持っています。仮に最先端技術に興味をもっていないエンジニアがいるとしたら、新しいことを行いたいと思っている企業のターゲットとは不一致になるでしょう。まずは、新しい技術を見出し、知名度を高めることで優秀な人材を獲得、さらに良い技術を開発といういい循環に入ることが大切です。

まとめ

中小企業にとって、人材獲得が難しい時代になっています。しかし、ウリがある企業は中小でも知名度も高く、人材の獲得を有利に進めることができます。そこまでのステップの中で、新卒学生が面接にくるための費用を減らす方法として、WEB面接などがあります。新卒学生の負担を減らして母集団形成を有利にすすめましょう。

求人サイトやエージェントのサービスも幅が広がっています。これまでの固定観念にとらわれず、新しい求人スタイルを積極的に活用して優秀な人材獲得をめざしましょう。

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