枯渇するエンジニア
昨今では、年を追うごとにITエンジニア不足は深刻化していると言われています。実際の開発プロジェクトにおいても、ビジネスパートナーの確保に苦戦している企業様も多いのではないでしょうか。
また、優秀なITエンジニアは業界からも引く手あまたであり、中途採用計画が思うように進んでいないという企業も少なくないと聞きます。体感で感じているこの「ITエンジニア枯渇現象」は、決して私たちの思い込みではありません。
経済産業省が発表した「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」という報告書をご覧になった方も多いことと思います。
この報告書はIT業界のみならず社会全体に大きなインパクトを与えました。
報告書の概要をご紹介すると、2015年には約17万人のITエンジニアが不足していたということですが、2030年には、この不足数が低位シナリオ(市場成長率1%)で約41万人、中位シナリオ(市場成長率1.5〜2%)で約59万人、高位シナリオ(市場成長率2〜4%)で約79万人にまで拡大するということです。
現在、様々な業界においてデジタルトランスフォーメーション化(DX化)が急速に進んでいます。例えば、自動車は「移動の手段」だけではなく、コネクテッドカーといわれるものに進化しています。コネクテッドカーとは、自動車自体がネットワークに接続し、高度な情報端末としてこれまでにない新たな価値を創出しているのです。
また、一部のアパレルメーカーなどは、ITを活用することにより、これまでは1〜2年間もかかっていた商品開発を、わずか2週間程度に短縮することに成功しました。これまでは事業を行う会社(上記例でいう自動車メーカーやアパレルメーカー)がITを活用する際は、IT企業に開発を依頼していたのですが、デジタルトランスフォーメーション化により事業会社自身がITエンジニアを直接雇用し、スピーディーな開発を行うことが主流になりつつあります。
ITエンジニアとしては活躍するフィールドが広がることになりますが、ITエンジニアを雇う企業側としては、優秀なエンジニアの確保がさらに難しくなってしまう頭が痛い問題でもあるわけです。
中途採用エンジニアの問題点
ITエンジニアの確保が難しくなっていく中でも、IT企業が持続的に成長していくためには引き続き採用を続けていく必要があります。採用は大きく分けて「新卒採用」と「中途採用」の2つがありますが、一般的には前者はポテンシャル採用、後者は即戦力採用と言われています。
新卒エンジニアは多くの場合、研修や教育が必要になりますが、この教育には人的コスト、金銭的コスト、時間的コストなど企業にとって小さくない負担が発生します。また、幾度にも渡る面接を行い、その面接をクリアした新卒者に多大な教育コストをかけたとしても、新卒エンジニアが実際に戦力になるかは未知数であり、ある意味でギャンブル的な要素があることも否定できません。
そのため、戦力として計算がしやすい中途採用を軸として採用活動を進めている企業も少なくありません。中途採用は、それまでどのようなプロジェクトでどのような仕事をしてきたのか、どのようなスキルを保有しているのかといったポイントが分かりやすいため、「企業が求める人材」と「実際の人材」間でギャップが生まれにくいというメリットがあります。
ですが、長期的な視点で見ると決してプラスではない面が多いということも把握しておくべきではないでしょうか。
その1つ目は採用コストです。IT業界はここ数年空前の売り手市場が続いています。某転職求人サイトの発表によれば、コロナ禍においてもIT・通信関連の2021年7月の転職求人倍率は約6.82倍とのことです。全業界の有効求人倍率は約2.31倍、2番目に高いサービス業でも約2.74倍ということで、IT・通信関連の求人倍率がいかに突出しているかがお分かり頂けるかと思います。
また、職種別にみてもITエンジニアの求人倍率は約9.71倍という高い数字となっています。単純に考えるとITエンジニア1人に対して約9~10社程度の募集があるという状況です。いわば激しい「ITエンジニア争奪戦」が常に繰り広げられており、中途エンジニアに対する待遇も高騰し続けているのです。
これが優秀なITエンジニアであれば、まさに引く手あまたであり、人件費はなおさら高騰することは言うまでもないことでしょう。つまり、この先数年の中途採用市場は、雇用する側が割高なコストを負担しなければならないのです。
もう1つはITエンジニアの人材流動性です。先ほどご紹介した有効求人倍率の調査からも、ITエンジニアは転職がしやすい状況であるといえます。海外と比較すると日本のIT業界は人材流動性が低いと言われていますが、それでも他業種と比較すると日本のIT業界の人材流動性は決して低くはありません。
また、転職回数に対する認識も他業種とはやや異なるため、「転職回数が多い=マイナスポイント」というわけでもないのです。むしろ、優秀なITエンジニアは自身のスキルアップを考えて様々なプロジェクトを経験したいと考えていることが多く、結果として転職回数が多めになっているということも少なくありません。
要するに、高いコストをかけて熾烈な中途採用者獲得レースを制したとしても、再び早期に転職してしまうリスクがあるのです。
新卒採用はコスト高?
少し話を戻しましょう。新卒採用は一人前のエンジニアになるまでのコストが高いという見方もあります。ですが、先述したように中途採用エンジニアの採用コストや人材流動性といった問題を鑑みると新卒採用にかかるコストも決して高すぎるわけではありません。
また、卒業予定の学生に対する日本経済新聞社の調査によると、2019年から引き続き学生が入社先を確定する際に決め手となった項目について「成長性」が47.1%で1位となっていますが、「希望する地域で働ける」が37%で3位に、「会社や業界の安定性がある」が29.5%で4位となっています。
自らの成長を第一に考えているものの、雇用される側としては好きな地域や安定した環境で働きたい」と考えている人もまだまだ多くいることが分かります。もちろん、企業として雇用者の満足度を高めていくことが求められますが、新卒者が企業に愛着を持ちより長い期間に渡り働いてくれるのであれば、新卒の研修や教育にかかるコストも決して高い費用ではないはずです。
優秀な新卒エンジニアを効率よく採用するためには
さて、ギャンブル的な要素もある「新卒採用」ですが、同じコストをかけるのであれば「より優れた新卒エンジニア」を採用したいと思うのは自然なことでしょう。ですが、面接という限られた時間だけで、学生の本質やエンジニアとしての将来性を見抜くのは非常に難しいことです。
その一方で、企業が採用にかけられる人的・金銭的・時間的コストは有限であり、できるだけ効率的に採用活動を進めていく必要があります。そのような難しい問題を解決するのが、日本最大級のITエンジニアの新卒採用求人メディア「エンジニア就活」というサービスです。
これはシンクトワイスという企業が提供しているエンジニアの新卒採用に特化したサービスです。「エンジニアを志望している学生」が2万人も登録しており、その8割は「iPhoneやAndroidなどのスマホアプリ、Webアプリケーションを形にしたことがある学生」ということで、新卒者に多い「開発についていけない」「考えているものとITの現場に乖離があった」というギャップが生まれにくいため、一般的な学生と比較すると早期に離職するリスクは低いことでしょう。
もちろん、単純に技術レベルを比較すると中途採用エンジニアには及びませんが、新卒エンジニアの採用をギャンブルではなく、より確度が高いものに変え得るサービスではないでしょうか。
さらには、そのような優れた母集団を集めながらも、採用を決定した場合のみに費用が発生する「完全成果報酬型」であるため、採用を考えている企業が負うコスト面でのリスクはほぼゼロです。現在までに株式会社ミクシィ、株式会社DeNA、株式会社サイバーエージェントといった日本のインターネット業界を牽引する企業もこのサービスを利用しています。まずは貴社でも「エンジニア就活」の掲載から初めてみてはいかがでしょうか。