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SEを目指す文科系学生はここをアピールせよ

文科系活動に情熱を燃やしていたと言っても、その活動内容は様々でひとくくりにすることはできません。にもかかわらず、「私はイベント企画系サークル活動で頑張っていました!」「吹奏楽部で活躍しました!」など、活動内容は全く違うのにSEとして活躍する人にはなぜか共通点があるのです。

過去にIT企業の採用担当として見てきた、文科系活動に情熱を燃やしてきた学生が、SEとして大成する例についてお話ししたいと思います。

一致団結力が素晴らしい

文科系学生の横のつながりは最高に強いものがあると思います。仲間同士でしっかりとスクラムを組み、大変仲良しです。

その一致団結力は、体育会系のそれとは少し異なります。体育会系の団結とは、目的が「勝負に勝つため」という一点に絞られています。そのため、納期に間に合わせるなど仕事の勝負に勝つための団結力はすさまじいですが、ひとたび勝負が終わると後はさらっとしたものです。もちろん、普段から仲が良く飲み会なども頻繁に行いますが、極度にべたべたした関係ではありません。

一方で、文科系学生の団結は非常に強固で、仕事でもプライベートでも常に強いつながりを持っているように思います。そして、同じグループの中でそれぞれのキャラロールが決まっており、リーダー役、参謀役、いじり役、いじられ役、癒し系など、ロールプレイングゲームのパーティーのようにしっかりとキャラ分けがされているのも驚かされます。それぞれが自分のキャラを演じることで、効率良くチームとして機能するのでしょう。

その一致団結力は、もちろん仕事にも生かされます。あいつは文章書かせればバッチリだから任せよう、その間私は資料を調達するから、この仕事はお願いなどとテキパキと仕事を分担し、驚くべきチーム力で仕事を素早く終わらせてしまうのです。

この一致団結力は、同期の中だけでとどまるものではありません。同期のつながりとは別に、職場の上司、先輩、後輩との関係性を持つのも得意です。同期の仲間とは違い、リーダー役、先生役、参謀役、兵士役などのキャラ分けはすでにできています。その中で、常にコミュニケーションを上手に取り、飲み会の企画なども率先して行います。

文科系活動に情熱を燃やした学生はチーム運営力に長けているため、職場に一人は欲しい存在です。

常識力と手配能力がピカ一

文科系活動に情熱を燃やした学生は、常識力と手配能力に優れています。

例えば、イベント企画サークルで活動してきた学生は、業者から必要なものを注文するためにはどうしたら良いか、お年寄りや子供に対してどのような対応を取るべきか、社会人としての礼儀とは、などという常識力をしっかりと持っています。なぜなら、このようなサークルで行われる活動は、社会人が行う活動と何の違いもないからです。

業者に商品を手配する、人を集めてイベントの手伝いをしてもらうなどということは、社会に出てからの仕事と一緒です。そんな活動を続けていれば、常識力や手配能力は自然と身に着きます。

SEの仕事でも、これらの能力はいかんなく発揮されます。新しいプロジェクトが発足する時などは、特に頼りになります。新プロジェクトを発足させるためには、いろいろと準備が必要です。その際には、何が必要で何を手配しなければならないのかという、何もない状態から必要なものを揃えなければなりません。

大人数で集まって活動をしてきた文科系学生にとって、何もない状態からいろいろな想像力を働かせて必要なものを取りそろえるなどお手の物なのです。このような能力は新プロジェクト発足の際だけではなく、あらゆる場面で役立ちます。

周りへの気配りが秀逸

文科系学生は仲間を作る能力に長けていますが、その根本には周りの人への気配りが秀逸であるという点にあると思います。

文科系学生を飲み会に連れて行くと、とにかく気配りがスゴイの一言です。「飲み物足りてます?」「○○さんは後から来られるから、料理取り分けておきましょうか」などなど、すっと気配りをしてくれます。これも、過去に蓄積された人とのつながりから得た高いコミュニケーション能力なのでしょう。

この気配りは、仕事でもいかんなく発揮されます。会議の場では、自分の意見ばかり主張していると、周りから煙たがられてしまうことがあります。和を大切にする日本ならではの風習です。そんな中、うまく場を和ませてくれるのが、コミュニケーション能力に長けた文科系学生です。

例えば、目上の人が主張した意見がどう考えても間違っているという場合、あなたならどう対処するでしょうか?真っ向から「それは違います」と主張するのも良いですが、コミュニケーション能力に長けた文科系学生なら、誰も傷つけずにうまく場を取り持とうとします。

「それに関してはこういう意見もありますがどうでしょうか?」などとそれとなく間違っているということを相手に分からせて、「そうだな、違う方法の方がいいな」と本人に間違っていると言わせようとするでしょう。

このように、目上の人のメンツをつぶさない気配りができるのも、文科系学生の強い武器です。

逆にダメな文科系学生とは?

逆に、ダメな文科系学生もいます。

仲間意識が高いという点を褒めましたが、それが良い方向に向かわないタイプもいます。とにかく仲間内でべったりした関係を作り、それ以外の人間関係をシャットアウトするのです。仲間内でしか通じない会話を交わし、チーム内でしか人間関係を築きません。周りから見れば「感じ悪い」の一言です。チーム内ではどれだけ団結が強くても、周りから見ると腫れもの扱いです。

また、人間関係や人とのつながりだけで仕事を回そうとするケースもあります。上手く立ち回ってレベルの高い技術やスキルを勉強することはせず、面倒な仕事はややコミュニケーション能力に欠けるが技術が高い同僚に丸投げします。そして、仕事の成果を横取りし、あたかも自分が成果を上げたようにふるまいます。

しかし、見ている人は見ています。それに、SEの仕事は口先だけでできるものではありません。コーディングしてみろと言われればすぐにボロがでてしまいます。

SEとして知識や技術を地道に吸収する努力をしなければ、どんなにコミュニケーション能力に長けていてもSEとして大成できないでしょう。

文科系でもSEで大成できる

多少、大雑把にくくってしまいましたが、文科系学生の素晴らしい点についてお話ししました。もし、IT系の知識や技術に自信がないとIT業界への就職を足踏みしている学生がいたら、知識や技術だけではないということを知ってほしいと思います。

文科系学生は素晴らしい能力を持っています。それにプラスして、IT知識や技術の習得に切磋琢磨すれば、SEとして大成するのは間違いないでしょう。

【関連記事】
SEとして大成する体育会系学生の特徴

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