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ビットコインとブロックチェーンの仕組みとは?

聞いたことがありますか?「ビットコイン」と「ブロックチェーン」

最近「ビットコイン」や「ブロックチェーン」という言葉を耳にする機会が増えています。ネットのニュース等ではもちろん、地上波のテレビなどでも取り上げられているのをよく目にします。ビットコインという響きからは、何かの硬貨・お金をイメージする方が多いのではないでしょうか。

ではブロックチェーンはどうでしょう。直訳通り、ブロックが鎖のようにつながっているもの?をイメージされる方が多いと思います。そのイメージは、半分正解で半分不正解といったところです。

今回ご紹介する「ビットコイン」と「ブロックチェーン」は、ITの技術を利用することで、これまでの社会の仕組みに変革をもたらしています。私達のごく身近で起こっているこのイノベーションを理解できる内容になっていますので、ぜひ最後までご覧ください。

※ なお、今回説明する内容についてはわかりやすさを重視しております。一部説明を省略している箇所などもありますのであらかじめご了承ください。

ビットコインって何?

ビットコインは「仮想通貨」の1種で、現在最もメジャーな仮想通貨です。通貨という言葉の通り「お金」なのですが、私達が普段利用している「円」とは少し違う特徴を持っています。

▼ 管理者不在

「銀行券」は誰が発行しているのでしょうか?これは日本銀行が発行しています。では「貨幣」は誰が発行しているのでしょうか?これは日本政府が発行しています。

詳細な流れについては、以下のURLをご確認頂ければと思います。

銀行券・貨幣の発行・管理の概要 : 日本銀行 Bank of Japan

「銀行券」と「貨幣」で細かい違いはありますが、いずれも日本の中央銀行である「日本銀行」が管理をしているといえます。これは日本だけではなく、各国の通貨は各国の「中央銀行」と呼ばれるところが管理をしています。

このように国が管理をする通貨を「法定通貨」と呼びます。「法定通貨」は国の信用度により、その価値が変動します。ニュースで「円安」「円高」という言葉をよく聞きますが、それがまさに「法定通貨」の価値です。

ではビットコインを見てみましょう。これを管理するのはアメリカでしょうか?日本でしょうか?中国でしょうか?

全て間違いです。正解は、「ビットコインを使用している人全員」で管理をしています。つまり、ビットコインはある一定の国による管理ではなく、世界中にいるビットコインユーザー自身がその価値を管理しているのです。

▼ 発行方法

前述したとおり、「円」は国立印刷局、若しくは造幣局が印刷・製造し、日本銀行が受け取ることで発行されます。これが唯一の発行方法であり、その他の方法については認められていません。

「通貨」と言われるものが価値を保つためには、簡単に偽造できないことが条件となります。極端に言えば、たやすく偽造されてしまうような通貨は、本物と偽物の見分けがつかないため信用度も著しく低いものとなってしまいます。

これは「仮想通貨」の1種であるビットコインにも同じことが言えます。では、ビットコインはどのような発行方法をとっているのでしょうか。ビットコインは「ご褒美」として発行されます。これが唯一の発行方法であり、その他の方法は存在しません。

「ご褒美」というからには何かの作業をしているわけですが、これは「採掘(マイニング)」という作業を行っています。ビットコインの特徴として、発行されてから今日に至るまでの全ての取引を、インターネット上の台帳に記録し、公開しています。

この台帳は「通貨としての信用度」を表す大事なものであるため、誤りは許されません。そのため、複雑な計算を大量に行う必要があるのですが、誰か1人でやるにはとても処理することができない量です。

そこで、世界中にいる人がその検証作業を少しずつ分散して行うことで対応をしてるのです。検証作業には、コンピューターのリソースもさることながら大量の電力を消費します。この検証作業を行ってくれた人に対して、その「ご褒美」としてビットコインが発行されるのです。

なお、ビットコインは発行総数があらかじめ決まっています。(2140年までに2100万コインが発行される予定です。)

ビットコインを実現するブロックチェーンという仕組み

「ビットコインの特徴として、発行されてから今日に至るまでの全ての取引を、インターネット上の台帳に記録し、公開しています。」と前述しましたが、この仕組みを実現しているのが「ブロックチェーン」と言われる技術です。

こちらも前述しましたがブロックチェーンとは、「ブロックが鎖のようにつながっているもの」をイメージしていただければ良いと思います。では、ブロックとは何でしょう?これは一定期間のコインの取引履歴を指します。つまりブロックチェーンとは、「一定期間の取引履歴というブロック」が、鎖のように繋がったものを指します。

ただ、悪意を持ったクラッカーが取引履歴を改竄したらどうなるでしょう?ビットコインは一瞬のうちに悪い人の手に渡ってしまうことでしょう。これを防ぐために、各ブロックには「ハッシュ値」と言われる一意な値を持っています。この「ハッシュ値」とは各取引履歴から複雑な計算を行うことで算出される、いわば解読不可能なパスワードのようなものです。これを当該ブロックの前後のブロック同士が共有することで、鎖が正しくつながっているかを確認しているのです。

なお、ブロックチェーン自体は、ビットコインのための技術ではなく、様々な分野で活用されています。

ビットコインのメリット・デメリット

ビットコインの特徴や仕組みは前述しましたが、一体何がすごくて、何に気をつければよいのでしょうか。

まずメリットとしては、特徴でも記載したとおり管理者が国ではないため、国家が破綻した場合や国家間の様々な情勢による影響をほぼ受けないという点でしょう。国家が破綻したら「法定通貨」はその瞬間紙くずに変わりますし、昨今では世界各地で紛争・テロなどが活発化しているため「法定通貨」もその情勢を受け変動しています。ビットコインは国とは無関係であるため、このような影響を受けにくいのはメリットの1つです。

また、「法定通貨」の仕組み上、海外への送金等は時間が掛かりますし、手数料もバカになりません。ビットコインはネット上で一瞬で送金できること、その決済手数料が割安な事はメリットと言えます。

一方デメリットですが、これは通貨としての安定性を著しく欠いている点だと思います。様々な思惑により、今やビットコインは投機の対象となっており、1日で1ビットコインの価値が数十万乱高下するような事が頻繁に起こっています。

また、2匹めのドジョウを狙うべく、ビットコインの高騰によりアルトコインと言われる他の仮想通貨も軒並み高騰しています。このような一瞬で価値が変動してしまうようなものは、通貨としてはデメリットだといえるでしょう。

まとめ

今回は「ビットコイン」と「ブロックチェーン」をご紹介しました。良し悪しはあれど「ビットコイン」と「ブロックチェーン」はITの技術を用いて、世界に変革をもたらしています。このような技術は、ITがこれまでの枠組みや固定観念を打ち破る力を持っていることを示す一例ではないでしょうか。

もちろん「ビットコイン」と「ブロックチェーン」は高度な技術が必要なのですが、社会を変えるには高度なIT技術が必要かと言われるとあまり関係がなく、アイデア次第でそれを実現しているものがいくらでもあるのです。つまり、皆さんにも社会を変えるサービスを産み出すチャンスは無限にあるのです。

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