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IT業界で働くためには強いメンタルが必要!? 採用担当者のホンネ

IT業界で働く際に最も必要とされているもの、それはIT知識や技術などではなく、強いメンタルではないでしょうか。

IT業界にはブラック企業が多く、残業残業で終わらない仕事、怒ってばかりのクライアントなどを相手に、胃に穴が開く思いをして働くSEが数多くいます。そんなことを言うと他の業界に行ってしまう学生もいるかもしれませんが、残念なことにまだこれは事実なのです。

体を壊しメンタルを壊していなくなってしまった若者を見るのは、つらいことです。IT業界に入る前に、本当に大丈夫?強いメンタルを持って仕事ができますか?と採用担当者が聞いてあげることが、採用担当者の役目でもあるように思います。

IT業界で働くために、なぜ強いメンタルが必要なのか、どんな学生がメンタルを壊しやすいのかをお話しします。

IT業界でメンタルを壊す人が多い理由

IT業界がメンタルを壊しやすい理由はいくつかありますが、それをご説明していきましょう。

仕事量が多い

メンタルを壊す一番の原因が、仕事量の多さです。

まとまった量のコードをコーディングしなければならない、膨大な量の設計書を書かなければならないなど、SEの仕事はとにかく量が多いのです。スケジュール通りに進めばまだいいですが、ほとんどの場合スケジュールに遅れが生じ、納期前には家に帰れないくらい残業をするということもあります。

営業担当のSEというのもいますが、彼らはまとまった量の仕事が多いというよりは、ちょくちょく担当しているクライアントから問い合わせがあることに加えて、自作業もある程度まとまったものがあるという忙しさです。クライアント向けの資料を作らなければならないが、日中は各方面からの電話対応に追われ残業時間で資料を作る、という毎日が続きます。

このように、SEは仕事量が断然多く、それがメンタルを壊す要因になっています。

突発的な問題が起きやすい

突然のシステムトラブルやクライアントからのクレームなどがあるのも、ストレスフルになる要因です。

システムダウンが起きれば昼夜関わらず出社して対応に追われますし、クライアントからのクレームも当然起こります。そんな日々が続けば、メンタルは徐々にやられていきます。

パソコン作業は体に負担が大きい

そもそも、SEの仕事の大半はパソコン作業です。目は疲れ体は凝り固まり、身体的負担はかなり大きくなります。そんな、物理的ストレスも、メンタルを追い込んでいきます。

仕事を失敗すると責任が重い

プログラムにバグを混入させてしまった、環境変更をミスってしまったなどという失敗をすると、クライアントや会社に莫大な損害を与えることもあります。人の命を扱う医師や看護師に比べれば責任は軽いものの、何百万円、何千万円という損害を被ってしまうほどの責任も重いものと言えるでしょう。

特に、お金を動かす金融システムや人の命に係わる医療システムを止めてしまうと、とても大変なことになります。その責任の重さが、ストレスとなってSEの肩にのしかかるのです。

こんな性質の人はメンタルを壊す

私が採用面接をしていた中で、この人はメンタル壊しそうだな~、という学生は大勢いました。素質はあってもメンタルが弱くすぐにつぶれてしまいそうな学生は、なるべく不採用にしていました。

メンタルを壊しがちな性質について、ご説明します。

さぼることを良しとしない四角四面な性質を持つ

とにかく四角四面で、ちょっとここはさぼっても問題はないだろうなどという行動を良しとしない、そんな人は必ずと言っていいほどメンタルを壊します。

SEの仕事は規模が大きく、ここは正確に進めなければならないから締めてかかるべきという部分以外は、意外とざっくりとおおざっぱに行かないと仕事が終わらないという面もあります。

しかし、とにかく決まりを守ってとか文書のフォントは統一していないと、などという四角四面な性格では、とても乗り切っていけません。この手のタイプは、自ら仕事を増やして自分を追い込んでしまうタイプです。特に女性に多いかもしれません。

まじめで責任感が強く思い詰めやすい

まじめで責任感が強いのは良いことです。しかし、ある程度人に頼ったり相談したりしないと、仕事を乗り切ってはいけません。自分だけの力で完璧に仕事を終わらせることなど、できないのです。

このタイプは「この仕事は絶対にこの日までに終わらせなければ!」と思い詰めることで、メンタルをやられてしまいます。

しかし、仕事というものは、納期が設定されていても実は何とかなることが多いのです。要領が良い人は、「何とか納期を伸ばせませんかね?これだけ先に納品すれば、これは次の日でいいですか?」などという「交渉」ができます。この「交渉」が実は大事だったりもします。

「この日までに全部納品」というのは実は必須ではなく、「これとこれはこの日までだけど、他のものはついでに納品できれば良いだけ」というケースは往々にしてあるからです。

仕事は納期を守ることが目的なのではなく、全体として滞りなく進めるのが目的なはずです。それなのに、まじめで責任感が強すぎて思い詰めやすい人は柔軟に対応することができず、自分を追い詰めてしまいがちです。

「できない」と言えない負けず嫌い

負けず嫌いすぎて「これ、できません」と言うことができない人も、問題です。

SEに限らず、できない時にはできないと素直にアラートを上げてもらった方が、仕事に支障が出ません。ギリギリまで粘った挙句どうしてもできなかったということが後でわかる方が、周りは迷惑するのです。

「できない」と素直に言うことも、仕事の一つです。できないということが早くわかれば対策の立てようもあります。しかし、いつまでたってもアラートを上げずに問題が表面化せず、取り返しがつかない時になってできていないことがわかれば、その方が問題です。できないことを認めないと成長にもつながりませんし、問題をより大きくしてしまいます。

メンタルを壊す前に心掛けたい行動とは?

新入社員がメンタルを壊す前に、ぜひやっていただきたいという行動についてお話しします。

すぐにアラートを上げる

ダメだと思ったら、すぐに誰かに相談してください。我慢を重ねることで、メンタルがやられてしまいます。

うつ病でダウンしてしまう社員の多くが、なかなかアラートを上げられず我慢した結果、症状を発生させてしまっています。我慢は良くありません。「できない」「駄目だ」と言い出すのは恥ずかしいのかもしれませんが、うつなどの病を発症するよりはましです。

同期や先輩社員、上司と仲良くしておく

日ごろから、愚痴や悩みを言い合える状況を作っておきましょう。何でも話せて悩みを分かち合える同期、相談すればアドバイスしてもらえる先輩社員、配置換えや仕事を減らすなどの実質的な対処ができる上司、できればこれらの全てを味方につけておくのがベストです。

まとめ

SEがメンタルを壊しやすい理由やメンタルが弱い人の性質、メンタルを壊さないための対処についてお話してきました。

せっかく就職してもメンタルを壊してしまっては何にもなりません。誰もがメンタルを壊す危険性を秘めていますから、日ごろから対処方法を知っておくことが大事です。

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