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【例文付き】直接訪問しなくてもOK!メール・電話で内定辞退する方法

徐々に内定が出そろってきたタイミングで、複数内定をもらっている方が考えなければならないのが内定を辞退することです。実はインターネットで調べるとこの内定辞退については様々な情報が混在していて、いまいちどれを信じていいかわからない、という状態になってしまう人も多いようです。

特に、企業によっては内定辞退を極端に強く引き留められ、直接訪問しなければ内定を辞退させないと言われてしまう事例もあり、非常に不安だと思います。結論から言うと内定を辞退する際は直接企業を訪問する必要はありません。そこで今回は、マナーとモラルの両面からこの内定辞退の方法について解説していきます。

IT企業・エンジニア職志望者は複数内定を獲得しやすい

この記事を読んでいる皆さんは既に内定(内々定含む、意味は同じ)を複数持っているか、そうでなくてもIT系企業やエンジニア職を就職の視野に入れている人が多いのではないでしょうか。実は本記事の狙いもここにあります。就活生が志望する企業群で業種ごとに比較した際、IT、システム等の業種は金融等の他業種に比べて比較的選考が進むスピードが速く
、人気業界に比べると求人数も多い傾向にあります。つまり、IT業界志望者は周囲より早期に内定を得られ、かつ複数の内定を持っている確率が非常に高いのです。

エンジニア職は常に人手不足であり、とにかく自社での採用を充足させるのが難しい状況が続いています。優秀な学生には他社でも同様に内定が出やすい環境であれば、自社でより早いタイミングで内定を出し、できるだけそこで活動を終了してもらいたい、という企業側の論理が強くはたらきやすいです。これはオワハラを助長する原因にもなっています。

(参考) 【早期内定とオワハラの実態】内々定をもらった後に取るべき行動と確認しておくべきこと
オワハラの実態と同様、内定辞退の作法についても理解しておく重要性は高いといえるでしょう。

内定辞退のために企業を直接訪問するのは百害あって一利なし

実際に企業に内定辞退を申し入れた際に言われる言葉の例として以下のようなものがあります。

「弊社では電話での内定辞退は受け付けていない。もう一度オフィスで直接話をしよう」
「第一志望だといったから内定を出したんだ。内定承諾書まで提出しているのに辞退なんて失礼だ」

要するに、学生側の行動が何らかのマナー・モラルに反しているという論点から内定辞退を引き留めようとしているんですね。結論から言うとこれらは全て詭弁であり、直接訪問しなければ内定辞退できない、ということ自体が嘘です。とはいえ、学生側からすると痛いところをつかれているような感覚になるかと思います。就活の仕組み上、複数の企業に向けて志望度が高いことを伝えるという状況は起こりえますし、内定承諾書も期限を短く切られるため一度提出してしまうケースは容易に想像できます。

もしこの呼び出しに応じて直接企業を訪問しても、待っているのはほぼ確実に引き留めの説得です。信じられないことではありますが、中には恫喝まがいの引き留めを行う企業もあるという話です。残念ながらこういった強引な引き留め方をする企業はゼロではなく、毎年学生からの相談はなくなりません。

電話・メールによる内定辞退が可能である以上、辞退のためだけに企業の呼び出しを受けるのは百害あって一利なしと言えるでしょう。

内定辞退そのものは学生が有する権利である

上記会話の中にも出てきた「内定承諾書提出後の辞退」についてですが、そもそも内定承諾書に法的な根拠はないため、可能です。厳密に言うと、入社日の2週間前までは内定辞退が可能です。内定承諾書の中に「辞退した場合は研修費用等を請求する」というような語気の強い文言が書いてあった場合も基本的には無効となります。

ただし、中には内定辞退後に費用を払わなくてはならなくなった事例もあります。この差は何かというと、「辞退に際しての対応が誠実であったか否か」です。権利として認められているからといってそれを無暗に振りかざすのは良くない、ということですね。

とにかく押さえておいてほしいのは以下の点です。

・内定を複数獲得した場合は、最終的に入社する会社を決めた段階で即座に残りの会社に辞退連絡を入れる
・連絡を入れる際はこれまで選考でお世話になったことの感謝を伝え、その上で恐れながら辞退したい旨を伝える
・強引な引き止めに流されず、固い意志を伝える

現状の就職活動の仕組みでは、内定が出ている状態で他社の選考を受けるということは非常に高い確率で発生しますし、それ自体を申し訳なく思う必要はありません。新卒としての就活は一度切りになるので、しっかりと考えた上で選択することは大切です。

ただし同時に考えてほしいのが、内定は無期限には待ってもらえないということです。企業側としては自社で採用するために内定を出しているので、その会社の内定は欲しいけど今後蹴るかもしれませんし他社の選考も続けます、というのは企業側の視点では筋が通らないように思います。結果的に複数内定を保持している状態ではそれぞれの企業に志望度の高さを伝えてしまっているので、ぎりぎりまで可能であったとしてもできる限り迅速に辞退連絡を入れた方が良いでしょう。

