リーマンショックの影響もあり、一時は「第二の就職氷河期」とまで言われた昨今の新卒採用ですが、そんな供給過多の状態も少し落ち着いたように思えますが採用担当者の悩みのタネはなかなか減りません。ここでは「第二の就職氷河期」から少し変わってきた昨今の新卒採用の状況についてまとめていきます。
求める人材の変化
昨今の新卒採用では、求める人材が変化してきています。多くの企業が学生の質を重視して採用を行っています。最近、頻繁に「厳選採用」という言葉が使われています。これは、文字通り学生を厳選した上で採用するという意味です。昔までは、入社させて時間をかけて使える人材に育てていくというのが主流でしたが、ここ最近では育成にかかるコストを抑えるため即戦力を求める企業が増えています。
- いざ、入社させてみたら期待していたほど優秀ではなかった
- ソフトウェアエンジニアとして雇ったが、自社が求めているスキルが一切身についていなかった
などはよくある新卒採用担当者の悩みです。
時間をかけて選考をしてはいるが、まだまだポテンシャル重視で採用している企業が多い。また、学生の就職活動対策のレベルが上がってきたことにより優秀な人材の見極めが難しくなってきた。などが原因として挙げられます。
そんな中でも、積極的にインターンシップなどのイベントを実施して、実務でのレベルを量るなどの取り組みを行っている企業は、新卒採用活動が比較的うまく行えている印象があります。
内定辞退者の急増
内定辞退者が多く出てしまうのも昨今の新卒採用の問題点です。これの原因としてはインターネットの発達により学生が簡単に多くの企業に応募できるようになってしまったことです。多い学生で50社に応募する学生もいます。そんな中で、優秀な人材を見極めてせっかく内定を大手企業にいってしまったというケースは多くあります。これは、「大企業に就職することが成功」という風潮が日本社会に定着してしまっているためすぐに状況を変えることは難しいです。そんな中でも、できる限り内定辞退者を減らす努力はできます。
- 内定者と密にコミュニケーションをとる
- 内定者同士の交流の場を設けてモチベーションを高める
- 自社のビジョンを明確に伝える
当たり前のことですが、細かなこれらを徹底して行った企業は内定辞退者を少なく抑えられているというデータがはっきりと出ています。今の日本社会だとまだまだ大企業志向が強いので、内定辞退者を全く出さないのは難しいですが、やり方次第では減らすことは十分に可能です。
高い離職率
内定辞退者の他に高い離職率が問題となっています。せっかく時間とコストをかけて採用した人材がほんの数年で辞めてしまった。これも新卒採用担当者の悩みのタネのひとつかと思います。これは根本的に採用段階でのミスマッチが原因で起こってしまっています。
選考段階でやるべきことは、
- 学生のビジョンと自社のビジョンがマッチしているか
- その学生は自社がいる業界に興味があるのか、またなぜ興味あるのか
- 学生がやりたいことを自社でやらせてあがられるのか
など学生の能力だけでなく学生のニーズを明確にするためにもヒアリングを繰り返していくことが大切です。
また、離職率を下げるために給与をあげるなどの施作を実施する企業もありますが、最近の若い世代は、お金を稼ぐことを重視しない傾向があります。
- 自分が成長できること
- 自己実現につながること
- 自分の時間や家族との時間が大切に出来ること
などを重視する若者が多くなってきています。
そのためにも、上記で挙げたことを選考の段階でしっかりと行うことで離職を抑えられるのではないでしょうか。
まとめ
多くの企業が新卒採用で苦労しています。今回は、昨今の新卒採用の状況を説明するとともに対策も簡潔に紹介させていただきましたが、企業ごとに新卒採用で抱えている問題はそれぞれ違うのではないでしょうか。
これから世界的にエンジニアの需要が増えると言われている中でエンジニアの採用に困っている企業は本当に多くあります。弊社にも、大手の採用媒体で新卒エンジニアを採用しようとしたが応募は大量に来るが思うような人材が採れないというご相談を多く受けます。
もし、同じようなお悩みがございましたら下記より気軽にお問い合わせください。