今回はホリエモンも愛用するプログラミング言語「Perl」の開発者で、Rubyの開発者まつもとゆきひろさんも尊敬する人物として名前を挙げるプログラマー、ラリー・ウォールについてご紹介します。
Perlのプログラミング言語としての特徴とは?
Perl(パール)は1987年にラリー・ウォールによって開発されたプログラミング言語です。もともとはUNIXの管理抑制システムのレポートを作成するツールとして誕生しました。テキスト処理が得意という特徴を持ち、文字列と数値を自動的に変換し、強力な正規表現を備えています。
Perlはプログラムを実行する時コンパイル作業の必要が無い、ソースコードを直接実行出来るスクリプト言語です。他のスクリプト言語より処理能力が早い為、作業効率を上げ初心者でも扱いやすい利点があります。
そして、Perl5まではスクリプト言語の中では唯一、後方相互性を大切にしています。これはバージョンが変わっても、以前のバージョンで書いたプログラムを大きく書き換えなくて済むという利点があります。
また、C言語やsed、AWK、シェルスクリプトなどの文法に似ているため、これらの言語修得者には読みやすく書きやすいプログラミング言語です。
Perlはフリーソフトの為誰でも無償で利用でき、またほとんどのプロバイダでサポートされているためとても利用しやすいというメリットもあります。
あのホリエモンもシステム開発の際に愛用していたPerl
ホリエモンこと堀江貴文さんもPerlのプログラマだったそうです。大学時代からPerlの処理能力の速さと習得しやすさに将来性を感じ、自分で会社を立ち上げてからはずっと社内でPerlを使っていたとか!
あのWebサービスもPerlで作られていた
最近人気が盛り返してきたSNS「Mixi」やソーシャルブックマークサービスの「はてなブックマーク」などにもPerlが使われています。
ラリー・ウォールの学生時代とは?
ラリー・ウォールはシアトル・パシフィック大学で言語学を学んだのち、ユニシス社に入社しエンジニアになったという異色の経歴を持ちます。大学の3年ほどは学校に行きながらソフトウェアの仕事も掛け持ちし、それが縁でエンジニアになったそう。ラリーも「インターン」経験者でした。
大学で言語学を学んでいた経験から、人間の言葉のように機能するプログラミング言語を作りたいと思うようになったそう。
Perlは一部を知っているだけでもプログラミングが出来、覚えたてのユーザーでもベテランのユーザーでも使えます。まさに人間の言葉のように、子供(覚えたてのユーザー)には子供の使い方、大人(ベテランユーザー)には大人の使い方ができるプログラミング言語です。
また、Perlはオブジェクト指向にも対応しているため、使い慣れてくればとても綺麗なプログラムを書けることから、Perlで詩を書くというツワモノもいらっしゃるそうです。ほんとうに人間の言葉みたいですね!
ラリー・ウォールの名言を紹介します
では、最後に芸術が大好きだというラリー・ウォールの名言をご紹介します。
「プログラミングとはシンフォニー(交響曲)を作曲するようなものだと思っています。プログラミングとは、同時に、さまざまなレベルで、物事が動かなくてはならないからです。」
分野外からIT業界に入ったからこそ、人とは違った視点で物事を見ることができたラリー。その視点が新たなプログラミング言語を生み出すきっかけとなりました。いままでの経験がなにひとつ無駄にならないということを、彼が立証しているような気がします。