今後のことを考えて、誠実な対応を取るべし

内定辞退に最も必要な要素は何かと言われればこちらの誠実な対応です。これは一見ふわっとした精神論のように見えますが、実際に採用活動は人と人とのコミュニケーションで成り立っています。エンジニアは決して人と関わらない職業ではなく、むしろコミュニケーションが肝となるため、人とのやり取りで不和を起こしてしまうというのは先行き不安です。

さらにこれはIT業界に限らずなのですが、同業種・同職種であれば企業の枠を超えた横のつながりが存在することも多いです。入社時はご縁がなかったとしても今後何らかのタイミングで関係者となりえるのです。特にIT系企業、エンジニア職は人材の流動性が大きく、こういった細かい部分での対応差はその後の働きやすさを左右します。

就職活動は、内定がもらえればそこで終わり、というわけではなくこれから始まる社会人生活と断続的につながっているものです。その第一シーズンのラストを綺麗にかざるためにも、しっかりとした対応を心がけたいですね。

電話とメールどちらがいいのかはケースバイケース

肝心な部分ですが、直接訪問でなくてよいのなら電話とメールどちらが内定辞退に適しているのでしょうか。結論としては電話の方が不要なトラブルを避けることができて良いのですが、メールでの辞退が決して不可能というわけではないため、あえてケースバイケースとまとめています。昨今は自宅の固定電話を利用する人も減り、電話でのコミュニケーションを苦手とする方が増えてきています。

例えば文系総合職であれば入社後も電話対応が職務に紐づく可能性も高く、ここで電話でのコミュニケーションを避ける必然性はありません。一人のビジネスパーソンとして電話応対のスキルがあった方が良いのは確かですが、エンジニア職として採用される際にこれが必須スキルかと言われると必ずしもそうではないため、あえてこの記事ではメールで内定辞退連絡を入れる場合についても触れています。実際にメールで内定辞退が成立するパターンというのはそう少なくない数存在します。

むしろ、最もやってはいけない「サイレント辞退(※)」も最近はいくつか報告にあがってきているため、本来良くない方向性なのですが、メールでも連絡をくれるだけ丁寧だと感じる企業も出てきているようです。

※内定を承諾したのち、辞退の連絡を入れないままフェードアウトし他社に入社していくこと。企業側の採用計画や研修準備等に狂いが生じてしまうため、直接的に迷惑をかける最もやってはいけないパターンの内定辞退方法。

基本路線としては電話を推奨

まずは上述の通り、基本的に内定辞退の連絡手段として電話を推奨することについて説明します。端的には以下の理由となります。

・辞退における温度感が文字のみのメールよりも伝わりやすい
・丁寧に対応することで企業側の納得感を高めることができる
・双方向のコミュニケーションであるため行き違いが発生しにくい

メールという媒体の最大の欠点は、文字のみだとこちらの意図と相手の解釈にズレが生じやすいという部分です。特に内定辞退はデリケートな内容のため、できるだけ丁寧に言葉を選んだ結果、逆に失礼だと捉えられてしまうということも実は起こりやすいのです。その点、「申し訳ございません」という言葉も文字だけでなく声で伝えることで相手側への申し訳なさの伝わり方が段違いに変わってくるのです。

また、企業側も一度は内定をだしているということで、あなたが自社の採用基準にかなったという評価をしています。上述の通りこちらの気持ちを丁寧に伝えることで「残念だけど仕方ないね」と感じてもらえるかどうかが肝です。この心情の変化はやはり電話の方が引き起こしやすいでしょう。

そもそもコミュニケーションツールとしての電話の特徴が「双方向・リアルタイム」であるため、お互いの誤解や摩擦を限りなく消化できる可能性を秘めているのです。昨今、電話は相手の時間を奪うツールだ、というような言説もありますが、まだまだビジネスの一線で使われているのには相応の理由が存在します。

内定辞退というのは学生にとっても企業にとっても苦しい選択であることに変わりはありませんので、特に抵抗がなければ電話連絡をしておくことを推奨します。後述するメールの場合、余計なコミュニケーションコストがかかってしまう場合もあり、結果的に電話連絡の方が消耗せずに済んだということも考えられるのです。

どうしても電話が苦手だという場合はメールも検討できる

それではメールで辞退連絡を送る際にはどういったことに気を付ければいいのでしょうか。

・メールの方がありがたいという担当者と非常識だと思う担当者で割れる
・ビジネスメールの書式に則って文面を作成する
・辞退理由、選考に時間を割いてくれたことへの感謝などを漏れなく盛り込む

実は、時間を選ばず開封時に確認できるという点ではメールでの辞退は採用担当者の時間を拘束しない優秀な方法であると捉えることもできますし、採用活動中は人事の方も多忙なためメールの方がありがたいという人もいるようです。一方で、内定辞退という大切な連絡をメールで済ますというのは非常識な行動であるという見方をする方もいます。これは本当に担当者個人によって分かれる所です。基本の推奨手段を電話としているのは、電話で辞退連絡を入れることを失礼だと捉える人は少ないためです。

