プログラミング未経験でも新卒でエンジニアになれるってほんと?
システムエンジニアにはプログラムをばりばり書けないとなれない、と思い込んでいる就活生も多いのではないでしょうか。しかし、実はプログラミング未経験でもSierやITコンサルのエンジニア職に採用されるというケースがあります。それはどうしてなのか、選考での注意点は何かを、エンジニア就活に特化した就活エージェントに聞きました。
就活エージェントとは?
就活生の皆様は、就活エージェントの存在をご存知でしょうか。
就活エージェントとは、新卒を採用しようとしている企業と、就職活動をしている学生とを結び付ける仕事をしている人たちのことです。
たとえば皆さんが引っ越しで賃貸マンションを探す場合、マンションのオーナー・大家さんを直接訪問していくことは極めてまれだと思います。普通は、ネットで調べた後に、たくさんの物件を抱えている不動産屋さんに行って物件を案内してもらうことが多いでしょう。ここでいう不動産屋さんに近い存在が、就活エージェントだと考えるとわかりやすいでしょう。
就活エージェントは企業側、学生側両方の要望や強みをヒアリングして、最適なマッチングを実現させます。そのため、常に採用担当者や学生と接することで、ニーズやトレンドを把握しています。
そこで今回、就活エージェントとして、日々就活生たちの相談に応えているシンクトワイス株式会社の萩本さんにお話を聞くことができました。特に、エンジニア採用の現状についてお話いただきましたので、ご紹介します。
エンジニア就活で、採用担当者は学生の何を見ている?
ーエンジニア職での採用の場合、総合職採用と比べて見られるポイントは違うのでしょうか。
業界によって求めるものの重みづけは変わってきますが、違いはあると思います。総合職など一般的な新卒採用の場合、元気さや清潔感、人間的に信頼が持てそうかなどが特に重視されがちなのに対し、エンジニア採用の場合、それはそこまで重視されないという印象です。どのくらいプログラミングなど技術的なことに興味を持てるか、持ち続けられるかということが見られていると感じます。
プログラミングは必須?おすすめの言語は?
ーエンジニア採用の場合、プログラミングを習得していることは必須でしょうか?
業界や会社の規模によっては、必ずしも必須ではありません。ゲーム業界のように、新しい価値を創造する仕事の場合には高度なプログラミングスキルが求められます。一方、クライアントの課題を解決するタイプ、Sier(エスアイヤー)やITコンサルの場合、初めから高いプログラミングスキルは求められないことが多いです。
ー事前にプログラミングを学んでおく必要はないということでしょうか。
必須ではないことが多いですが、プログラミングを学んでいることは選考ではプラスになると思います。IT・技術的なことに興味を持っていることの証明になりますし、実際にプログラミングをやったうえで応募してくるということは、興味を持ち続けられているということのアピールにもなります。プログラミングに興味を持っていたけど、実際にやってみたら違った、という人もいますからね。
ーもしこれからプログラミングを一から学ぶとしたら、何から始めるのがおすすめですか?
これが絶対という言語はありませんが、C言語かJavaを知っていると無難だと思います。Cは細かいのでなかなか学ぶのが面倒なのですが、組み合わせることであらゆることができる言語なので安定感があります。Javaは取りかかりやすいのと、Androidアプリでは必須の言語なのでこれもおすすめです。
もう1つおすすめなのはPHPです。これも取りかかりやすく、プログラムがきちんと動くかがすぐに確かめられるので、初めて取り組むなら非常におすすめですね。弊社でも、学生向けに無料のプログラミングインターンを実施していますので、ぜひ利用していただきたいですね。
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エンジニア就活の選考過程や面接対策。総合職とは違う?
ー採用までのフローはどうなっているのでしょう。総合職とは違うのでしょうか。
企業によって違います。総合職とほぼ同じフローのところもあります。ただ、適性テストを課す企業が圧倒的に多いのが特徴です。SPIもありますが、エンジニア職だとGABかCABを出すところが多い印象です。インプット(入口)とアウトプット(出口)の間をどうつなぐか、論理的な思考が問われているのだと思います。ある程度パターン化できる問題も多く、対策はできますので、過去問を解くことをおすすめします。
ー面接での違いはありますか。
やはりエンジニアの社員が出てくることがあります。技術担当の部長クラスが出てくることが多いでしょうか。
ー面接ではどういったことが聞かれるのでしょうか。
当然ですが、その企業やサービスが扱っている領域について質問されることがあります。なので業界研究、企業研究はしっかり行ってほしいですね。
またSierの場合、ITに対する興味度合いを確かめられることがあります。その際に、多少プログラミングができると安心感が増すと思います。
さらにエンジニアの役割について理解していることも重要です。Sier、ITコンサルといった課題解決型の仕事の場合、クライアントが求めていることをヒアリングして汲み取り、「要件定義」といって仕様に落とし込みます。それをプログラマーが形にし、実際にクライアントにテストしてもらって、問題がなければ導入となります。こういった一連の流れを理解しているかが問われます。
ーほかに面接で大切なことはありますか?
営業ほどではないですが、コミュニケーション能力は重要です。営業は相手を気持ち良くさせるコミュニケーションが大切だったりしますが、エンジニアの場合にはより的確なコミュニケーションが重要となります。
クライアントの意図を汲み取ってそれをシステム開発の仕様へとまとめていくわけですから、曖昧なことは許されません。そのため、専門用語ではなく相手が理解できる言葉で説明し、相手の要望を正確にヒアリングしていくことが求められます。
ですから面接の場でも、もし質問の内容が理解できなかったら曖昧に回答するのではなく、遠慮せず面接官に聞き返すようにしてください。こうした的確なコミュニケーションを日頃から意識すると良いと思います。
エンジニアに向いているのはどんな人?
ーエンジニアに向いている学生の特徴はありますか。
プログラマーではなくSierということで言うと、前述したように高度なプログラミングは求められません。そこは入社後の研修や業務で十分マスターしていくことができます。
それよりも、クライアントの課題解決に対する思いが大事だと思います。「誰かの役に立ちたい、困っていることを助けたい」という思いを持ち、それが達成されることに喜びを感じる人はSier・ITコンサルに向いているのではないでしょうか。目の前にいる相手を見て、その相手のためだけにオンリーワンの解決策を作り出せるのがこの仕事の醍醐味だと思います。なので、サービス業・接客業を希望している方も実はSierに向いていたりします。
エンジニアと一口に言っても、バリバリ技術的な仕事ばかりではありません。これまでエンジニアなんて考えたこともなかったという方も、「相手の役に立ちたい」という思いが生かされるかもしれませんので、視野を広げて就職活動に取り組んでいただきたいと思います。
自分では探せない、理想の仕事が見つかるかも?
自分に合った会社、仕事は、自分だけでは十分に探せないもの。就活サイトで検索するだけでなく、経験豊富な先輩やエージェントに話をしてみることも極めて有効な手段です。シンクトワイスでは、エージェントによる面談を常時行なっていますので、まずは会員登録を。もちろん、登録・利用はすべて無料です。
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