こんにちは、20代~30代のキャリアを考えるブログを運営するDentoである。
私は新卒採用メディアの運営や中途採用向けメディアの立ち上げなどを通して、数多くの就活生や企業と接してきた。その経験をもとに、学生のみなさんに就職活動の真実を伝えていきたいと思う。
エンジニアを大切にしない企業を見抜くためのヒント
エンジニアを大切にしている会社かどうかは非常に重要なポイントだ。仮にエンジニアとして入社しても会社がエンジニアを大切にしない社風であれば、入社後苦しむことになる。
そこでエンジニアを大切にしない企業を見抜くためのヒントを与えていきたいと思う。それは、下記に挙げる4つの立場の人ーエンジニア、プロマネ、営業マン、社長にそれぞれ話を聞くとよい。
くれぐれも会社選びをするときにエンジニアだけに話を聞いて入社を決めることだけはしないようにしてほしい。
1) エンジニアに聞くこと
まず、エンジニアに聞くこととしては、基本的なことだが開発の環境である。開発の環境というのは言語やインフラの話をしているのではなく、物理的な開発環境だ。
つまり、イスや空調、場所といったことだ。エンジニアはストレスをためることを嫌うためできるだけ環境の良い場所が与えられる。シリコンバレーでは非常にエンジニアは重宝されるというが、人材不足のため勝手に市場価値があがっており、待遇がよい。
わがままが許される環境がととのっている。シリコンバレーの流れをうけてか、日本でもエンジニアを大切にしようという風潮がある。しかし、年配の人からするとWEBエンジニアというのは、下請けや言われたことをする人というなんだかよくわからない間違ったイメージを持っている人が少なくない。
もしかするとエンジニアの就職を考えていたら「SEのことですか?」と聞かれた経験はないだろうか。SEの仕事を理解している人がWEB業界でも少ないことから、一般的には理解されていることはなく、なんだかふわっとした言葉だけのイメージをもたれている。
話が少しそれたが、エンジニアには技術の話はもちろん物理的環境の話を聞き、実際に働きやすいかを聞いてほしい。実は会社では働きたくなくて「家とか、リモートでやっているときのほうが仕事がめちゃくちゃはかどるんだよね。」などという答えが返ってくるかもしれない。
会社が働きやすい環境でないと困るので、ぜひ会社が働きやすい環境かを確認してほしい。
2) PM(プロマネ)に聞くこと
さて、一般的なWEB系やITコンサルにおいてもPM(プロマネ、プロジェクトマネージャー)が存在するだろう。PMはめんどくさい仕事を調整し、防波堤となる存在だ。会社の役職でいうと中間管理職的な役割をにない、営業側、開発側の意見を調整しなければならない。
PMにおいては優先順位付けが大事になってくる。状況ごとにあわせてみんなが納得する優先順位を設定し、目の前の仕事に各部署がとりくむよう方向性をそろえる必要がある。そうした際にビジネスと技術の両面の理解があるかを確認してほしい。
PMのバックグラウンドによってどちらかの知識に偏りがちではあるが、オールラウンダーになる勉強をしているかどうかの姿勢を問うてほしい。
少人数の会社や離職率が高い会社はPMが何でもこなす必要があるため、あらゆる役割をこなせるほうがよいのだ。
PMがオールラウンダーかつ、優先度付けがはっきりつけられる性格であればなおよい。舵取りを現場でするため現場監督として一緒にやりたい人かどうか確認してほしい。
またPMの役割は会社によって違うため、どういった役割かも同時に確認するとよいだろう。
3) 営業マンに聞くこと
さて、営業と聞くとエンジニアの方があまり接することがないのでなかなか話す機会がないだろう。だが、営業には絶対に話を聞いてほしい。
エンジニアは営業に対してストレスをためやすい。なぜなら営業マンは目の前の客を喜ばせようと、何でも「やります」と答えてしまいがちだ。やりますというのはよいがその「やります」を実際にやるのはエンジニアだということを理解していない。
負荷をどんどんかけられ、大してお金ももらえないのに無駄な作業ばかりふえてくる。
そのため営業に関しては営業における考え方を聞き、開発をするエンジニアに負荷のかからない営業スタイルかどうかを聞いてほしい。
私の知人のエンジニアは突如営業の現場に出て、営業の場で「やります」「わかりました要望にお答えします」「私がやります」と威勢よく答えた。自分で実装するのだなと感心していたところ、何もやらず顧客の要望を放置していた。
やらないのか尋ねたところ「顧客の前ではやりますということで喜ばせることが大事なんです。どうせ一か月後には要望を忘れています。再度言われた要望だけが本当の要望なのでそれをやったらいいわけです」ととんでもない発言をしていた。
さすがに驚いたがこれくらいの胆力で顧客のニーズに対応していくとエンジニアは楽かもしれない。本当にこの機能は必要か、本当に顧客が要望しているのかを確認したいので、営業がどういったスタンスで顧客と対峙しているかは重要になるだろう。
4) 社長に聞くこと
最後に社長に聞くことだが、社長がエンジニアの育成に関心があるか気になるところだ。エンジニアは現在のWEB業界においては競争優位性になることは間違いない。
営業やマーケティングが競争優位になっていたようにエンジニアも競争優位の要素だ。そのことを社長が理解しており、そのために投資を惜しまないかどうか確認してほしい。
「エンジニアは会社にとってどういう位置づけですか?」
という質問をしてみると社長の本音が意外とでてくる。口だけ、大切ですと言うことは可能だ。
そこでさらに、
「具体的にエンジニアに対してどういう投資をしていますか?」
と聞いてみてほしい。あいまいな答えが返ってくるところもあれば、勉強会は業務中に行ってよく、勉強会代も負担していますと答えがかえってきたら育成をきちんとしているだろう。
また、エンジニアは離職率が高い会社も多いため、少しつっこんだ質問になるが
「最近エンジニアで辞めた方はどういう理由なんですか?」
ということを聞いてみたらどうだろうか。実際、定着に失敗している企業で反省をしているところとそうでないところがあるため理由を把握しているかどうかはよい指標になる。
なぜ社長宛ての質問かというと、こういったややネガティブな理由を聞く、どストレートな質問は人事よりも社長のほうが率直に答えてもらいやすいからだ。
本当にエンジニアを会社の資産ととらえ、資産の価値向上に努めようとしているかが分かれば会社全体としてエンジニアを大事にするだろう。
トップ営業マンのようにわかりやすい指標がないためエンジニアはスポットライトが当たりにくいが、そういった点まで気配りができている社長もしくは人事がいる企業はよいだろう。
以上4つの立場の人に気になる点を今あげさせていただいた内容で聞いていくとよいだろう。就職活動の際は自分と同じ立場だけでなく様々な立場の人に話を聞いていこう。
当方のブログでも現役社員のインタビューが多数掲載されているのでぜひご覧になっていただきたい。
今日は以上だ。
執筆:Dento
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