この記事をお読みの皆さんは、無事に内定をもらった方が多いでしょうか。長きに渡る就職活動をフルスロットルで走り抜けてきたわけですが、ようやく1つのゴールが見えてきたといえます。様々な苦労、辛いこともたくさん経験してこられたことでしょう。長いようで短いこの時間は、一生忘れることがない時間となるはずです。
さて、就職活動というレースのゴールは見えてきたのですが、それは同時に社会人生活としてのスタートを意味します。それと同時に1つの悩みが皆さんを苦しめることになります。それは「本当にこの企業に入社して良いのか?」という悩みです。
なぜ迷いが生じるのか
では、なぜ迷いが生じるのでしょうか。IT業界は比較的人材の流動性が高い業界といわれていますが、それでも初めて入社した企業で、皆さんにとって特別な思いがあるはずです。入社して「こんなはずじゃなかった」という思いは絶対にしたくないと考えるのは、ある意味で自然な発想だといえます。
また、仕事の進め方や社会人のマナーなどを覚えるという意味でも、1社目の会社というのは重要な意味を持ちます。そのため、内定をもらった企業に入社するかどうかを迷うことになるのです。
ただ、一見漠然とした迷いにも、必ず根があるものです。その根を理解し、自身の考えを整理することで、その悩みは少し解消するかもしれません。そこで今回は、よくあるケースをピックアップして、悩みの根を探っていきましょう。
志望企業ではない企業から、内定をもらった人
まずは志望企業ではない企業から頂いた内定です。志望業種と全く異なる企業や、競合他社である場合もあるでしょう。とりあえず日程の都合が良かったので選考に申し込んでみたところ、変な緊張もなく自然体な様子が評価され、トントン拍子に面接をクリアし、結果的に内定をもらうことができたという話も、よく耳にします。
ですが、本来志望していた企業ではないということで、悩んでしまうところでしょう。
このケースにおける悩みの原因は情報不足であり、まずは企業をよく知ることが大事です。まずはその企業をじっくりと研究してみましょう。選考時にも企業研究を行っていると思いますが、エントリーした数ある企業の中の1社と、自身が入社するかもしれない企業としての企業研究は、厚みが異なってくるはずです。
残念ながら、企業が公開している情報は一握りです。公式ホームページや採用ページは、嘘は書かれていないまでも、ネガティブな内容は記載されていないことが多いです。上記の情報源に加えて、IR情報やニュースリリース、その企業のニュースなども細かくチェックをしていくことで、企業のリアルな表情を知ることができます。
また、第三者の意見を聞くことも有効です。たとえば、数多くの企業を見ている就活エージェントであれば、その企業の実態を見聞きしているかもしれません。こうした企業の本当の顔を知った上で、この企業で働きたいと思うかどうかを改めて検討してみることをおすすめします。
自分を偽って内定をもらった人
昨今、就職活動をすすめるにあたって、「自身のエピソードを盛って面接をクリアしよう」と教える就活サイトや個人ブログ等が散見されます。確かに、面接を通過するという目的であれば、面接官の質問に耐えうるエピソードを綿密に練っておけば、有効な対策といえるかもしれません。
ですが、就職活動の目的は、面接に通過することでも内定を多くもらうことでもなく、「自身が入社したい、かつ会社もあなたを必要としている」という企業を見つけることではないでしょうか。
そのため、本来の自分自身ではない姿を見せて選考に通過したとしても、どこかに歪みが生まれ、最悪の場合は会社を辞めることになるので注意が必要です。
これから面接に臨む人たちは気を付けることができたとして、既に面接に置いて、エピソードを少なからず「盛って」通過した人もいるでしょう。このような方たちは、本当にその企業でやっていけるのかという不安を持つことが多いのではないでしょうか。
お互いが求めているものが異なっているにも関わらず、自身の本当の姿を見せることなく選考を通過したため、当然と言えば当然の悩みです。このようなケースは、入社までの残り時間を有意義に使うことが有効ではないでしょうか。入社までの時間はわずかですが、できるだけ「盛った」自分に近づく努力をするのです。その取り組みが自分自身に対する自信を強くし、悩みを小さくしてくれるはずです。
インターネットやニュースでその企業についてネガティブな話題を目にしてしまった人
最後は、ネットやニュースなどで内定企業に対するネガティブな話を聞いた時についてピックアップします。十数年前とは異なり、インターネットさえあれば整理しきれないほどの情報を得ることができる時代となりました。
また、依然としてニュースなどは社会に対して大きい影響力を持っています。このような媒体で、内定を貰った企業のネガティブなニュース、例えば赤字決算や不祥事などのニュースを聞くと、このまま入社していいのか、かなり迷うはずです。
このようなケースでは、事実を徹底的に確認することが大事でしょう。企業が存続していく中では、経営危機あるいは赤字に陥ることもあります。また、どんなにコンプライアンスを重視していても問題が発生することがあります。
まずは、そのネガティブな話が真実であるか、真実であった場合はどのような詳細であるのかを確認しましょう。例えば比較的小さい会社であったり勢いがある会社は、成長のための先行投資費がかさみ、赤字となることもあります。そのため、「なにが起きているのか」を自身で調べ、それが自身が納得できるものであるかを判断することが求められます。
最後は自分で決めること
今回は、内定が決まったけど本当にここでよいか迷っている人たちに、ケース別に求められる行動をご紹介しました。就職は人生でいくつかあるターニングポイントの1つとなるものです。だからこそ、皆さんも迷ってしまうのです。
どのようなケースであっても、情報を揃え、整理し、判断することが大事です。それでも判断に迷う場合は、自身の直感を信じてみるのもよいかもしれません。
将来、「こんなはずではなかった」と後悔をしないために、たくさん悩み、最後は自分自身で道を決めたら、その道を信じて突き進みましょう。
本当にこの会社に入社していいのか迷ったら、就活エージェントに聞いてみよう
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