メールを送る際は、企業宛てに送るためビジネスメールの書式に則って作成する必要があります。これまでインターンや選考中にメールを送った経験が無いという人はメールの書き方について下調べをしてから文章を作成しましょう。特に就活生が忘れがちなのが文末に学校名、氏名、連絡先などをまとめた署名を入れることです。署名無しのメールはビジネスにおいて歓迎されるものではないため、確認しておきましょう。

伝えるべき中身は基本的に電話連絡の時と変わりません。メールの場合は基本的に文面を一度送ったらそれが全てとなってしまうので、内容に抜け漏れが無いか慎重に確認したうえで送りましょう。

また、これらの手段を独立したものとして捉えるのではなく、電話連絡を入れて担当者不在だった場合は「ご多忙のようでしたのでメールにて失礼します」という言葉を挟んでメールで連絡する、ということも可能です。素早く、臨機応変に対応しましょう。

手紙はやや過剰だが、誠意をもって対応することの大切さは変わりない

サイトによっては、内定辞退は失礼な事なので直筆の手紙を送るのが効果的、という説も紹介されていますが、手紙まで来るとやや過剰かなとも思います。そもそもその手紙、企業側は結局処分するしかないですしね。基本的には上記の通り、電話もしくはメールで内定辞退の意向を伝えることができれば大丈夫です。

例えば辞退理由や入社先については企業側が今後の参考にということでヒアリングをしてくることもあります。その場合は答えられる範囲で正直にお答えした方がいいでしょう。冒頭にもあった通り、これで万が一企業側から内定辞退は不可能ですと言い張られても、申し訳ございませんの一点張りで通すしかありません。仕組み上は正しいことをしているので、臆せず伝えましょう。

実際に内定辞退をする場合のやり取り例

(電話の場合)
お世話になります。私、御社に内定をいただきました〇〇大学の△△と申します。
採用担当の方はいらっしゃいますか。
→席外しなどで短時間不在の場合は戻る時間を聞いてかけなおす。外出等で本日中に戻らないような場合はメールを送る旨を伝言として伝えてもらうと良い。

<採用担当者に代わる>
お世話になります。私、〇〇大学の△△と申します。今お時間よろしいでしょうか。

先日は内定の通知をいただきありがとうございました。
実は大変身勝手な申し出で恐縮ですが、御社からの内定を辞退させていただきたくご連絡を差し上げました。

→理由を聞かれた場合、失礼にならないよう真摯に答える。
(例) 他に応募していた企業があり、この度そちらからも内定を頂きました。自分の適性などを慎重に考えた結果、別の企業にご縁を感じ、このような決断をした次第です。

→了承いただけた場合、お詫びの言葉を添えて〆る。
本来ならば、直接おわびに伺うべきところですが、お電話でのご連絡となってしまい申し訳ありません。お忙しい中ご対応いただきありがとうございました。失礼します。

(メールの場合)
件名:内定辞退のご連絡【〇〇大学 △△】
本文:
◇◇株式会社 人事部
○○様

お世話になっております。先日内定の通知をいただきました、〇〇です。

この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。
このような嬉しいお知らせをいただきながら誠に恐縮なのですが、貴社の内定を辞退させていただきたくご連絡を差し上げました。

就職活動に際して、自身の適性をあらためて鑑みた結果、別の会社とのご縁を感じたため、誠に心苦しいのですが、貴社の内定を辞退させていただきたく存じます。

貴重なお時間を割いていただいたにも関わらず、このようなお返事となり、誠に申し訳ございません。貴社へお伺いし、直接お詫びをするべきところではございますが、メールでのご連絡となるところを、ご容赦いただきたくお願い申し上げます。

面接をご担当いただいた○○様をはじめ、採用に関わってくださった皆さまには、心より感謝しております。最後になりますが、貴社の益々の発展を心よりお祈り申し上げます。

———————–
署名

★あくまで一例のため、適宜文章を変更して利用してください。

一社に内定を絞る最後の最後まで油断せずに就活に臨む

今回は内定辞退をする際の注意点についてまとめました。基本的には辞退を渋られることの方が稀ですが、いずれにせよ辞退する会社側から見れば不義理な行為となってしまうのは仕方がないことです。だからこそここ一番での対応をしっかりと行うことでその後の評価は変わってきます。内定を辞退する会社だけでなく、これからお世話になる会社に対しても丁寧な対応を心がけていきましょう。

就職活動は内定を取るまでではなく、最後に入社する一社を決めるまで続きます。自分なりに納得のいく答えが出た際は、是非本記事の例文を活用して丁寧な辞退連絡を入れられるようにしておきましょう。

(参考) 【早期内定とオワハラの実態】内々定をもらった後に取るべき行動と確認しておくべきこと
(参考)【IT業界】こんな企業に要注意!?ブラック企業を見分けるコツと方法

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