エントリーシートは最初で最大の難関である
あなたがある企業の面接を受けようと考えた時に、まず最初の選考であり接点となるのがエントリーシートです。これは既に出された方もいらっしゃるかもしれません。このエントリーシートですが、人気企業ともなると採用枠の何百倍、何千倍といった応募があります。
採用担当者がこのエントリーシートに目を通すのですが、実はじっくり読んでいる時間はほとんどありません。(じっくり読んでいると採用担当者が過労で倒れるか、採用期間が終了してしまいます。)
皆さんは就職活動がスタートした時期であり、まだどういったことを書けばよいか迷いながら仕上げているかもしれません。実際、私自身も就職活動を開始したころは、説明会に参加しながらエントリーシートを書いてはみるものも、自分でもなかなかしっくりするものが書けなかったことを思い出します。
ここで皆さんに意識していただきたいのは、既に熾烈な競争の真っ只中にいること、そして企業はエントリーシートを眺めながら選考をはじめていることです。
このエントリーシートは対策しているかいないかで、その結果が大きく変わってくるのです。
では、どのようなエントリーシートにすれば採用担当者は最後まで読んでくれると思いますか?社会人として少し先輩の私が、4つのポイントをお伝えします。
ポイント1.採用担当はエスパーではない!
まず採用担当はエスパーではありません。「そんな事は当たり前だ」「ふざけているのか?」と言った皆さんの声が聞こえてきそうです。仰る通りですが、決してふざけていません。これはとても基本的ですが、重要なポイントの1つです。
採用担当者はあなた自身のことをエントリーシートでしか判断できません。どんなにあなたが素晴らしい人材、優秀な人材であっても採用担当者があなたのことを知る術は、わずか1枚、数百〜数千字という文字とせいぜい1枚の写真で判断せざるを得ないのです。
そのためにはできるだけ、マイナスイメージを避ける必要があります。「雑に書いているから、この人は几帳面さに欠ける」「誤字脱字が多いから仕事もミスが多いだろう」どれだけ素晴らしい内容を書いていても、これだけで読まれない可能性があるのです。これは内容以前の問題ですが、エントリーシートを記入する前から強く意識しておきましょう。
ポイント2.具体的なエピソードを織り交ぜる
ここからはエントリーシートの内容に関するポイントです。繰り返しになりますが採用担当は何千枚といったエントリーシートを読む必要があります。その中で最後まで読まれ、かつ印象に残すためには、書いている内容に厚みを加えることが重要です。
それができるのは、皆さん自身がこれまでに経験してきた「具体的なエピソード」です。これは自己分析とも通じるものがあるのですが、皆さんがこれまで当たり前だと思ってきた経験ですが、それは何事にも代えがたい財産なのです。
具体的なエピソードは読む人の心を引き付けます。ただ、与えられた文字数全てを使って、自分の性格・長所を説明してもなかなか伝わりません。実体験が1つ入るだけで、エントリーシートの印象は全く変わります。その実体験を軸にエントリーシートの内容を構成するようにしましょう。
ポイント3.「事実」だけでなく「思い」を伝える
こちらもエントリーシートの内容に関するポイントの1つです。「具体的なエピソードを織り交ぜる」ことの大切さは前述しましたが、エントリーシートは事実をつらつらと記載するものではありません。
あなたがこれまでにどのような経験を積んで、そこから何を感じ、どういう行動をとったかをアピールする必要があります。採用担当者は「一緒に働きたくなるような人材」「会社に有益な人材」を探していることを忘れてはなりません。
事実だけ記載しても、それはただの事実でありあなたがどういう人なのかという点は、採用担当者の心に全く届きません。エントリーシートを通して「あなた」という人柄や能力を採用担当者に感じさせることが重要です。そのために経験した「事実」から感じた「思い」や「考え」を強くアピールすることがポイントなのです。
ポイント4.「嘘」も方便?経験を盛るべきなのか?
エントリーシートの書き方はインターネットにもたくさん溢れています。その中で「経験は盛るべき」「1を100にすることが重要」といった記事をよく見かけます。
確かにエントリーシートというのはある種のテクニックを要することは事実です。対策無しでは選考を通過することはできませんし、採用担当者に評価されやすい傾向は存在します。
これは、紛れもない事実です。エントリーシートという選考の通過だけを考えれば、自身の経験を膨らませ、評価がされやすいストーリーを創作するのは、さほど難しいことではありません。
ですが、就職活動の真の目的は内定をもらう事ではないはずです。あなた自身を偽って選考を通過しても、企業が思っているあなたと、あなた自身にギャップが生まれます。そしてそのギャップは遅かれ早かれ、入社後のあなた自身を苦しめることになります。
就職活動とは真っ只中にいると苦しい期間ではありますが、新卒という人生の中でもわずか数カ月の限られた期間です。ですが、その活動は一生あなたの心に残るものとなるのです。その貴重な期間にどのような姿勢で臨むべきかを一度考えてみてください。
また、エントリーシートは面接と異なり、対面での印象やその人が醸し出す雰囲気というのは感じ取ることができません。それゆえに「盛る」ことが比較的簡単に行う事ができますが、忘れてほしくないのはあなた自身も企業を選ぶ立場にあることです。
あなたが今この場でこの記事を読んでいるということは、少なくとも就職活動に真摯に取り組んでいる証拠だと思います。そのような方であれば、これまでにたくさんの経験を通じて、たくさんの考えを自分のものにしてきたはずです。つまり、あなた自身が持つ武器でも十分に戦うことができるのではないでしょうか。そして、その思いは確実に採用担当に伝わるはずです。
まとめ
今回は人から読まれるエントリーシートにする4つの方法をご紹介しました。こちらは私自身が実際に社会人となって感じたポイントです。私自身も学生時代は四苦八苦しながらエントリーシートを記載していましたし、たくさんの苦い思いも経験してきました。
「誰が読んでもわかりやすく、その人の魅力を感じることができる」という内容がキーとなります。少し恥ずかしさが伴いますが他人に読んでもらうのはとても効果的です。
できれば同級生よりも、ご両親などの親世代、社会人の先輩などが良いでしょう。何度も読んでもらい、改善を重ね、人から読んでもらえる最高のエントリーシートを完成させましょう。
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