技術書篇
まずは少し難しい技術書から。エンジニアであれば知っておいて損のないテクニカルなことなど書かれている本5選です。エンジニア、とくにITエンジニアを目指している方は一読の価値ありです!
アジャイルサムライ−達人開発者への道
アジャイルソフトウェア開発手法を実際に導入する方法を、豊富な図を使い説明している本です。
作者本人のインタビューによると、
「如何にして 7 冊の書籍の内容を 1 冊のシンプルで読みやすい本に凝縮できるか」ということです。 私は、「ユーザーストーリー」を語るのに 1 冊の本を読む必要はないと感じていました。 厚すぎます。 10 ページ程度で「ユーザーストーリー」の基本を網羅することができます。
出典 : http://www.ogis-ri.co.jp/otc/hiroba/specials/JonathanRasmusson/interview1.html
のように、初心者に優しい、でもエッセンスの凝縮された実践的な内容です。アジャイルに挑戦する人や、興味のある方にオススメ。
UNIXという考え方−その設計思想と哲学
UNIXを例に、ソフトウェア工学について書かれている本です。以下はこの本で提唱されている9つの定理です。1つでもピンとくればどうぞ。
定理1:スモール・イズ・ビューティフル
定理2:一つのプログラムには一つのことをうまくやらせる
定理3:できるだけ早く試作を作成する
定理4:効率より移植性
定理5:数値データはASCIIフラットファイルに保存する
定理6:ソフトウェアの挺子(てこ)を有効に活用する
定理7:シェルスクリプトを使うことで挺子(てこ)の効果と移植性を高める
定理8:過度の対話的インタフェースを避ける
定理9:すべてのプログラムをフィルタにする
現在幅広く使われているUNIXの思想を知ることができます。MacユーザでかつWebサービスを開発していきたいという人にはぴったりの本かと。
リーダブルコード−より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック
その名の通り、理解しやすいコードを書くことを目的とする本です。コメントの書き方などの表面的な改善から、論理構造まで、イラストを用いて説明しています。すでにプログラミング経験のある方向けです。
「自分が書いたコードってどのくらい覚えているんですか?」
「ほとんど覚えていないですよ。」
「直すときどうするんですか? わからなくなってるじゃないですか。」
「忘れても見たら簡単にわかるように書いておくんですよ。」
出典 : リーダブルコードより
コードは自分の考えを人に伝えるルールのようなものです。人に愛されるような美しいコードを目指してみては?
Webを支える技術
Webサービスの実践的な設計について、HTTPやHTMLの歴史や思想を織り交ぜて説明されています。姉妹書として、『コーディングを支える技術』も一緒に読むと、Webやプログラミングの疑問点が解消されますよ。
プログラマが知るべき97のこと
現役プログラマ73人による97本のエッセイが書かれています。現場で活躍するプログラマの経験やノウハウが詰め込まれています。一本一本のエピソードは2,3ページほどですぐ読める分量になっています。プログラムをしていて悩んだとき、プログラミングをしている自分に違和感を感じ始めたとき、読んでみるとなにかのヒントになるかもしれません。
ビジネス本篇
さて、技術本ばかり紹介してきましたが、もう少し読みやすい、エッセイやストーリー系と本も紹介しておきます。
How Google Works−私たちの働き方とマネジメント
グーグルの前会長の執筆した著書です。CEOという立場からグーグルの成長を経験してきた著者が、ビジネスで成功する最良の方法を教えてくれます。
この本でのキーワードは”スマート・クリエイティブ”。必要に応じて視点を使い分け、場合によっては誰よりもユーザー目線になるような人。従来の常識的方法に疑問を呈し、新しい方法を積極的に試してみる人。そんな人を惹きつけ、その人の目標を達成できるような環境をととのえることが重要だといいます。
ありがたいことに、スマート・クリエイティブはどこにでもいる。どんな年にも学校にもいる。社会階層や年齢、性別も関係ない。たいていの企業、非営利組織や政府にもいる。テクノロジーのもたらすツールを使って価値あることをしたいという、意欲と能力のある、あらゆる世代の志の高い人たちだ。
出典 : How Google Worksより
小さなチーム、大きな仕事−37シグナルズ成功の法則
シカゴを拠点にオンラインツールを提供する企業、37signalsの経営哲学が書かれている本です。37signalsの創業者たちのロジカルでシンプルな思考が本人たちの言葉でかかれているところが魅力。
The Goal、The Goal 2
技術書やビジネス本だけでも面白くないので、小説形式のものも取り入れてみました。The Goalは15年ほど前にかかれ、アメリカを中心にベストセラーになった本です。プログラミングなどの要素は有りませんが、問題解決の手法やロジカル・シンキングについて学ぶことができます。分厚いですが、ストーリーは面白く、気軽に読めます。
ハッカーと画家 コンピューター時代の創造者たち
ハッカーというと、普通の人にとっては自分たちとは違う世界の人間のように思ってしまいますが、どうなのでしょうか?
本書は天才プログラマーが普段考えている、彼らの頭の中を垣間みることができるエッセイ集です。テクニカルなことだけでなく、経済や格差、戦争のトピックなども扱われているので、純粋に読み物としても楽しめる一冊です。
イシューからはじめよ
MECE、フェルミ推定、ピラミッド構造… 就活生の間でもよくかわされる単語だと思います。ただ、それらの言葉をよくわからずに使っている人もいるはず! 本書ではマッキンゼー出身の脳神経科学者である著者が、それらの知的生産を説明しながら、世の中に変化をおこすための必要条件を語ります。
いかがでしたでしょうか? エンジニアとして役に立つ本ばかりを集めたので、エンジニア志望の方は是非読んでみてください。就活にも役に立つこと間違いなしです!